2021.04.14
コロナ禍における岐阜県内企業の中途採用状況とDXの取り組みー2021年3月求人動向調査より
みなさん、こんにちは。リージョナルキャリア岐阜(運営:株式会社アーリー・バード・エージェント)のコンサルタント、坂です。
今回初めて投稿します。どうぞよろしくお願いします。
記念すべき初回は、昨年8月の第1回に続き、岐阜県企業に対して行った「コロナ禍における採用動向アンケート」より、前回の調査結果や全国版の調査結果と比較しながら掘り下げていきたいと思います。
企業動向調査
│コロナ後を見据えた攻めの採用が再開、名古屋地域に劣らない魅力的な県内案件が見つかる可能性
Q. 現在採用活動を行っている職種と想定年収を教えてください。
▶前回(2020年8月)
▶今回(2021年3月)
【概況】
前回と今回で職種区分を変更しましたので単純比較はできませんが、今回調査から市場の潮流を反映させて「デジタル戦略・DX」職種を新設しました。
今回の調査では当該職種の募集はありませんでしたが、全国や当社が拠点展開している三重県での調査では「1,000万円以上」の回答があり、それ以外の年収区分も含めて相対的に高くなっていることは注目すべき結果だと考えます。
なお、この職種では既に高年収での募集が始まっており、今後募集する企業が増えることでさらに過熱するのではないかと予測されます。
「技術系(建設)」も引き続き売り手市場が続いており、相対的に年収帯が高くなっています。「経営管理」職種において1,000万円以上の回答があることは、岐阜県へのU・Iターンを促している当社としては心強い限りですし、名古屋の企業とも十分に勝負できるのではないかと考えます。
前回調査に比べると、全体的に高年収帯の募集が増加していることが分かります。前回調査時点はコロナの影響を受け始めたばかりで現場の欠員補充以外の求人が少なかったようですが、今回はコロナ後を見据えて攻めの採用が再開していることが分かります。
│採用意欲は上昇傾向、なかには活動様子見や採用中断の決断を下す企業も
Q. 新型コロナの影響に伴う今後の見通しを教えてください。
▶前回(2020年8月)
▶今回(2021年3月)
【概況】
今後の採用の見通しは、前回の調査と比較して「採用を増やす」との回答が増加し、「採用を減らす」との回答が減少しています。
全体的な傾向として採用意欲は高まっているようですが、一方で「まだ分からない」との回答は前回に比べてほぼ同率(回答者数は増加)です。
「採用をストップする」という回答も1社ありますので、コロナの影響を色濃く受けている業種を中心に、長引いているコロナ禍の影響を慎重に見極めたいと考えている企業も増えているようです。
│企業のDX推進と課題、今後期待が高まる人材について
Q. 新常態でDX(デジタルトランスフォーメーション)が進行するなか、貴社のDXの取り組みについて教えてください。
▶全国
▶岐阜県
【概況】
岐阜県下の企業にDXの取り組み状況を伺ったところ、約1/3は「全社または部署ごとで取り組んでいる」との回答でしたが、約2/3は「進んでいない」という回答でした。
全国平均に比べると、残念ながら岐阜県におけるDXの取り組みはやや遅れているようです。
今後、DXの取り組みが本格化する中で、「デジタル戦略・DX」人材の需要が高まるのではないかと推測されます。
DXの具体的な取り組みの内容は「業務効率化や生産性向上のデジタル化」が全国でも岐阜県でも最も多く、業績に直結するこのテーマが最大の関心事であることが分かります。
また、「レガシーシステムからの脱却」と回答している企業が多いことがも岐阜県の企業の特徴といえます。基幹システムの更新が遅れていることなどに以前から問題意識のあった企業が多かった、ということでしょうか。
DXが進んでいない理由については、全国・岐阜県ともに以下の回答が上位3位を占めています。
●明確なDXビジョン・戦略がない
●優先すべき他の課題があり手が回らない
●推進する人材がいない
「DXビジョン・戦略」と「推進人材」は大きく関連していると思われますので、当社としては「DXを推進する人材」のご紹介で岐阜県内企業のDX推進をお手伝いさせて頂く所存です。
<参考>
2021年4月7日「第2回 コロナ禍における岐阜県企業の求人動向調査」
https://rs-gifu.net/2021/04/research202104.html
■調査方法:Webフォームによるアンケート
■調査対象:(岐阜)岐阜県に本社や主要拠点を置く企業 (全国)リージョナルキャリア展開拠点25道府県に本社を置く企業
■有効回答数:(岐阜):34社 (全国):987社
■調査期間:2021年3月8日~3月26日