デクセリアルズ株式会社
江俣雄貴さん(施設企画) 31歳
生まれ育った栃木で見つけたステップアップできるフィールド。
電気設備工事の会社で7年、メーカーの設備保全担当として6年。電気や設備に関して順調にキャリアを積み重ねていた江俣さんが2度目の転職を志向するようになったのは、「もっと大きなフィールドで経験・技術を発揮したい。それができる環境で自分をさらに成長させたい」という想いがあったからだ。
栃木で生まれ育ち、栃木で結婚して家も購入した江俣さん。地元を出るつもりはなかったが、なかなか希望条件に合った選択肢が見つからない。そこで頼ったのは、栃木の転職案件を豊富に持つリージョナルキャリア栃木だった。
マッチングしたのは世界シェアトップの機能性材料を開発するデクセリアルズ。仕事面でのステップアップを実現し、同時に生活の充実も手に入れた江俣さんに転職体験談を伺った。
※本記事の内容は、2023年8月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 2回
- 活動期間
- エントリーから内定まで450日間
転職前
- 業種
- 断熱材メーカー
- 職種
- 工場の電気計装担当
- 業務内容
- 工場内の電気設備や生産設備の保全業務、中長期更新計画立案
転職後
- 業種
- 機能性材料メーカー
- 職種
- 施設企画およびコーポレート総務
- 業務内容
- 新棟建設プロジェクト、10年・20年先を見据えた社屋や工場などの施設企画
30歳を過ぎ、チャレンジしたいという想いが強くなった。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
電子部品や接合材料、光学材料といった機能性材料を開発・製造するデクセリアルズ株式会社で、施設企画とコーポレート総務の2つの職務を担当しています。
私が入社した2022年は当社が創業10周年を迎えた節目の年で、本社機能強化を目的としてお客様をはじめとする幅広いステークホルダーの皆様との交流の場としてレセプション棟を建設していました。
入社直後から私もこの新棟建設プロジェクトに加わって、管理業務全般や建屋の構築に関わる社内の調整業務に携わりました。
プロジェクト完了後は、施設企画の職務が主となり、10年・20年先を見据えた社屋や工場など会社の施設・建屋がどうあるべきかの検討や、将来のエネルギー利用に関わる計画立案を行っています。
例えば国で掲げている2050年カーボンニュートラルに向けて自社が対応していくべきことは何か、そのために必要なアクションを施設という観点から検討していくことが、私たちの役割です。
入社前のご経歴を教えてください。
工業高校の電気科を卒業後、電気・通信・空調など設備工事を行う会社に入社。施工管理として、数々の現場を担当しました。お客様との打ち合わせ、施工スタッフへの指導、図面作成・検討、品質・安全管理など、工事現場で発生する業務は一通り経験したと思います。
7年後、断熱材メーカーに転職し、工場の電気計装担当として工場内の電気設備や生産設備の点検、不具合発生時の一次対応、専門業者を呼んでの対応など設備保全に関わる業務に携わりました。並行して、設備の中長期更新計画を立案、該当する更新工事の実施をする役割も担い、この会社では6年を過ごしました。
転職のきっかけは?
30歳を過ぎた頃から、自分のライフプランを見据えたとき、さらなるスキルの向上を目指した方がいいのではないか、と考え始めました。仕事にはそれなりに満足していましたが、この状況に安住してはいけない、より可能性の大きなステージで経験を積み、自分のバリューを高めるべきではないか、と感じたのです。
結婚して、栃木に家を買ったのもひとつのきっかけだったかもしれません。妻も応援してくれたので、仕事のステップアップにチャレンジしようと思いました。
転職活動はどのように進めましたか?
転職サイトに登録し、転職支援会社からのスカウトを待ちました。そして、声をかけていただいた中から良さそうに思える転職支援会社に連絡し、電話面談をしてもらいました。
しかし、「栃木だと希望される職種の紹介案件がないですね」とか「その希望年収だと栃木を出て東京などで就職することも検討されてはどうですか」と言われることが多い状況でした。栃木を出るつもりはなかったので、相談できる転職支援会社はどんどん減っていきました。
しかし、リージョナルキャリア栃木(運営:リージョンズ株式会社)だけは別でした。栃木の案件をたくさん保有しており、私の希望にしっかり耳を傾けてくれました。転職活動の終盤は、ほぼリージョナルキャリア栃木のみとやり取りしていました。
今の会社に決めたポイントは?
紹介をいただいたのは2社で、そのうちの1社がデクセリアルズでした。栃木ではネームバリューのある会社ですし、仕事上のステップアップという面でも申し分ありませんでした。
面接を受ける前に自分でもいろいろ調べましたが、マイナスと思える点がほとんどない。事業も半導体に関連する機能性材料の開発で、将来性が高い。そういった点を加味して決断しました。
面接はWebで行われたのですが、リージョナルキャリア栃木の転職コンサルタントからいろいろアドバイスをもらっていたので、戸惑うことはありませんでした。
理想の転職を実現するため、自分の強みを整理しておいた方がいい。
転職していかがですか?
上場企業だけに、組織やルールがきちんと整備されていると感じます。何をやるにもルールと問い合わせ先が決まっているので、「これは誰に聞けばいいの?」と迷うことがありません。
仕事については、あまり細かく指示されるのではなく、ある程度は私の裁量で進めることができています。任されてもらっていると実感できていますね。
施設企画の仕事は、いろんな人と折衝することが多いんです。社内の様々な部署とも話をしますし、外注の専門業者に依頼することもある。多くの人とネットワークを築かなければ、前に進みません。その点で、前職と前々職で、現場のスタッフや社内の各部署と関わる経験を積み重ねてきたことが、十分発揮できています。
転職して良かったと思うことは?
生活と仕事のリズムが整った点がいちばんです。前職では工場設備全般を見ていたので、設備に不具合があると、すぐ対応しないといけませんでした。そのため休日出勤などもあったのですが、今の職場ではそういった想定外の急な対応はありません。
残業はありますが、遅くなった時は翌日にフレックスで遅めの出社をするなど、調整もできます。週に1度はテレワークも可能で、自分のペースに合わせて働けます。オン・オフを明確に分けられるので、時間のメリハリが付けやすくなりました。
困っていることや課題はありますか?
現時点では感じていません。ただ、ベテランにいつまでも頼っているのではなく、いずれは私たち中堅がリーダーシップを発揮していかないといけません。そのことを念頭に置き、いつリーダーを任されるときが来ても対応できるよう、自分のスキルを高めていきたいと思っています。
生活面での変化はありましたか?
栃木県内での転職なので、年収も大きくは変わっておらず、生活面の大きな変化はありません。しかし急な対応での出勤などがなく、時間の余裕ができたので、休日は家族で出かけることが増えました。友人・知人らと県外に遊びに行く機会も持てるようになりましたね。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
転職するにあたって、自分の強み、セールスポイントになる部分を整理しておいた方がいいと思います。私の場合、電気工事や設備保全業務の経験や多くの人とコミュニケーションしながら仕事を進めてきた経験がそれにあたります。
また、自分のスキルの裏付けとして、各種資格も取得しました。電気工事士、施工管理技士、電気主任技術者に加え、高圧ガスや冷凍機など電気分野以外の資格も保有しています。
こうした経験や資格のすべてが、私の強みを証明してくれる材料になりました。自分はどういうことをやってきた、だからこれができる、と整理して伝えることができれば、理想の転職を実現できる可能性は高くなるのではないでしょうか。