株式会社キューデン・インターナショナル
堀浦誠司さん(仮名・アセットマネジメント) 38歳
海外生活に終止符を打ち、地元福岡へ。心から打ち込める仕事と出会い、新たなキャリアを開拓。
15年以上にわたりメガバンクでキャリアを積み、直近は海外に駐在していた堀浦さん。同郷の奥様、2人のお子様とともに地元福岡で定住することを見据えて転職活動を開始した。
リージョナルキャリア福岡のコンサルタントとの出会いを通じて、暮らしや仕事、将来のキャリアやライフプランについて、一つずつ思いを整理した結果、最良とも言える縁を手繰り寄せることに成功した。
現在は福岡に腰を据えて公私ともに充実した日々を送り、「アクションを起こしたことが大きな好機になった」と振り返る堀浦さんが理想の生活を手に入れるまでの軌跡を紹介しよう。
※本記事の内容は、2023年5月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 0回
- 活動期間
- エントリーから内定まで115日間
転職前
- 業種
- 金融
- 職種
- 国内営業、海外事業など
- 業務内容
- (国内)融資や金融商品などの法人営業(海外)日系企業向けの新規進出支援・出資先の経営管理、出資先へ出向しての事業企画・経営企画など
転職後
- 業種
- エネルギー
- 職種
- アセットマネジメント
- 業務内容
- 出資先である海外の電力会社や発電所の経営管理など
コンサルタントとの対話を通して、自分の中での“落とし所”が見えた。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
株式会社キューデン・インターナショナルは九州電力の100%子会社で、九電グループがこれまでに国内電気事業で蓄積した技術・ノウハウを活かし、市場の成長性が高いアジアを中心に、IPP(独立系発電事業者)事業を軸とした海外エネルギー事業を展開している会社です。
私は本店のアジアアセットマネジメント室に在籍し、出資している海外の電力会社や発電所の経営管理を行っています。一つの案件を複数人で担当しており、私は課長として各メンバーを束ねる役割も担っています。
入社前のご経歴を教えてください。
福岡出身で、地元の大学を卒業後、メガバンクに新卒入社しました。国内では融資や金融商品などの法人営業、海外では日系企業向けの新規進出支援や出資先の経営管理、出資先へ出向しての事業企画・経営企画などに従事しました。
海外を拠点にしていた期間は8年以上で、直近も家族とともにシンガポールに駐在していました。
転職のきっかけは?
転職を考えた背景は大きく二つあります。一つは、福岡で暮らしたいと思うようになったということです。これまで国内外を転々と生活してきましたが、そろそろ地元に戻りたいという思いを抱くようになっていました。
妻も福岡出身で、福岡への思いは常に持っていました。2人の子どものことやそれぞれの親のことなども考慮し、今後のライフプランを見据えて福岡へのUターンを考えるようになりました。
もう一つは、自身のキャリアについて立ち止まって考えたかったということです。直近はかなり忙しく、時間外勤務も多い状況でしたが、家族との時間も取れず、「このままでいいのか」と考えるようになりました。
また、銀行員としてのキャリアに“停滞感”のようなものを感じていたので、外に目を向けてみようという思いで転職活動を開始しました。
転職活動はどのように進めましたか?
まずは見るだけ見てみようという気持ちでスカウト型の転職サイトに登録しました。すると、ある福岡の企業から直接スカウトをいただき、その会社について調べていくなかでたどりついたのがリージョナルキャリア福岡でした。
ちょうど相談会を実施していたので、「まずはざっくばらんに相談したい」とエントリーしたのがコンサルタントとの最初の接点です。オンラインで面談していただき、暮らしやキャリア、年収についてなど、さまざまな相談に乗っていただきました。
銀行員から事業会社にキャリアチェンジした方の実例を教えてもらったり、いくつかの企業の社名を挙げて「転職するなら」というシミュレーションをしてもらったり、転職イメージを固めるサポートをしていただいたのがとても良かったです。
頭の中で散らかっていたものを整理して、優先順位を付けていくことで、自分の中での“落とし所”が見えたような感覚でした。
今の会社に決めたポイントは?
