2019.09.24
【海外人材の採用】日本に向けられる視線
9月末に差し掛かり暑さが和らぎ、秋の訪れを感じられる季節になりました。
連日、報道で目にしております台風の被害にあわれている地域の方には、1日も早い復興をお祈りするとともに心よりお見舞い申し上げます。
先日、ベトナムの国立ホーチミン師範大学が主催となり開かれた東南アジアがの学生による「日本語コミュニケーションコンテスト」に、スポンサーとして参加し、当日は審査員を務めてまいりました。
※各国を代表する学生さんたち
アジア9か国(カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、ベトナム)で日本語を学ぶ学生が一堂に会し、自国の観光の紹介および課題点について全て日本語でプレゼンし、その後、ディスカッションをするという内容でした。
日本人ではないことを忘れてしまうようなコミュニケーションの流暢さと、本当に20代前半の学生なのかと目を疑うほどの、熱意のこもったスピーチや議論の数々に、審査員という立場でありながらも圧倒される経験となりました。
※表彰式にて
日本で語られる外国人採用の多くは、人口減少の代替、人件費の安さなどで語られることが多く、個人的にはあまり気持ちのよい感覚になれないのですが、今回出会った東南アジアの学生が日本に向けている視線は、小さな頃に接した日本のアニメやゲームなどに対する興味からスタートし、その先に日本の文化や伝統、国民性、考え方などにも目を向けられており、高い関心と敬意をもって日本を見てくれていることを感じました。一方で、日本で働くということが実現できる学生はごくわずかで、具体的なアクションをとれないままの学生も多い現状があるようです。話を聞いてみると、日本に対する憧れはあるものの、実際に踏み出すには、受け入れてくれる会社の存在や生活や労働に対する文化のギャップなどが明確にならないことへの不安等、様々な障壁も存在することがわかりました。
決して日本語が学びやすかった言語ではない中で、あえて日本語を勉強し、ここまで流暢に話せる学生さん。日本で働くことを希望してもらえるのであれば、ぜひとも力になりたい。そして、日本都合の採用ではなく、お互いにとって発展性のある雇用関係を結ぶための仕事がしたい。そう強く決意した出会いでもありました。今回は、まだまだ手探りの状態ではありましたがこの出会いの芽を育てながら、今後、アジアにおけるビジネス展開も、今よりもっともっと当たり前になってくる中で、国内だけの目線ではなく、グローバルにものごとを考え、視野広く捉えていきたいと思います。
※四国のプレゼンを熱心に聞いてくれています。
ベトナムに訪れるのは今回で2回目となりましたが、街から感じる人の若さとエネルギーの高さに、自身では経験したことのない日本の高度経済成長期を連想させる印象を感じます(経験ないのであくまでも私感ですが)。日本にいるとこういう感覚は得られませんので、本当に貴重な体験です。
グローバル視点で、「暮らしたい場所で思い切り働く」ことのできる社会を、四国から実現していきたいと思います。
※今年オープンした81階建てのランドマーク81からの景色(ホーチミンで最も高いビル)