2021.07.02
【定点観測】福岡県の有効求人倍率-2021年5月、3カ月連続上昇の1.07倍
<前回記事>
2021年5月の福岡県の求人倍率は「1.07倍」
さて本題ですが、先日、福岡県の5月の有効求人倍率が発表され、3カ月連続で上昇となる『1.07倍(0.04ポイント増)』となりました。
厚生労働省が発表する統計値の一つで、「求職者1人に対して、企業などから何件の求人があるか」を示します。有効求人倍率が1倍を上回ると求職者よりも求人数の方が多い(企業にとって人手が不足している)状況で、逆に1倍を下回ると求人数より求職者数が多い(求職者にとって仕事探しが難しい)状況となります。
2020年12月には1倍を切るまでに悪化していましたが、そこから回復を続け、全国水準(5月の全国平均「1.09倍」)に近づいてきました。
なお、前年同月と比べた新規求人を産業別に見ると、建設業が5ヶ月連続、製造業が4ヶ月連続など多くの業種が増加する一方、卸売業・小売業が2ヶ月ぶり、学術研究・専門・技術サービス業、 宿泊・飲食サービス業が3ヶ月ぶりに減少に転じています。
<増加>
生活関連サービス・娯楽(+41.5%)、情報通信(+27.1%)、不動産・物品賃貸(+22.6%)、サービス(+22.5%)、運輸・郵便(+21.7%)、製造(+18.9%)、医療・福祉(+17.7%)、金融・保険(+9.4%)、建設(+8.4%)
<減少>
卸売・小売(-28.6%)、宿泊・飲食サービス(-10.7%)、学術研究・専門技術サービス(-3.3%)
(参照-福岡労働局 雇用失業情勢)
新規求人が増えたことと、5月に発令された3回目の緊急事態宣言の影響で、求職者が減った(求職活動を控える人が増えた)ことによる上昇と見られており、ワクチン接種が進むことで経済活動が活発化するのではという期待感もありますが、まだまだ楽観視はできない状況と感じます。今後も引き続き変化を注視していきたいと思います。
過去の求人倍率
-2021年4月(1.03倍)