2023.07.26
「転職回数が多いと不利」は過去のこと?人事担当者が回数よりも気にしているポイントとは
リージョナルキャリア富山のコンサルタント、砂坂です。
転職が一般的になってきた現代において、転職そのものは珍しくありません。ただ、何度か転職を繰り返された方は「選考でマイナスとなるのではないか」と不安を抱くようです。
今回は、今の採用現場における「転職回数」について触れていきたいと思います。
海外の転職事情
「海外では転職が当たり前」と耳にする方も多いのではないでしょうか。
海外の多くの国では、労働者がより良い待遇や職場、キャリアアップを求めて転職するスタイルが一般的です。特にアメリカでは、1社あたりの平均勤続年数が4.2年というデータもあります。一方で日本は11.9年と、ほぼ3倍の開きがあります。
日本とアメリカの労働人口の年齢構成の違いも影響しているとは思いますが、それでも「アメリカの労働者は、日本の労働者と比べて短いスパンで転職をしている」ということを読み取ることができます。
※参照:データブック国際労働比較2018 第3-12表 従業員の勤続年数(2016年)
海外では「仕事ができる人ほど、他に需要があるので、より良いところへ転職していく」と言われており、優秀な人材ほど、より良い条件や環境を求めて転職することは「当然」と考えるのが、海外のスタイルのようです。
日本の転職事情と意識の変化
一方で日本の転職事情はどうでしょうか。
元来、終身雇用という考えがあった日本では、勤続年数が長ければ長いほど待遇が良くなり、退職金も多くなることから、1社で勤め上げる方が賢明とされていました。
そのため、まったく転職を経験しない人が多数を占めており、転職回数が多い人や短期間で転職を繰り返す人は、「忍耐力が無い」といったマイナスイメージを持たれることがありました。
しかし、最近では企業の考え方が変化してきています。一概に転職回数や勤続年数で評価するのではなく、「なぜ転職したのか」「どのようなスキルを身につけてきたのか」といった、個人の経歴や成長を重視する企業が増えてきたのです。
現在の日本では年間約300万人もの人々が転職しており、元来の終身雇用の考え方が変わってきていると言えるでしょう。
※参照:総務省統計局 労働力調査(詳細集計)2023年1~3月平均
選考対策について
転職回数が気になる方は、まず「職務経歴書」の書き方を工夫すると良いでしょう。
ただ単に企業と経験を羅列するのではなく、「転職理由」や「この会社で得たスキル」といった具体的な情報を記載すると、書類選考者が理解しやすくなり、書類選考通過の可能性も高まります。
書類選考を通過し面接に進む際も、上記の「転職理由」や「得たスキル」を踏まえて、「今までの経験から、入社後どのように貢献したいか」という点を軸に、面接に臨むと良いでしょう。
企業側も転職回数だけで判断しているわけではないので、その他のアピールポイントがしっかり伝われば、良い結果を得られやすくなるでしょう。
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