転職成功者インタビュー

東海ナッツ株式会社
種田実さん(仮名・製造マネージャー) 47歳

自分の心に正直に、47歳で転職。ものづくりの現場で人材教育にもやりがい。

東京で生まれ、大学院修了まで関東圏で過ごした種田さんは、静岡県の食品メーカーに就職し、生活の拠点も静岡で築いた。営業職としてキャリアを積んだ後、中国・上海の子会社に責任者として駐在。

ゆくゆくは海外子会社のオーナーにという「ゴール」も見え始めた47歳となって、種田さんが転職を決意した一番の理由は「ものづくり」への思いだった。

「いいものをつくろう」という一つの目的に向かって進む職場を求めて現在の会社と出会い、新たなスタートを切って1年が経った種田さんにお話をうかがった。

※本記事の内容は、2016年7月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
0回
活動期間
エントリーから内定まで40日間

転職前

業種
商品
職種
営業・海外子会社副総経理
業務内容
海外子会社の常駐営業を中心に、事業運営管理

転職後

業種
食品
職種
製造マネージャー
業務内容
既存商品の効率化・新商品の開発・人員の管理指導

ものづくりを第一に考えられる仕事を求め、転職を決意。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

ナッツ専業メーカーの工場で、菓子業界に向けて出荷するナッツ類の焙煎・裁断・加工を行う工程の管理を行っています。当社で扱っているナッツはおおまかに分けて6種類ありますが、私が担当しているのは、ナッツ2種類と加工品としてのチョコレートです。

種類ごとに加工を行う建屋が分かれ、それぞれに装置と人員がいますので、納期や人件費、効率など、生産効率のマネジメントが主な仕事です。また、新商品の開発や工場の衛生管理も担当しています。

入社前のご経歴を教えてください。

新卒で静岡県に本社を置く食品メーカーに就職。最初の5年間は、製造現場でさまざまな加工装置のオペレーションに従事し、その後、営業部門に異動となりました。

食品メーカーなどに向けた調味料の営業を約12年経験した後、中国・上海の子会社に駐在員として単身赴任。現地企業に向けた提案営業を中心に、常駐責任者として企画開発営業や事業運営、品質保証など管理業務全般を任されていました。

転職のきっかけは?

もともとは食品生産のエンジニア志望だったこともあり、日本で、世界に売り出すようなものづくりをしたい、チャンスがあれチャレンジしてみたい、と思ったのが転職の動機です。

2年半ほど中国市場を相手にビジネスをしたのですが、「商品の品質は多少劣っても、安く仕入れて簡単に作って、大量に売りさばければいい」というような商売に、少しずつ違和感を持つようになりました。

お国柄もありますから、それも一つのやり方だと思います。しかし徐々に、「このままでいいのかな」という気がしてきたのです。みんなで考えて、いいものを生み出し、それが認められて売れていくようなプロセスを大事にしたいと思うようになりました。

転職活動はどのように進めましたか?

まずは前職の会社を退職して帰国し、そこから転職活動を開始。転職サイトにエントリーしたのですが、最初は食品業界に限定せず、さまざまな立場の人と活発な議論を交わしながらものづくりに関わっていけるような会社であれば、と考えていました。

また、間口を広げる意味でも、長くやってきた営業やマーケティングの経験を活かせる仕事も選択肢として考えていました。

そんななか、転職サイトを通じて声をかけてくれたのがリージョナルキャリア静岡で、コンサルタントの方が何社かピックアップしてくれた中の一社が今の会社です。

今の会社に決めたポイントは?

コンサルタントと一緒に工場を訪ね、生産の現場を見学し、製造スタッフとお会いしました。そのときに、この雰囲気であれば一体感を持ってものづくりができると感じたことです。

加えて、決して組織や仕事の進め方が完成され固まっているわけではなく、改良や新しい提案をしていこうという空気もある。だからこそ自分が入って、それを推進する役目を務められるのではないか。そう感じられたことが決め手になりました。

人を育てることによって、ものづくりに貢献する喜びも。

転職していかがですか?

少しおかしな言い方ですが、予想以上に思った通りの働き方ができていると思います。会社は縦も横も柔軟で融通の効く組織なので、しっかりとした方向性を打ち出せば、同じ方向に進んでいきます。

また、若い人たちの育成にも手応えを感じています。人材の育成によって、組織力もアップするということが目に見えてわかるのは楽しいですね。

他にも、自分が必要とされている雰囲気を感じられるのも嬉しいです。自分からアクションを起こして、周りの人といろいろな関わりを持って仕事に取り組むことによって、相手もこちらの言うことに関心や意識を持ってくれているのがわかります。

もともとこの会社には人を育てる文化があり、そのなかで、自分の持ち味を出してやれているのではないかと思います。

困っていることや課題はありますか?

今のところ困ったことはありません。これから力を入れていきたいのは、若い社員の教育です。社員一人ひとりが勉強し、自分たちのアイデアを活かすことで、生産効率を向上させることができます。

会社にとってもプラスになり、社員自身にとってもやりがいを感じることができるようになると思います。お互いに成長し合える環境を作っていきたいと思います。

生活面の変化はありましたか?

前の会社からは、ゆくゆくは現地子会社のオーナーにならないかという話もありました。非常にありがたい話でしたが、家族としては日本に帰ってきてほしいとのことでした。

今は、久しぶりにゆっくりと家族との時間を楽しんでいます。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職を考えるときは、さまざまな観点で悩むことがあると思います。しかし、人間関係や会社での実績などは、自分自身で築き上げることができます。

新しい環境や人間関係に適応しつつ、「こういう自分でいたい」という、核となる部分を忘れないことが大切なのではないでしょうか。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
原口 翼

種田さんとお会いしたのは、中国から静岡に帰国されて間もない時期でした。地元でご家族と暮らしながら働きたいというご相談でしたが、初めての転職で不安をお持ちでしたので、書類の添削や面接同行、その後のフィードバックなどを丁寧に行い、種田さんの魅力がしっかりと企業に伝わるようにお手伝いさせていただきました。

種田さんのご経験も高く評価されましたが、最も評価されたのは、謙虚なお人柄でした。打ち合わせの中でも、種田さんの話される姿勢にお人柄が表れており、私も多くのことを学ばせていただきました。

入社後も現場にスムーズに馴染み、ご活躍されているとのこと、私も本当に嬉しく思っております。

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