2022.10.06
【キャリアアップコラム Vol.13】自律的なキャリアを歩むための考え方とは
こんにちは。リージョナルキャリア大分のコンサルタント、桝永です。
今や転職することは誰にとっても当たり前にはなりましたが、たとえ同じ会社にいても、定年まで同じ仕事をやり続けていられることは稀になりました。
好むと好まざるにかかわらず、キャリアの中で仕事の変化を経験する時代です。その中では自らの専門性を変える、つまりは職種を変えざるを得ないことも多くあります。
たとえば、エンジニアは技術の変化が激しく、20代~30代に身に着けたスキルが40代で陳腐化するということが珍しくありません。
今は市場価値の高いAI・機械学習エンジニアのスキルも、10年後にははたして需要があるのかと疑問視する向きもあります。
業界職種を問わず、英語や会計などのビジネスマンの基礎スキルだと言われてきた知識も、技術の進歩により、将来的には学習する必要性がなくなるかもしれません。
変化のスピードが速く、だれも未来を確実には見通せないからこそ、「うちの会社に限って」「大手だから大丈夫だろう」と根拠なく楽観視するのは思考停止かもしれません。
元LINE(株)の社長でC.Channel(株)を立ち上げた森川亮氏は、自身の意見が社内で思い通りに通るようになったら新たなキャリア考える、というを選択してきたそうです。
"思い通りに働ける"なんて一見居心地が良さそうですが、それは一方で"成長を止めてしまう"という見方もできます。
自らを再び困難な環境に置いて成長を続けていこうとする、その考え方と行動が、今の森川さんの成功の基盤になったのではないでしょうか。
ちなみに、キャリア論の第一人者である金井壽宏氏は、キャリアの歩み方を以下の3つのタイプに分類しています。
- 1.この道一筋とわき目もふらず行く(芸術家等)
- 2.流れに任せる
- 3.自分の目指すキャリアビジョンを持ち、節目で納得できる道を選ぶ
前出の森川氏は3つ目の「自分の目指すキャリアビジョンを持ち、節目で納得できる道を選ぶ」ということをまさに体現しています。これは、自律的に自分のキャリアをつくる生き方とも言えると思います。
人事の世界には「キャリア自律」という言葉があります。
これは「自分自身を継続的にモチベートし、自分の意志をベースに主体的に行動でき、チャンスを能動的にとらえ、事態を切り開くことができる人材」(花田光世/慶應義塾大学名誉教授)と定義されています。
多くの転職者を支援していると、中長期で転職に成功してきた人には、年収が下がることも承知の上で、そこで得られる経験を重視して選択する方がいらっしゃいます。
短期的には年収が下がっても、そこで得られる経験が自らの市場価値を高めることを理解されているのでしょう。
ある調査では、キャリア自律している人材は、仕事の充実感も高く、パフォーマンスも高まるという結果が出ているそうです。
大切なのは自分のキャリアを自分の軸で決めていくこと。転職するかしないかの前に、一度考えてみるのもよいかもしれません。
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