2021.11.20
【Q&A】「転職後のギャップ」は感じるもの?それを防ぐ方法は?
さて今回は、転職希望者のからよく聞かれる質問に対して、Q&A形式でお伝えしていきたいと思います。
"転職失敗談"なるものも世に溢れ、転職後に「こんなはずでは」と嘆く方が少なくないのは事実。ある調査では約8割にも及ぶ転職者が「転職後にギャップを感じた」と答えています。ではなぜそうしたギャップが起きてしまうのでしょうか。原因と対策を見ていきましょう。
「入社して初めて分かること」は山ほどある
身も蓋もない話になってしまいますが、よく言われる「入社してみないと分からない」というのはあながち間違っておらず、入社して初めて「そうだったのか」と知ることは珍しいことではありません。当然その中には事前の想定と違ったためにギャップと感じられるものがある訳ですが、そのギャップは必ずしも悪いものばかりではありません。「思っていたよりも良かった」と良いギャップを感じる転職者も一定以上いるということを理解しておきましょう。
そもそも、「すべて入社前に想定していた通り」という転職などあり得ません。大なり小なり「ギャップはあるもの」です。大切なのは、それが悪いギャップにならないようにするためにはどうするか、ということです。
転職者が感じているギャップ
では、転職者はどんなギャップを感じているのでしょうか。ここでは実際によく聞く「悪いギャップ」を挙げてみます。
・経営者がワンマンで、現場に裁量権がない
・事前に聞いていた仕事だけでなく、別の仕事も任されている
・急な呼び出しや休日に対応しないといけない仕事がある
・飲み会や社外接待、その会社特有の社内イベントなど業務外の拘束時間が長い
・人間関係がギスギスしており、職場全体の雰囲気が悪い
・仕事で成果を出すために勉強しないといけないことが多く、プライベートの時間が減った
・昇格しにくく、昇給やキャリアアップのイメージが見えない
どれも"あるある"な内容で、これらをギャップと感じてしまうと、「こんなはずでは」と嘆いてしまうのも無理はありません。ただし、これらは本当に「入社してみないと分からない」ことなのでしょうか。
それは「想定外」ではない
当事者はなかなか気付かないものですが、第三者からすると、「それ、事前に想定できたんじゃない?」と感じる部分が少なくありません。例えば「急な呼び出しや休日に対応しないといけない仕事がある」という人が入社している会社が『24時間・365日工場稼働しているメーカー』で、その人の仕事が『工場ラインの機械メンテナンス』だったらどうでしょう?工場は常に稼働している訳ですから、時間を問わず急なトラブルが発生してしまうことはあるでしょう。その際、メンテナンス担当であるその人に白羽の矢が立つことは容易に想像できますよね。
あるいは、外資系企業の日本法人に勤めていたらどうでしょう?本国の本社とは時差がありますから、日本時間の深夜に業務連絡が入る、なんてことは想像に難くありません。
創業100年を超え、創業家が代々世襲で経営している会社と聞けば、「オーナー色が強い(悪く言えばワンマン)のかな」と感じたり、1つの部門に部長がいて、課長がいて、主幹がいて、主事がいて、、、と聞けば、「上に行くのは大変そうだな」と感じたりするでしょう。
つまり、「想定外だった(想定と違った)」と言っているものの、その実、「想定すらしていなかった」というケースが少なくないのです。
きちんと想定し、きちんと実態を知る
まずはきちんと「想定」することです。仕事について、働き方について、待遇について、職場環境について、将来のキャリアについて・・・。自分が転職する上で大切にしたいこと、「これが想定外だったら困る!」というものを可能な限り明確にすることが重要です。それから、想定の材料となる情報をきちんと収集しましょう。その業界・その仕事では"当たり前"という特性があるかもしれませんし、一般には知られていないその会社の実態がそこにはあるかもしれません。「もっと事前に想定すればよかった」「情報収集すればよかった」という後悔は、少なからず入社前に回避できるのです。
それこそ検索社会ですから、"ググる"といくらでも情報は得られます。面接で直接聞いても良いですし、職場見学をリクエストしても良いでしょう。情報収集の方法はいくらでもあります。「この点について情報収集するにはどうすれば良いか」「この情報からどのような想定ができるか」といった部分は、プロである私たちにご相談頂くのも効果的でしょう(偉そうにすみません笑)。
◆自分にとって「悪いギャップ」は何かを明確にする(きちんと想定する)
◆想定するに足る情報を収集する