2022.03.02
【キャリアアップコラムVol.7】地方企業の経営者の最大の関心事は「経営人材」の確保
こんにちは。リージョナルキャリア大分のコンサルタント、桝永です。今回は「キャリアアップコラムvol.7」として、地方企業の経営人材の確保について、その現状と課題をお伝えします。
地方の経営者の採用観に変化が
昨今、終身雇用を前提とした日本型雇用は崩壊しつつあり、ジョブ型雇用が増えていることは言うまでもありません。しかしながら、地方企業では依然として長期雇用を前提とした正社員採用が主流です。そのため採用時点の提示年収は低く抑え、入社後の活躍に応じて昇給するスタイルが中心です。
実際に弊社でご支援した方には、転職前の650万円だった年収が400万円にダウンするも、5年目には執行役員に抜擢され年収が倍増した...というケースもあります。企業側の期待に応え、ご本人も骨を埋める覚悟で必死に成果を出された結果です。地方の経営者はこうした採用を望んでおり、これを追い求めていると言えます。
もう一つ気にしているのが、当地での縁か所縁です。『会社は責任をもって雇用する、入社するからには長く働いてほしい、だから地元に縁か所縁がある人じゃないと長続きしないのではないか?』『Uターン(嫁ターン含む)は良いが、Iターンは離職のリスクが高い』、というバイアスが根強くあります。
しかし、昨年秋頃から経営者の考え方が変化してきたように感じます。"VUCAの時代"と言われるように、先行き不透明・不確実な中、次の一手を打つためにも経営人材を採用したいというご相談が後を絶ちません。加えて、ジョブ型雇用の検討(=短期雇用でOK)・副業人材の活用・業務委託契約などの柔軟な発想を持たれるようになりました。「雇用から利用へ」と経営者の意識が変化してきているのです。
優秀な人材を渇望するも、提示条件に見合わなければやむなし...といった発想を変えなければ、永遠に優秀な人材は採用できない、という考え方に変わってきたと言えます。
地方へのUターン転職は片道切符ではない
一方で、個人の働き方も変化してきました。従来の会社から指示される受け身の働き方から、「どうすれば幸せになれるのか?」を能動的に考え、キャリアの方向性を自ら設定し実現できる時代へと移行しています。
自身の市場価値を高めるための手段として「転職」を積極的に活用する、という方が増えています。つまり転職はゴールではなく手段だということです。
しかし、U・Iターン転職の場合、転居を伴わない一般の転職よりもかなりハードルが高いように感じられています。違いは何なのか?と伺うと、地方には魅力的な仕事が少なくキャリアアップできない、という先入観があり、決断しにくいとおっしゃいます。加えて、地方への転職は片道切符だと...。個人の市場価値を高めるために転職を活用する時代ではあるとはいえ、地方への移住を決断するにはかなりの覚悟が必要だということです。
現在はリモートワークやワーケーション、副業など、これまで以上に地方企業との接点がつくりやすい環境が整ってきました。まずは副業で接点をつくり、お互いに納得すれば正式に転職する、といった「大人のインターンシップ」も増えています。冒頭の話のように、地方企業の考え方も変わってきています。先日ある企業との打ち合わせでは、「正社員採用だったら年収は600万円くらいだが、期間限定雇用だったら年俸1,500万円でも構わない」といったお話もありました。
都会の経験を地方で発揮し、地方での実績をひっさげて都会に戻る...。こんな発想が持てると、U・Iターン転職も気軽にできるようになるのではないでしょうか?
私たちは、これからも地方で思い切り働ける社会をつくるために邁進します。大分でU・Iターン転職を検討されている方は相談会を実施しておりますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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