転職成功者インタビュー

大塚テクノ株式会社
大川祥吾さん(仮名・電気設計) 30歳

地元に帰ってスキルもアップ!徳島でどこにもない製品開発に挑む喜び。

徳島の高校を卒業後、関西の大学を経て東海地方のメーカーに就職、20代のほとんどを岐阜で過ごしてきた大川さん。長男だったこともあり「いつかは地元に帰ろう」と考えていたものの、なかなか行動に移せないでいた。

自分のスキルに自信がついてくるにつれ、仕事環境などで疑問を感じるようになった大川さんは、30歳を目前に転職活動を開始。関西の有名企業のほか多くの企業を紹介されたが、その中から大川さんが選んだのは徳島に本社を置く個性派メーカーだった。

現在は電気設計エンジニアとして活躍、社長直属の開発プロジェクトのメンバーでもある。「徳島で暮らす喜びと、どこにもない製品を作るやりがいを感じている」という大川さんに転職体験談を伺った。

※本記事の内容は、2020年4月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
1回
活動期間
エントリーから内定まで86日間

転職前

業種
工作機械メーカー
職種
制御設計
業務内容
大手工作機械メーカーに勤務。制御設計者としてハード設計業務・ソフト設計業務に従事。直近は大型工作機械の特注設計対応などに従事。

転職後

業種
プラスチック製品・電子部品・医療機器メーカー
職種
電気設計
業務内容
新規医療機器の設計開発から量産化までのプロジェクトに従事。主に電気設計を担うエンジニアとして新製品開発に従事。

「質より量、質より早さ」を追い求める日々に、自分の未来が見えなくなった。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

大塚テクノ株式会社という大塚製薬グループのメーカーで、医療機器の開発をしています。当社は点滴用の輸液キャップや、液体ハミガキのボトルといったプラスチック製品から、電気回路の中に入っているブレーカーなどの精密機器も製造しています。

その中で私が担当しているのは、まだどこにも存在していない新しい医療機器の開発です。会社の今後を見据え社長が立ち上げた新規プロジェクトで、10人程度のメンバーと一緒に鳴門工場で開発に取り組んでいます。

入社前のご経歴を教えてください。

出身は徳島で、関西にある大学の理工学部を卒業後、工作機械メーカーに就職、複合加工機の設計を7年間経験しました。私が担当していたのはクライアントのニーズに合わせて特注する機械の設計です。1台が1億円くらいする大型機械の、主に動作を制御する設計を任されていました。最初の1年間は愛知勤務でしたが、その後の6年間はずっと岐阜で働いていました。

転職したきっかけは?

地元の徳島に帰りたいという思いが頭によぎり始めたのは、社会人になって3年目でした。でもその頃はまだまだ半人前。転職してもやっていける自信がなくて、なかなか行動には移せませんでした。ですが、26歳の時にイギリスに半年間赴任したのを機に少しずつ自信が付いてきて、同時に仕事環境に疑問を感じるようになってきたんです。

1つ目は、求められる仕事が「質より量、質より早さ」だったこと。常に10件くらいの仕事をかけ持ちしており、厳しい納期に追い立てられるように仕事をしていました。質にこだわりたいタイプの私は、自分が納得できる製品を送り出せない状況に、もどかしさを感じていました。

もう1つは、連日の残業で仕事と生活のバランスが失われていたことです。帰りはいつも21時以降で家と職場の往復だけの日々。「将来も自分にこの働き方ができるのか?」と思うようになりました。そのうちに20代も後半に差し掛かり、「30歳を超えると転職が難しくなるのでは?」と考えて、転職活動を始めました。

転職活動はどのように進めましたか?

まずはネットで転職情報を調べ、いくつかのサイトに登録。自分が求めるような会社が徳島にあるかどうか不安だったので、香川、兵庫、大阪までエリアを広げて探していました。すると予想以上の求人紹介メールが届き、驚きました。その中から興味のある会社を5、6社受けましたが、その中には関西の有名な大手企業も含まれていました。

今の会社に決めたポイントは?

他の企業はだいたい、人事担当者と役員クラスの面接だけだったのですが、大塚テクノは、実際の現場で上司になる予定の方が面接に入ってくれたので、自分がそこで働く様子がイメージできましたし、何より「この人と一緒に働きたい」と感じました。質を大事にする仕事のスタイルに共感できましたし、とても話しやすくて人柄も魅力的に感じました。

仕事の内容も「世の中にないものを作る仕事」と聞いて、わくわくしましたね。立ち上がってまもない新規プロジェクトの、電気関係の実務ができる人材を探しているということだったので、ぜひその仕事に関わりたいと思いました。

また、面談・面接で3回ほどじっくりと話をできる機会があり、スキルだけでなく、私の人柄や価値観を含めて評価してもらえたことが嬉しかったですね。

大塚テクノはそこまで大きな会社ではありませんが、大塚製薬グループというバックボーンがあるので安心感もありました。待遇面は関西の大手企業の方がよかったのですが、それよりも徳島で働くことで地元に貢献でき、かつ、世界にもつながっているという点が私にとっては大きかったです。

質を求める仕事ができるようになり、スキルも向上。祖父母を安心させられたのも嬉しい。

転職していかがですか?

