転職成功者インタビュー

赤武エンジニアリング株式会社
西野洋平さん(仮名・電気設計) 35歳

守りたかったのは、家族一人ひとりの生活。県外への転勤を回避し、静岡でキャリアを活かせる転職に成功。

長崎出身の西野さん。地元の工業高校を卒業後に県外で就職し、その後地元に戻って転職したものの、入社と同時に静岡の協力会社へ出向することに。

それがきっかけで静岡に住みはじめて10年。結婚し、子どもも生まれ、静岡での生活がずっと続くかに思われた。

そんな矢先、長崎の本社への異動の可能性が浮上。10年の間に築き上げてきた静岡での暮らしを考え、「家族に辛い思いはさせたくない。このまま静岡での生活を続けられるように環境を変えよう」と、西野さんは地元長崎には戻らず、静岡県での転職を決意する。

そして見つけた今の職場は、前職の経験を活かせる仕事。そして待遇は以前の職場と同水準で、今まで通りの生活を守ることができた。そんな西野さんの転職ストーリーを紹介する。

※本記事の内容は、2021年11月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
2回
活動期間
エントリーから内定まで50日間

転職前

業種
機械関連メーカー
職種
電気設計
業務内容
火力発電関係の制御盤設計や現地試運転

転職後

業種
機械関連メーカー
職種
電気設計
業務内容
粉体輸送や計量設備等の制御盤設計

思わぬタイミングで転勤危機に直面し、静岡で転職することを決意。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

赤武エンジニアリング株式会社は、粉体制御、つまり粉を使うあらゆる製造業の工場機器を提供している会社です。粉というのは、食品である小麦粉などをはじめ、金属粉、鉱石、顔料など、ジャンルは多岐にわたります。まず粉を貯める装置があり、そこから空気で輸送して、量を測って…といったように、製造における一つひとつの工程を担う機器を設計・製作し、販売しています。

技術部は機械側の設計と、機械を動かす制御盤の設計を行う課に分かれているのですが、私は制御盤の設計を行う方の電気設計課に所属しています。担当はスイッチやタッチパネルなどでできたコントロール装置、制御盤をつくる仕事。お客さまの要望をお聞きし、どんな機器にするかが決まったら、それをどのように動かすかを考えます。

入社前のご経歴を教えてください。

長崎県出身で、高校卒業までは県内に住んでいました。その後大阪で就職したのですが、仕事に面白みを感じられず、新たにやりたい仕事も見つからなかったので、地元に戻ることにしました。そして自分が卒業した、工業高校の知識を活かせそうな、地元の会社に入社したのですが、すぐに「先輩と一緒に、静岡の取引先の会社で勉強してこい」と言われ、10か月の期間限定で出向することに。

そして静岡に赴任して約10か月後、他の2人は地元に戻ったのですが、私はありがたいことに、その取引先の会社の方に「もう少し居てほしい」と言っていただいたので、続けて働くことになりました。

そして結局10年以上その会社で働きました。当時の仕事内容は現職と同じ、制御盤をつくること。ただし火力発電所関係の仕事が多かったので、あまり一般的なタイプではない、特注の装置を取り扱っていました。

転職のきっかけは?

協力会社で10年以上働いている間にすっかり静岡が気に入ってしまい、結婚して子どもも生まれていました。そんな時に突然、本社から「長崎に帰ってこい」という辞令を出される可能性が出てきました。

実際、同じような境遇の先輩社員が地元に戻ったケースがありました。しかし私たち家族には、この土地で築き上げてきたものがあります。子どもは三人いるのですが、小学生になっていたので転校をさせるのは大変です。妻も、友人や知り合いが一人もいない長崎に住むことに不安を感じていました。

当時出向先として働いていた静岡の協力会社へ転職することができないかと相談してみたのですが、難しいと言われてしまって・・・。その時に、静岡で別の会社を探そうと、転職を決意しました。

転職活動はどのように進めましたか?

前職でも制御盤をつくる仕事をしていたので、その知識が活かせる会社だろうと思いました。それから、粉体制御を取り扱う会社であることに興味を持ちました。

正直なところ、入社するまで「赤武エンジニアリング」という会社の存在を知らなかったのですが、同じような会社は多くなく、ニッチな産業だと思ったんです。粉を使った製造業は、食品から工業製品、化粧品などまであり、実は幅広い。さまざまな業種の会社が顧客になり得るので、万一、あるジャンルが不景気になっても、他のジャンルにシフトできることから、安定していると思いました。

時代に合わせて、さまざまなニーズに応えられるのは強みですね。最近は、脚光を浴びている電気自動車の蓄電池を作る機器を作っています。

今の会社に決めたポイントは?

