企業TOPインタビュー

グローバルニッチトップ企業が挑む医療機器開発での新たな挑戦。

大塚テクノ株式会社
取締役 管理本部長(兼)管理本部人事総務部長 大久保 誠司

徳島 更新日:2022年3月02日

神戸大学経営学部卒業後、1979年に都市銀行へ入行。営業・本部にて支店長や部門長等を歴任。2009年、大塚テクノ株式会社に入社。人事総務部長を経て、取締役管理本部長に就任。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。

医療製品・精密製品で成長を続けるグローバルニッチトップ企業。

大塚テクノは1985年12月2日、医療用プラスチック容器部材の生産から事業がスタートしました。主には、点滴用のバッグやキャップ、薬品を保管するためのケースなど、用途に応じた軽くて丈夫なプラスチック製品を製造しています。

また、喘息治療用の薬剤吸入デバイスや人工透析の医療部材、直近では、感染症対策関連製品である検査用キットやフェイスシールド等も製造しています。

さらに、高いプラスチック成形技術を活かして、精密製品分野にも進出しました。スーパーエンジニアリングプラスチックは、高付加価値のプラスチック素材であり、耐熱性、耐薬品性、導電性、耐久性、耐摩耗性を高め、精密機器の部品として利用されています。

フープ成形製品は、プラスチックと金属を組み合わせた複合部材であり、様々な電子機器に使われ、特にLEDの普及に伴って生産を伸ばしてきました。

そして、現在はリチウムイオン電池の安全装置であるサーマルプロテクターが注目されています。リチウムイオン電池の温度の上がりすぎを防ぎ、安全な使用を実現しています。これまでのプラスチック成形技術を土台としながら、新しい技術を取り入れ、大塚テクノの新たな事業の柱となっています。

なお、サーマルプロテクターはグローバル製品として展開しており、経済産業省認定2020年版「グローバルニッチトップ企業100選」にも選定されました。

新規事業の「医療機器」分野へのチャレンジ。

現在は「医療製品」「精密製品」の2分野が事業の柱となっていますが、新たに「医療機器」の分野へチャレンジしています。

大塚テクノのミッションは、「我社は世界的視野に立ち、顧客満足の為に新しい価値を創造し、広く社会に貢献します。」という企業理念のもと、生活の中にある様々な課題に向き合い、まだ世の中にはない新しい価値を創造し、世界中の人々の健康で豊かな暮らしに寄与することです。これまで培ってきた成形技術力を活かし、「医療機器」の分野を第三の柱とするべく、チャレンジを続けています。

また、医療・ライフサイエンスの分野は日進月歩が非常に大きく、一人一人の専門性を活かして、総力戦で進めていかなければなりません。

医療機器開発においては、「在宅医療×高齢者」などの分野からチャレンジを始めています。既に治験フェーズに入っている製品もありますが、新たな開発にも並行して取り組んでいます。

大塚テクノの採用の原点。

2009年9月に縁あって大塚テクノへ入社しましたが、当時は業務部の中に人事機能があるような小さな組織でした。今後の成長に向けて人事・総務部門の強化が課題となっており、人事・総務部長として入社しました。

当時の具体的なミッションは中途採用の強化でした。社長の事業構想を叶えられる「即戦力人材」が欲しいというオーダーがあり、かつ、ピンポイントの経歴・スキルが求められていました。そして、四国・徳島という地理的なこともあり、候補者を待っていても応募は来ない状況でした。

そこで、私の方から候補者の方へ直接会いに行き、アグレッシブに採用を行うような動きをしてきました。

このような採用の動き方は、大塚テクノの組織を創ってきた当時の常務に教わりました。会社のブランド力ではなく、自分自身を売り込んで、話を聞いて頂き、関係が生まれる。私にとっては、銀行時代の仕事のスタンスがそのまま活きた経験でもありました。

また、私が採用において大切にしているスタンスは、「面接ではなく、面談から始める」というものです。まずは当社のことを知っていただき、その上で、相手を知るというスタンスを大切にしています。

また、出来る限り候補者の方とは直接お会いして、お話をさせて頂いています。Web面談も手段として取り入れていますが、双方のフィット感を丁寧に確認していくことを大切に考えています。

なお、精密製品領域の開発においては、中途採用のメンバー達が中心となって事業成長を牽引し、大塚テクノの第二の事業の柱となりました。当時の事業立ち上げに関わる採用では、全国を飛び回り、大変なことも多かったですが、採用によって事業成長が実現できて、人事責任者としても大変嬉しいです。

大塚テクノで「働く」魅力とは。

当社で「働く」魅力は人それぞれだと思いますが、私は大きく3点あると考えています。

1点目は、大塚グループのネットワーク力です。大塚グループは多岐にわたる領域がありますが、医療・食品・物流など幅広く、かつ、強いネットワークを活用できることです。実際にグループ会社と連携して営業に取り組み、また、開発などでも専門人材の人的交流も行っています。

2点目は、会社の規模感です。従業員466名と全体が見える規模感であり、会社方針を踏まえて「何をしているのか、何のためにやっているのか」という仕事の手触り感を得られるのが魅力です。また、内部統制・コンプライアンスなども整備されており、働きやすさもあると思います。

3点目は、ベンチャースピリットです。中途採用の方々が活躍して、実際に大きな事業をつくってきているように、チャレンジを推奨する風土があります。もちろんスキル・経験は求められますが、このアイデアを実現したいという強い想いを活かせる可能性があります。

未来を創造する人財とは。

今後のさらなる事業成長に向けて、中途採用を強化していきます。当社が求める人材像は、「明るく元気でコミュニケーション能力のある人」「プレッシャーを楽しみ、常にチャレンジ精神を持てる人」「自ら学び、専門性を高め、率先して積極的に取り組む行動力がある人」「誠実で仲間を思いやれる人」の4つです。

また、中途採用の方々に求めるのは、「強み」を活かすことです。自分自身が「何ができるのか」という強みを言語化し、それをアピールして、実際に行動に移して頂きたいです。そして、周囲を巻き込んでリーダーシップを発揮して頂きたいと思います。

私は、「お神輿を担ぐ」という表現をしますが、まだまだ当社は小さな会社です。お神輿に乗るのではなく、自らが担いでいける人。そして、全体を見ながら、人を巻き込んでやっていける人。そんな人のことを私は「人財」だと考えています。

そして、ものづくりへの熱意を持った仲間と、それぞれの専門分野や強みを活かし、未来を創造していきたいと思います。

編集後記

チーフコンサルタント
吉津 雅之

今回のインタビューでは、大塚テクノ社のこれまでの事業変遷が非常に印象的でした。

医療用プラスチック容器部材の生産から事業がスタートしていますが、医療製品から精密製品へと事業拡大を行い、経済産業省認定2020年版「グローバルニッチトップ企業100選」に選出されています。

そして、現在は医療機器分野での新規開発を始めており、ベンチャー精神溢れる企業だと改めて実感しました。

また、新規事業は中途社員の活躍により大きく成長してきましたが、改めて「人」や「採用」の可能性を感じることができました。四国・徳島から新たな挑戦を続ける同社の、今後のさらなる成長が楽しみです。

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