2022.02.24
転職者の"その後"を追跡してみた~広島県観光連盟(HIT)編
リージョナルキャリア広島のコンサルタント、原田です。まだまだ収まる気配を見せないコロナウイルス感染、県や市町へのサイバー攻撃、拡大する人口流出(日経新聞より)と、何かと暗い話題が目につく広島県。
そんな中で、「どうした広島県」「おもしろい」「やるやん」と注目を集めているのが広島県観光連盟(通称:HIT(ヒット))の取り組みです。
首都圏の駅に突如現れた『ばかたれーっ!!』の交通広告や、広島が好きなら誰でもなれる『ひろしま観光大使』、観光地やグルメ情報が載っていない観光ガイドブック『ひろしま元気本』など、これまでにない仕掛けで人々を驚かせています。
そんなHITのミッションは、広島県の観光を基幹産業に育てること。2020年4月に新体制へと舵を切った同社は、新しい仲間を迎え入れながら、成長を続けています。
私たちリージョナルキャリアも、HITに転職希望者の方をお引き合わせすることで、同社の成長、ひいては広島県の産業の発展に貢献している訳ですが(言い過ぎ?(笑))、今回は、ご入社された方々の"その後"をお聞きするべく、お二方をお招きしてインタビューを実施させて頂きました。
お二人が今、どんな思いで、何を大切にしながら仕事をしているのか。これまでのどんな経験がHITで活きているのか。"オフレコ"を含めて、じっくりお聞きしてまいりました!
※オフレコは当然書けませんので、あしからずご了承ください(笑)
(下段左から)リージョナルキャリア コンサルタント 瀬川泰明/原田昌和/植田将嗣
一般社団法人 広島県観光連盟(通称:HIT(ヒット))について
<所在地>
広島市中区基町5-44 広島商工会議所 8階
<事業内容>
広島県全体の観光振興を図るため、それまで広島県商工労働局観光課が担っていた業務の大部分を移管する形で2020年4月から新体制へ移行。行政だけでなく、観光に関わる民間事業者や個人を巻き込みながら、広島県の観光を基幹産業として育てるための様々な取り組みを行っています。
インタビュー参加者
広島県観光連盟 川村早苗さん(仮名)
広島県出身。大学卒業後、在オマーン日本国大使館で勤務。その後日本に帰国し、大手コンサルティングファーム勤務を経て、国連職員を目指してノルウェーの大学院へ進学。大学院修了後は、広島の国連関連機関でプログラムマネージャーとして活躍。2021年5月、広島県観光連盟に入社。
▶川村さんの転職の経緯や転職前後のキャリア・生活の変化
大好きな広島の魅力を国内外に発信!地元広島で見つけた、「やりたい!」と思える仕事。
広島県観光連盟 橋村浩輔さん(仮名)
広島県出身。大学卒業後、クレジットカード会社に就職。債権回収業務や加盟店営業、営業チーム立ち上げ、新スキーム導入のシステム対応など、幅広く活躍。2021年6月、東京から広島にUターンし広島県観光連盟に入社。
▶橋村さんの転職の経緯や転職前後のキャリア・生活の変化
「広島のためになる仕事がしたい」漠然と始めた転職活動の先には、運命的な出会いが待っていた。
リージョナルキャリア 瀬川泰明
コンサルタント歴13年。(株)中四国リクルート企画、(株)リクルートを経てリージョナルキャリアのコンサルタントへ。ベンチャー企業から上場企業まで地場企業の経営者と多くリレーションを持つ。2020年5月、リージョナルキャリアへのエントリーを通じて川村さんの担当コンサルタントを務める。
リージョナルキャリア 原田昌和
コンサルタント歴11年。国家資格「2級キャリアコンサルティング技能士」保有。(株)リクルートを経てリージョナルキャリアのコンサルタントへ。リージョナルキャリアのマーケティングや組織運営も担い、ゼネラルにキャリアを積む。2021年1月、リージョナルキャリアへのエントリーを通じて橋村さんの担当コンサルタントを務める。
※本記事の内容は、2022年2月取材時点の情報に基づき構成しています。
良くも悪くも"自分次第"。仕事の原動力を自分で見出すことが大切。
それでは川村さん、橋村さん、よろしくお願いします!
よろしくお願いします!
瀬川さん、お久しぶりですね。
ご無沙汰してます。最近お仕事いかがですか?今どんなことをされてるのか教えてください。
入社してから引き続き、観光プロダクトの開発を担当しています。
プロダクト開発って具体的にどんなことをするんですか?
そもそもHITが目指しているのは、『100万人が集まる観光地を1ヶ所つくるよりも、1万人が"熱狂"するような観光地を100ヶ所つくろう』ということなんですね。そこに向けてまずは、いくつかのテーマを掲げて、"ネタ探し"をしていきます。いろんなことを自分でリサーチして、それに関連する事業者さんにアポを取って直接話を聞きにいきます。そこから具体的な企画に落とし込んで、社内でプレゼンをして、という具合に進めていきます。
まさにゼロから生み出していく、という仕事ですね。
そうですね。中には自分の"専門外"みたいなテーマもあるので、ゼロから調べたり、事業者さんにも「はじめまして!」と"突撃"していく感じですね(笑)
橋村さんも同じようなお仕事ですか?
僕は今は少し変わっていて、システムとかデータベースに関する仕事をしています。
というと?
