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北海道レジャー2022.06.24

北海道【百年記念塔】が見られなくなる日

こんにちは、リージョナルキャリア北海道の福澤です。
今回は札幌市厚別区にある道立の自然公園『野幌森林公園』にある百年記念塔の話をしたいと思います。

百年記念塔1.jpg

(野幌森林公園にある百年記念塔)

百年記念塔とは

百年記念塔は、札幌に住む多くの方にとって馴染み深い場所なのではないでしょうか。
百年記念塔を訪れたことがある方はもちろん、遠足の定番スポットである野幌森林公園や北海道開拓の村、北海道博物館から百年記念塔を眺めた経験がある方も多いことと思います。

私にとっては、道央道を旭川方面に走る時に、必ず無意識に確認してしまう原風景としての存在でもあります。

百年記念塔2.jpg

(広大な森林公園を背にした百年記念塔は、遠くからでもその姿がはっきりと拝めます)

一方で、札幌及び近郊以外の方には、あまり馴染みのない名前なのかもしれません・・・。

そもそも百年記念塔とはなんなのか。今回は、百年記念塔誕生の話からスタートしましょう。

百年記念塔は、北海道を築いてきた人びとの苦労に感謝し、未来への限りない発展を象徴するものとして、北海道命名100年に当たる1968年に着工、70年に完成された塔です。北海道札幌市厚別区にある野幌森林公園内に建てられています。

総工費5億円のうちの半分を道民の寄付で賄ったという、道民の想いが強く込められた建造物で、文化的価値としては建築文化遺産の評価を獲得しています。(ちなみに道内のほかの建築文化遺産は、札幌では赤レンガ庁舎や豊平館などが有名です。この話はまた別の機会に!)

高さは100年にちなんで100mあり、8階(高さ23.5m)には札幌市街など石狩平野を一望できる展望室が設置されています。上空に向かって無限大の高さで一点に交わる二次曲線は、未来への発展を象徴しています。また、平面的には六角形を形取っていて、これは雪の結晶を表現しています。
※説明文引用:北海道博物館 公式HP(最終閲覧日:2022年6月24日)

百年記念塔は地域との結びつきも強く、江別市のカントリーサインにその姿が描かれていたり、地元の学校の校歌や校章にも登場したりしているそうです。地元でも原風景のひとつになっているんですね。

百年記念塔 解体へ

百年記念塔について改めて書いていると、ひいひい言いながら展望室に登った若かりし頃の自分を思い出し、懐かしい気持ちにさせられます・・・。

そんな記念塔が解体されるというニュースを聞き驚いたのは2018年でした。

解体の経緯としては、外壁に使っている鋼材が腐食で剥がれ落ちるなどした為です。道は2014年から記念塔を立ち入り禁止、2016年に存廃の検討を開始しました。結果として、当時の高橋知事は「安全性や将来負担の観点から解体もやむを得ないと判断した」と2018年に解体を決定しました。

存続を希望する声も多くありますが、現在の鈴木知事も解体の方針を踏襲し、解体準備を粛々と進行してきた・・・という状況です。

その判断の上で重要視されたのが、今後50年間での維持費が28億~30億円になるとの見通しでした。解体費用が6億4500万円なので、維持費の方が高額なんですね。結果として「財政的に存続は困難」との判断をしたとのことです。

30億円を単純に50年で割ると1年あたり6000万円・・・この数字が確かなら向こう50年間、毎年大きなお金を準備しなくてはならなくなりますよね。

もうひとつ、調べてみて関心をもった情報がありました。それは、例えばさっぽろテレビ塔のように、展望室を入場料制にしていれば、結果は全く別のものになっていたかもしれないということです。サステナビリティにはお金が必要・・・ということについても考えさせられる機会となりました。

百年記念塔3.jpg

(筆者撮影:立ち入り禁止となってしまった百年記念塔)

入場規制により、以前のように中に入り展望室からの眺望を楽しむことができず、眺めるだけになってしまった百年記念塔。そして50年間で約30億円という維持費・・・、それを想うと、2030年に札幌市長が誘致を目指す冬季オリンピックの議論の話と少し結びついてしまいました。

誘致にかかるコストは札幌市の負担分で459億円、アンケート調査では「賛成」「どちらかといえば賛成」が52%、「反対」「どちらかといえば反対」が39%という結果とのこと。この話にも賛成・反対する方々それぞれに大義や思いがあります。何を判断の基準にするのか・・・そしてそれをどのように関係する方々に丁寧に効果的に浸透させていくのか・・・。

もちろん事の大小はありますが、我々の日常でも様々な決断のシーンで遭遇することのある話だとも思います。そんなことについても少し考える機会となりました。

さいごに

百年記念塔が解体されるという話をしていると、8歳の息子から「こんな大きくてきれいな形の建物が無くなるの、もったいないなあ・・・。」という言葉がありました。

百年記念塔4.jpg

(筆者撮影:百年記念塔と息子)

私も、個人的にはあの姿が見えなくなるのは少し寂しい・・・でもそのお金があれば、もっと公共の福祉(困っている人)に役立つ機会にもなるんだよな・・・(せめてそうあってほしい!)。難しい話だね・・・と息子と会話しました。

今秋にも解体工事開始予定とのこと・・・あの美しい姿を息子と共に目に焼き付けたいと思っております。

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