2021.06.04
【定点観測】福岡県の有効求人倍率-2021年4月、2カ月連続上昇の1.03倍
2021年4月の福岡県の求人倍率は「1.03倍」
さて本題ですが、先日、福岡県の4月の有効求人倍率が発表され、2カ月連続で上昇となる『1.03倍(0.01ポイント増)』となりました。
厚生労働省が発表する統計値の一つで、「求職者1人に対して、企業などから何件の求人があるか」を示します。有効求人倍率が1倍を上回ると求職者よりも求人数の方が多い(企業にとって人手が不足している)状況で、逆に1倍を下回ると求人数より求職者数が多い(求職者にとって仕事探しが難しい)状況となります。
2020年1月の1.45倍から新型コロナの拡大に伴って下降を続け、2020年12月にはついに1倍を切っていましたが、そこからわずかながら回復を見せています。しかし全国と比較しても低調が続いており(4月の全国平均「1.09倍」)、依然として厳しい雇用情勢と言えます。
なお、前年同月と比べた新規求人を産業別に見ると、金融業・保険業(3カ月連続減少)を除く業種で求人数が増加しており、中でも建設業が4カ月連続、製造業が3カ月連続の増加となっています。
<増加>
生活関連サービス・娯楽(+38.0%)、製造(+29.7%)、医療・福祉(+29.5%)、不動産・物品賃貸(+25.4%)、学術研究・専門技術サービス(+23.9%)、建設(+22.4%)、宿泊・飲食サービス(+15.6%)、運輸・郵便(+9.1%)、情報通信(+8.7%)、サービス(+5.6%)、卸売・小売(+1.4%)
<減少>
金融・保険(-21.0%)
(引用-福岡労働局 雇用失業情勢)
求人数が増えているのは良い傾向と言えますが、一方で求職者も同様に増えており、先行きが不透明な中で転職を希望する人や、家計の収入減を補うための職を求める人が増えているのではと見られています。今後も引き続き変化を注視していきたいと思います。