2022.03.25
【転職ノウハウ】意外な落とし穴?「転職して年収アップ」の実態
リージョナルキャリア大阪のコンサルタント、吉田です。
転職希望者が転職を考える理由として、一番多いのは「キャリアアップをしたい」です。
しかし、よくよくお話を聞いていると、「キャリアアップをしたい」というより「年収を上げたい」と考えている方も多いように見受けられます。
そこで今回は、転職希望者の関心が高い「転職後の年収」についてお伝えしたいと思います。
転職して年収はアップするのか
最近はさまざまな場所で転職に関する広告を見かけます。そして、「転職して年収●万円!」「手取り●万円は欲しいなら!」など、あたかも転職するとほとんどの人は年収がアップするかのように謳っているような広告も目にします。
しかし、転職した時点で年収が上がる方は半数もいないのが実態です。
また、「特殊な技術や経験を持っている方」や、「その方を採用することが戦略上重要な場合」を除くと、現時点でそれなりの年収を得ている方ほど、年収アップは難しいのではないかと思います。
年収アップについてはさまざまな考え方があると思いますが、入社時点だけのことを考えず、「入社後に成果を出し続けることでどのようなルートが描けるか?」「転職後に得られる生涯年収はどうなるか?」という目線で考えると、より良い選択ができることもあります。
<ポイント:入社後を中長期的な視点で見据える>
- ・転職後にどんな経験ができるのか?どのように成長できるのか?
- ・その経験が自身の市場価値向上につながるのか?
- ・経験できる裁量や守備範囲は広がるのか?
- ・役職につきやすいか?ポストは空きそうか?
入社時の年収だけに惑わされない
内定時、今よりもかなり多い年収を提示をされたため喜んで入社したものの、入社後に成果が出ず大幅に年収が下がった方や、入社後数年は良かったものの、そこからキャリアアップができず年収が上がらない、という方もいらっしゃいます。
それではここで、30歳で転職した2人の方の、転職後の生涯年収を試算し、比較してみたいと思います。
◆役職者になるにはライバルが多く、ポストが約束されていないAさん
入社時は年収500万円。その後10年の平均年収は550万円。40歳で年収600万円、50歳になって課長職に昇進し年収700万円程度。課長職でキャリアを閉じる。
60歳で定年後、65歳まで再雇用で勤務、年収400万円程度。
30~39歳▶550万円×10年
40~49歳▶600万円×10年
50~59歳▶700万円×10年
60~65歳▶400万円×5年
<生涯年収:2億500万円>
◆ポストが空いており、管理職や役員を目指すことも可能なBさん
入社時は年収400万円。その後5年の平均年収は450万円。課長職で年収600~700万円、45歳ごろには部長職で700~800万円。
50歳以降、役員になった場合の年収は1000万円以上。定年がなく65歳までは役員待遇のまま勤務。
30~34歳▶450万円×5年
35~44歳▶650万円×10年
45~49歳▶750万円×5年
50~65歳▶1000万円×15年
<生涯年収:2億7,500万円>
いかがでしょうか。少し大雑把な計算で、あくまで可能性の話ではありますが、十分あり得るキャリアです。
上記のケースでは、入社時で100万円もの年収の開きがあるものの、長い目で見ると、生涯年収で逆転することが分かります。
転職時の年収アップだけを重視せず、転職の目的を明確にした上で、「入社後に自身のキャリアをどのように描いていくか」を大切にしていただければと思います。
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