転職成功者インタビュー

一般社団法人広島県観光連盟
奥村彩矢さん(仮名・マーケティング) 29歳

初めて気づいた自分の強み。それを活かせる環境が、初めての地・広島に。

ライフプランの変化をきっかけに広島への移住を目指し、これまでの経験を活かせるマーケティング職での転職を希望していた奥村さん。転職活動を進める中で、リージョナルキャリア広島との出会いが転機となり、自分でも気づいていなかった「強み」を知ることになった。

これまで積み重ねてきた経験、そして、それを支える志向や価値観の中にこそ自分らしさがあり、新しい環境でこそ活かせる価値がある―。そう確信したとき、仕事に対する視野が大きく広がった。

そして出会ったのが、広島県観光連盟(HIT)。「広島のファンを増やす」というミッションのもと、観光の魅力を発信する仕事に携わることになった。初めての地での暮らし、これまでとは異なるフィールドでの挑戦、そして新たに見つけた自分の強み―すべてがつながり、今、新たなキャリアのスタートを切っている。

広島での新生活と仕事の中で、新たな"ワクワク"を見出そうとしている奥村さんに、移住と転職活動を振り返ってもらった。

※本記事の内容は、2025年3月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
1回
活動期間
エントリーから内定まで96日間

転職前

業種
化粧品・消費財
職種
商品企画・マーケティング
業務内容
入浴剤の製品開発、商品発売後の市場分析、季節限定品のコンセプト設定など

転職後

業種
観光
職種
マーケティング(カスタマーコミュニケーション)
業務内容
広島ならではの新しい魅力の発掘、発信、CRMなど

コンサルタントとの対話を通して、自分のモチベーションの源泉に気づいた。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

広島県観光連盟(以下:HIT)は、「経営企画・マーケティング」「プロダクト開発」「カスタマーコミュニケーション」「インバウンド」「人事・総務」の五つの事業部に分かれており、私はカスタマーコミュニケーション事業部に所属しています。

この事業部のミッションを一言で言うと、「広島のファン」を増やすこと。広島を知ってもらい、訪れてもらい、さらにリピートしてもらう(=ファンになってもらう)ために、新しい魅力を発掘・発信したり、CRM(Customer Relationship Management)を活用した施策を進めたりしています。

具体的には、観光客と地元の人をつなぐユーザー投稿型アプリ「KINSAI(きんさい)」の運用や、登録者100万人を目指す「HITひろしま観光大使」の推進などがあります。私はまだ入社して間もないため、さまざまな案件に関わりながら、業務のサポートを通じて全体像をつかんでいるところです。

最近は、アプリ上で実施したキャンペーンのデータ分析を行い、他のキャンペーンにも同様の分析方法を使って今後の企画に活かすためのデータ整理を行っています。

観光事業者、地域の人々、観光客やその予備軍など、さまざまな人を“当事者”として巻き込みながら広島の魅力を伝え、観光につなげる施策を推進していくのが私たちの仕事です。

入社前のご経歴を教えてください。

幼少期をアメリカで過ごし、その後は京都で過ごしました。新卒で大手家電メーカーに入社し、約3年半にわたり海外向け製品の企画職として新製品の開発に携わり、仕様検討から発売、PRツールの作成まで幅広く経験しました。

仕事にはやりがいを感じていましたが、より上流工程である戦略策定やコンセプト設定に関わりたいという想いが強くなり、化粧品や日用品を輸入販売する会社へ転職。そこでは製品開発に加え、商品発売後の市場分析の継続実施や季節限定品のコンセプト設定などを担当しました。

転職のきっかけは?

前職では当初の転職目的を果たすことができ、やりがいを感じていました。しかし、体制の変化により業務量が増え、オーバーワークの状態が続いたことで体調に影響が出るようになり、転職を考えました。

また、当時は神奈川で暮らしていましたが、広島出身で広島に住むパートナーとの結婚も視野に入れていたため、「これを機に」と退職し、広島への移住を前提とした転職活動を始めました。

転職活動はどのように進めましたか?

全国型の転職支援サービスをいくつか利用し、広島でマーケティングに携われる求人を探しましたが、なかなか目ぼしい情報が得られませんでした。そんな中、Webでリージョナルキャリア広島の転職相談会を見つけ、「広島に特化」「U・Iターンに強い」というメッセージに惹かれてエントリー。そこで、担当コンサルタントの原田さんと面談の機会を得ました。

「マーケティングの求人が見つけられなくて困っている」と私が相談したところ、原田さんは広島の産業構造や市況感を踏まえて、マーケティングの求人が少ない理由を、地元企業の実例を交えながら丁寧に説明してくれました。「だから広島にはマーケティングの求人が少ないのか」と初めて腑に落ちると同時に、「この人になら、困っていることをすべて話せそうだ」と感じたのを覚えています。

それからは、幼少期のこと、興味・関心の強いこと、現在の趣味など、さまざまな話をしました。そんな私の様子を見た原田さんが、「奥村さんは好きなことに一生懸命になれる人なんですね」とフィードバックしてくれたのが、とても印象的でした。

それまで自分でも意識していなかったモチベーションの源泉に気づくことができ、「それなら、こういった分野で自分の強みを活かせるかもしれない」と視野が広がりました。次第に、「マーケティング」という職種名だけにとらわれず、自分の強みや興味を活かせる仕事を幅広く探してみようという考えに変わっていきました。

今の会社に決めたポイントは?