一時帰国していた期間に、直接スカウトを受けた企業の選考を進めていましたが、同時に引き合わせてほしいと希望した企業の一つがキューデン・インターナショナルでした。これまで長く携わってきた海外ビジネスやファイナンスの経験が活かせそうな点がとても魅力的だったからです。
面接でも雰囲気の良さを感じ、また、メガバンク出身の方が事業部長として活躍しているという話も聞いて、自分も活躍できるイメージが湧きました。
年収はもともとダウン覚悟で臨んでいましたが、そのなかでも十分納得できるラインを提示してもらえました。また入社時期も、前職での業務引き継ぎや帰国準備などに充てる期間として半年ほどリクエストしたのですが、快く応じてくれました。そうした対応一つひとつがとても丁寧だったことも、入社を決める後押しになりました。
仕事に打ち込める環境に満足。中長期的な目標もでき、新たなモチベーションに。
転職していかがですか?
「従業員のことをよく考えてくれる会社だな」というのが率直なところです。入社してからも本当に細やかにフォローしてもらえています。銀行時代は「常に競争にさらされている」という感覚で気が抜けなかったのですが、今は良い意味で、自然体で仕事に臨むことができています。
それから、想像以上に仕事がおもしろく、経験を活かせているというのも良い意味でのギャップでした。福岡を拠点に海外事業に携われているという点だけでなく、銀行時代よりも踏み込んだビジネスができるというか、さまざまなステークホルダーを巻き込みながら、発電事業といった社会的に意義のある大きなビジネスを実際に動かしていけるという点に魅力を感じています。
まだ入社して間もないため、社内のいろんな人とリレーションをつくるためにも他部署に積極的に顔を出したりしているのですが、例えば開発業務だったり、「おもしろそうだな」と思う業務が社内のあちこちにあります。早くいろんな仕事にチャレンジしていける力を付けたいと思っていますし、現在のモチベーションとなっています。
転職して良かったと思うことは?
大げさではなく、「すべてが良かった」と思っています。福岡にしっかり腰を据えることができ、自身のキャリアとしても、将来を見据えながら一歩を踏み出すことができました。
社内の環境はとても良く、心理的な安全性も高いと感じます。中途入社の私に対して“マウントを取る”ような人もいませんし、純粋に仕事に打ち込める環境があるため、とても居心地が良いですね。
困っていることや課題はありますか?
私は技術領域の知見がまったくないため、これから身に付けていきたいと考えています。現在の業務に支障はないものの、当社のビジネスにとって技術というのは重要な要素であるため、「分かった方がおもしろいだろうな」というポジティブな思いがあります。
また、今は既存投資先の経営管理業務を行っていますが、近い将来には開発業務にも携われるようになりたいと思っています。さらに将来的には室長や部長のようなポジションに挑戦したいという目標もあります。
生活面の変化はありましたか?
一言で言えば、「いろいろFIXした」という感じでしょうか。福岡での定住が前提となり、家のことや子どもの習いごとなど、いろいろなことが考えやすくなりました。
妻も念願の福岡暮らしに喜んでいて、私も妻や子どもとの時間がしっかり取れるようになったので、家族が一つになっている感じでとても落ち着いています。
これから転職を考えている方にアドバイスをお願いします。
私自身は前職でしっかりキャリアを積んできたという実感はありましたが、一方で悶々としている部分もありましたし、転職前は「社外で自分が通用するのだろうか」という不安もありました。でも、悶々としたり、ネガティブな気持ちになったりするぐらいなら、アクションを起こすのが良いと思います。
今回コンサルタントに相談するなかで、キャリアの棚卸しを行い、客観的な視点をもとに自身の市場価値をはかれたのはとても貴重な経験でした。結果的にとても良いチャンスを手に入れることができましたし、もしそうでなかったとしても、少なくとも悶々とした状態からは抜け出し、次のアクションにつなげられたでしょう。
今となれば、もっと早く一歩を踏み出しても良かったなと感じるぐらい、アクションを起こしたことが好機となりました。