前職でも制御盤をつくる仕事をしていたので、その知識が活かせる会社だろうと思いました。それから、粉体制御を取り扱う会社であることに興味を持ちました。

正直なところ、入社するまで「赤武エンジニアリング」という会社の存在を知らなかったのですが、同じような会社は多くなく、ニッチな産業だと思ったんです。粉を使った製造業は、食品から工業製品、化粧品などまであり、実は幅広い。さまざまな業種の会社が顧客になり得るので、万一、あるジャンルが不景気になっても、他のジャンルにシフトできることから、安定していると思いました。

時代に合わせて、さまざまなニーズに応えられるのは強みですね。最近は、脚光を浴びている電気自動車の蓄電池を作る機器を作っています。

時にはコンサルタントに頼ってしっかり希望を伝えれば、理想の転職は叶う。

転職していかがでしたか?

長崎に転勤になるかもしれないという不安を抱えていたので、静岡で転職が決まった時はホッとしましたね。先が見えないと落ち込んでいた妻も、本当に喜んでくれました。報酬面でも希望を受け入れてもらえ、今までと変わらない生活を続けられたことも良かったです。

仕事も面白いですよ!同じ機能を持った機器でも、素材の重さによって、動かし方が変わるんです。今まで会社で培ってきたノウハウを使いながら微妙な調整をしていくのが、この仕事の醍醐味ですね。

私はまだまだ知らないこともたくさんありますので、同僚や上司に教えてもらいながら、自分の持っている知識を活かしつつ、日々業務に取り組んでいます。

転職して良かったと思うことは?

今の会社は転勤を気にせず働けるところがいいですね。東京にも営業所がありますが、営業部しかないので、私の職種で異動になることはまずありません。静岡に家も建てましたし、子どももいるので、転勤を気にせず暮らせるというのは、とても幸せです。

それからこの仕事で気に入っているのは、出張が多いところです。自社工場で造った機器が完成したら、据え付けといって納品するために現地へ行くのですが、顧客は全国にいます。工場の規模にもよりますが、1か月くらい、長期で出張することもあるんですよ。コロナ禍では出張先でもホテルに缶詰めになることも多いですが、全国津々浦々に出かけられるのは楽しいですね。

困っていることや課題はありますか?

ある程度は想定していたのですが、細かな箇所の知識不足は感じました。前職でも制御盤をつくっていたので、その知識を活かせているのは間違いないですが、細かなところが全然違いましたね。動きを制御するコンピュータも、前職ではあまり使ったことのない装置だったり、ソフトを組み込む形になっていたり。

ですが、わからないことがあると、いつも同僚が助けてくれます。電気設計課には課長を含め5人のスタッフがいますが、みんなとても親切で、何でも教えてくれます。即戦力として採用されていると思うので、自分が不甲斐ないと思う時もありますが、一から勉強するつもりで頑張っています。

生活面の変化はありましたか?

生活面については前職でもそんなに不満はなかったのですが、残業は以前よりかなり減りましたね。平日も早く家に帰れるようになったので、子どもたちは喜んでいると思います。

三人もいるので毎日騒がしいですが(笑)、平日に家族で過ごす時間があるというのはいいものですね。一日が充実するので、次の日も仕事を頑張れます。

子育てについても、かなり協力できるようになりました。今までは妻一人に任せてしまう日も多く、後ろめたい気持ちがありましたが、今は妻も喜んでくれていると思います。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

私は35歳で転職活動を始めたのですが、非常に不安が大きかったです。即戦力として期待される年齢とはいえ、入社してから本当に活躍できるのか、周りについていけるのか、そして給料は満足する額をいただけるのか。いろいろ不安がありました。

しかし担当コンサルタントが相談にのってくれて、本当に助かりました。特に感謝しているのは、給料のことなど、会社に直接聞きにくいことを代理で聞いてくれたこと。私には養うべき家族があり、毎月住宅ローンなども払わなくてはいけないので、最低限この金額をいただきたいという目安がありました。それを会社に伝えてもらったおかげで、希望する条件で採用してもらうことができたんです。

30代の転職は、現状と同じ生活ができる保障がなければ、なかなか決断できないですよね。転職したら給料が安くなってしまうと不安に思っている方も多いのでは。でもしっかり要望を伝えれば、応えてくれる会社はきっとあります。

言いにくい時はコンサルタントを頼りましょう(笑)。ですから、希望する会社があるなら、ダメ元でも一度コンサルタントに相談してみるのがおすすめです。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
溝口 拓

初回面談時から穏やかな雰囲気のお人柄で、ご家族をとても大切にされていることが伝わってきました。

そんな西野さんにとって、奥さま、そしてすでに小学生になり友達も増えてきたお子さまを巻き込んでの転居は、想像するだけでも気が重いものだったのだろうと思います。

今回の転職で大事なことは、場所や収入などを含めて「家族のこれまでの生活を守る」こと。西野さんとこまめに連絡を取り合い、譲れないものを確認しながら転職活動を進められたことが成功のポイントであったと感じています。

ご入社から3年が経ち、在籍企業からは高い評価を得られている西野さん。これまで以上に家族の時間も増え、仕事にプライベートに充実した毎日を送られていると伺い、大変嬉しく思います。

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