面談の終わりに、「奥村さんの強みや価値観、キャラクターなどを踏まえてお勧めしたいのは」と紹介されたのがHITでした。事業内容や業務の詳細、HITで働く人たちの雰囲気など、いろいろな情報をいただきましたが、どれも私にとって「おもしろそう」「楽しそう」と感じられるものばかりでした。

その後、自分でも情報収集をしましたが、やはりHITが最も理想的だと感じ、応募を決意。それからHITの事業責任者(チーフプロデューサー)や人事・総務事業部の責任者(プロデューサー)の面接を受け、さらにカスタマーコミュニケーション事業部のプロデューサーとも面談を行い、面接では聞けなかった“リアルな部分”についても丁寧に教えてもらいました。

このプロデューサーは現在の直属の上司なのですが、私と同じくリージョナルキャリア広島の支援を受けてHITにUターン転職したと聞き、とても安心感がありました。

私は入社するまで一度も広島を訪れたことがなかったのですが、「だからこそフレッシュな観点を期待している」と言ってもらえ、会話したメンバーからも優しく迎え入れようとする雰囲気を感じました。この環境なら新たなチャレンジができると思い、入社を決めました。

広島での暮らしや出会いのすべてが、仕事の『ワクワク』を広げるきっかけに。

転職していかがですか?

直属の上司をはじめ、「困ったら頼れる人がいる」という心強さを感じています。広島での生活も初めてで、“言わずもがな”のようなことが分からない場面も多いのですが、そうしたときに突き放したりせずに、しっかりと向き合ってくれる環境があるのは大きな安心感につながっています。

また、周囲には穏やかな人が多い一方で、熱い想いを持っている方が多いと感じています。この事業、そして自分たちの仕事に真剣に向き合い、結果を出すことに価値を見出している姿勢から大きな刺激を受けています。

困っていることや課題はありますか?

困っているというわけではありませんが、もっと周囲の人のことを深く知り、私自身のことも知ってもらえるように関わっていきたいです。

先日、社内で作成している資料の英訳に対応した際、「えっ?奥村さんって英語できるの?」と社内がざわつきました(笑)。私は帰国子女で、大学時にはドイツに留学した経験もあり、現在は字幕翻訳のスクールに通っているので、語学には強みがあると自負しています。ただ、それを知られていないと、せっかくのチャンスを逸してしまうことに気づきました。

私のことをもっと知ってもらえれば、「この仕事は奥村さんにお願いしよう」と、新たなチャンスが生まれるかもしれません。同時に、私自身も周囲の人を深く知ることで、「これは◯◯さんに相談してみよう」「◯◯さんが得意かもしれませんよ」と、人をつなぐ役割を果たせるかもしれません。そういった形で貢献できたら嬉しいですね。

生活面の変化はありましたか?

パートナーと入籍し、慌ただしくも充実した新生活を送っています。広島での暮らしにも少しずつ慣れ、最近は日常会話に広島弁を取り入れることにも挑戦中です。「その使い方は違うね」とツッコまれることもまだまだありますが(笑)。

そんな日々の中で得た気づきが、仕事にも活かせそうだと感じることが多く、これからも場所や文化、人など、さまざまなものに積極的に触れていきたいです。

入社してすぐのミーティングで、チーフプロデューサーから「ワクワクするのが大事だよね」という言葉がありましたが、私にとっても「ワクワク」は大きなモチベーションの源です。だからこそ、私にしか見つけられない「ワクワク」を生活の中で発見していきたいですね。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職支援サービスのコンサルタントに相談する方は多いと思いますが、その対話の中で「自分自身をしっかり見てくれて、正しく理解してくれるコンサルタント」と出会うことが大切だと実感しました。

私自身、当初は希望条件や理想像が先行していましたが、コンサルタントとの対話を通じて、「それはなぜ?」という問いに向き合うことで自分の原点に立ち返り、素の自分をあらためて見つめ直すことができました。

そして、素をさらけ出したからこそ、リアルな情報を得られ、「この状況なら解決できそうだ」と確信した瞬間がありました。

まずは本音や本心をコンサルタントに伝えること、そして、それをしっかり受け止めてくれるコンサルタントかどうかを見極めること。この二つが、転職支援サービスを活用する上での大切なポイントだと感じています。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
原田 昌和

当初はマーケティング職を希望されていた奥村さんですが、面談を重ねる中で、「好きなことに一生懸命になれる力」という強みが、より広いフィールドで活かせることが見えてきました。そこで、幅広い業務に携われる可能性のあるHITをご紹介したところ、奥村さんの強みや興味と見事にマッチし、良縁へとつながりました。

転職においては、スキルや経験だけでなく、自分の価値観や強みを理解し、それを最大限に発揮できる環境を見つけることが重要です。奥村さんのように自分自身と真剣に向き合いながら進めることで、納得のいく転職が実現できるのだと、あらためて感じました。

広島での新生活とともに、HITでのキャリアを本格的にスタートさせた奥村さん。持ち前の意志の強さを存分に発揮し、広島の観光業界に新たな価値を生み出していかれることを楽しみにしています!

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