一つは、複数のデータベースが散らかっている状態なので、外部へのデータ提供も見据えて、それらのデータベースを集約・整理していこうという取り組みです。もう一つは、HITが重点的に取り組んでいるCRM(Customer Relationship Management)を推進するためのツールの開発を進めています。僕はエンジニア出身ではないので、開発そのものは外部に委託しますが、そこに向けた企画とプロジェクトマネジメントをしている感じですね。
前職でも近いようなお仕事をしていらっしゃいましたよね。
そうですね。ただ、自分としてはもっと他にもHITで挑戦していきたいと思っていることはたくさんあるんです。正直、今はまだその余裕は無いですが(笑)。
そのあたりの意志は受け入れてもらえるんですか?
自分が「やりたい」と声を上げれば基本的に「NO」が返ってくることは無いですね。今、任されている仕事はきっちり成果を出して、早く新しいことをアドオンしていけるように、自分のキャパを広げていきたいです。それも日々仕事に向き合う上でのモチベーションの一つになっています。
私もモチベーションという部分では思うところがあって。HITの仕事って、一見すると"華やか"というか、「楽しそう」と言われることも多いんですが、日々の仕事は"地道に、泥臭く"という仕事も多いんですよね。だから、ちゃんとゴールをイメージして、そこに向けての原動力を自分でちゃんと見出すってことが大切なように感じます。
確かにそうだね。HITは良くも悪くも"自分次第"というか、必要以上に互いを干渉しない風土だよね。
だから自分の裁量でいろんなことにトライできるんだけど、逆に言えば、「10年前の私だったら、できなかったかもしれないなー」なんて思ったり(笑)
10年前?
今ほど経験もなくて、「何をしたらいいか分からない」みたいな状態だったら、たぶん務まってないと思います。
分かる分かる。そういう意味では、自分の意志を持って行動すること、セルフマネジメントしていくことが大切かもしれないですね。
エネルギッシュで、おもしろい人と一緒にやりたい!
ここからは少し、これまでのご経験を絡めてお聞きしていきたいんですが、「あのときこういう経験をしていたのが良かった」「今に活きている」ということはありますか?
私の場合は、海外での生活を含めて、大きな環境変化の中に身を置いてきた経験が活きているかもしれないですね。
オマーンやノルウェーでのご経験ですね。
そうですね。新しい環境に適応するために、自分から行動を起こすとか、周囲に働きかけをするとか、そういう"周りを巻き込んでいく"みたいな経験ですね。
さっき「事業者さんに突撃」っていうお言葉もありましたもんね(笑)
そうそう(笑)。臆することなく一歩を踏み出してきた経験はとても役に立っていると思います。
社内でも彼女がいいムードメーカーになっていますよ。
めちゃくちゃイメージできます!(笑)
HITは広島県からの出向メンバーが多く、プロパー社員はまだ少ないんですね。僕も彼女も、まったく畑が違うところから中途で入っていますから、僕たちだからこそ発揮できる影響力があると思いますし、そういう働きを期待されているところもあると思います。
橋村さんのご経験と照らし合わせるといかがですか?
僕の場合は前職でいろんな経験をさせてもらって、"勘所のつかみ方"みたいなものを養えたのが大きかもしれないですね。
というと?
どの仕事にも必ず目指す成果やゴールがあって、そのためには"これを押さえておくべき"というものがあると思うんですね。誰とどんなふうに関わるとか、どういう優先順位を付けて、どんなスピード感で、とか。それらをいち早くつかむという癖をつけてきたおかげで、どんな仕事を任されても柔軟に対応してこれているんじゃないかと思います。
今もまさにそういう状況に置かれていますよね。
そうですね。その中でどうすれば自分自身が楽しみながら仕事ができるか、工夫を加えていくというイメージです。
それが橋村さんの仕事のスタイルと言えるかもしれないですね。
ちょっとカッコつけすぎましたかね・・・?
(笑)
いずれにしても、お二人に共通して感じるのは、「意志を持ってその経験を積み重ねてきた」というエネルギーですね。
なんだか今日は、すごくいい気分になりますね(笑)
(笑)
でもやっぱり、一緒に働いていくうえでは、エネルギッシュで、おもしろい人と一緒にやりたいです。
僕もそう思いますね。組織としては生まれ変わったばかりですし、これから仲間になってくれる人とは、高い熱量をもって、ともに生み出し、蓄積していけるような仕事がしたいですね。
お二人、今日はありがとうございました!今後ますますのご活躍をお祈りしております!
まとめ
お二人とも終始楽しそうに、これまでの経験、そして現在の仕事についてお話しくださいました。お二人をご支援した私たちにとっては、ホッと胸をなでおろすと同時に、お二人の適応力の高さとバイタリティをあらためて感じるインタビューとなりました。
ちなみに冒頭でお名前を挙げたチーフプロデューサーの山邊氏も、2020年に"外から"ジョインした一人。TOPの視点から、HITのこれからについて語って頂いています。ぜひあわせてご覧ください。
かつては『おしい!!広島県』という観光プロモーションも話題になりましたが、「プロモーションよりも先にプロダクトが必要だ」と山邊氏はおっしゃいます。そして「そのプロダクトの熱狂的ファンをつくること、エンゲージメントを高めていくことが重要である」と。
その"ど真ん中"を担う川村さん・橋村さんの今後ますますのご活躍をお祈りするとともに、新たに仲間となる方をお引き合わせできるよう、私たちも頑張っていきたいと思います。
※募集状況によっては求人が表示されない場合がございます。あらかじめご了承ください。