上司が今までやってきたことを引き継ぐところから仕事を始めたのですが、プロジェクトが進んでいた段階で参加したので、皆に追いつくため、最初は毎日が勉強でした。製品はもちろん、開発ツールも初めて使用するものが多かったので、1から学ぶのは大変でしたが「期待されて入社したからには絶対に活躍したい!」という思いで、今でもいろいろなことを勉強しながら頑張っています。

忙しい日々ではありますが、スケジュールの立て方や、優先順位のつけ方、実験で得られた結果のまとめ方や、課題に対するアプローチの仕方など、前職で身につけた仕事への取り組み方が生かせていますね。

また、プロジェクトに途中から入ったのでうまく馴染めるか少し心配でしたが、皆とてもいい人ばかりだったので問題ありませんでした。仕事が終わった後も、一緒にスポーツジムに行ったりしています(笑)。

生活面の変化はありましたか?

現在は鳴門市にアパートを借りて一人暮らしをしています。家賃も4万円とお手頃で、通勤は車で約15分です。今は8時始業なので、フレックス制だった前職に比べると出社時間がずいぶん早くなりました。その代わり帰るのも早く、18時半には仕事が終わり、19時には家に帰り着きます。だから自炊も積極的にするようになりました。

また転職して太り始めたので、ジムにも通うようになりました。大塚グループが経営しているスポーツジムが鳴門市内にあり、社員は無料で利用できるんです。

困ったことや課題はありますか?

中途入社ですので、即戦力として期待に応えなければいけない、というプレッシャーは日々感じています。前の会社は、私のかけ出しの頃を知っている人が多く、仕事がうまくいっていないときも大目に見てくれる空気感があったのですが、今はそんなふうには甘えられませんので、緊張感がありますね。

転職して良かったと思うことは?

まずは職場で、品質にこだわる仕事ができるようになったことです。そのために勉強することで、自分のスキルも上がった気がします。上司も同じ価値観を持っているのでやりがいがありますし、スキルの上達に貪欲になれます。今、手がけている製品が世に出る日が楽しみで仕方ありません。

プライベートの面では、地元の友達と気軽に会えるようになったり、頻繁に実家に帰ったりできるようになりました。何よりも祖父母を安心させることができました。以前から「早く帰って来い」と言われていましたので。両親も喜んでくれていると思います。

また、鳴門の暮らしやすさも気に入っています。公共交通機関の少なさに不便を感じることがありますが、基本的に車移動ですので、困るというほどではありません。徳島市にも近いので車で20分ほど走ればたいていのものが手に入りますし、明石海峡大橋を渡れば1時間くらいで神戸に行けるのも良いですね。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

頭の中で考えたり、悩んだりするだけでなく、やってみることが大事なのかなと思います。自分も地元に帰りたいという思いがずっと頭にありましたが、なかなか行動を起こせませんでした。でも周りを見ると、20代でもどんどん転職をしていましたので、動けば道が開けるということですよね。

私自身も、転職サイトに登録したとたん、次の日からメールがたくさん来て、動いてみてわかったこともたくさんありました。「大塚テクノ」という会社を詳しく知りませんでしたが、こんなにスムーズに転職できるとは思ってもいませんでした。

地元のこととはいえ、自分の知らないことはたくさんあります。「どうせ無理だろう」という思い込みで転職を諦めてしまうのはもったいない。皆さんの地元にもきっと、良い会社はあると思いますよ。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
吉津 雅之

30歳を前に地元・徳島へUターンを検討されていた大川さん。電話やWEB面談が中心でしたが、誠実かつ温和な人柄が印象的な方でした。

大川さんは制御設計の技術者としてキャリアを重ね、スキル面でマッチする企業は多くありました。ただ、仕事終わりの遅い時間ではありましたが、じっくりとお話を伺い、転職の軸や思いを深く理解させていただけたことが、今回のご縁に繋がったと感じています。

先日大川さんとお会いした際「職場のメンバーにも恵まれ、エンジニアとして“質”にこだわった開発に従事でき、充実している」と話されていたことが印象的でした。また、徳島での生活を満喫できているとのことで、私も非常に嬉しく感じています。

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