2024.11.14
クルマ開発や住まいづくりの根幹を支える先行開発型メーカー「東亜工業株式会社」
リージョナルキャリア群馬の戸塚です。
今回は群馬県太田市に本社を置く、「東亜工業株式会社」についてご紹介いたします。
東亜工業株式会社とは?
太田市は自動車メーカー「SUBARU」の基幹工場があるエリアでもあり、企業城下町が形成されています。そのため、SUBARU系サプライヤー企業が多く存在し、エリアを代表する企業として挙げられるのが東亜工業株式会社です。
1949年設立の同社は、自動車用の車体構造部品・足回り機能部品、および住宅部材の開発・製造を主な事業とする先行技術開発型メーカーです。
主軸の事業は自動車と住宅
東亜工業社は1971年から自動車と住宅の二事業を主軸にしており、現在、両分野ともに好調な業績を示しています。
自動車事業部
自動車事業では、クルマの商品性を左右する重要部品を開発・製造しています。生産する部品は多岐に渡り、すべて組み合わせるとサイド周りの骨格ができあがるほど。土台として機能する剛体のフレームをはじめ、ピラー、サイドレール、リンクやアーム、ラジエターパネルなどを生産しています。
すべてのパーツに確かな強度と剛性が求められ、開発・設計では、パーツのたわみ・折れ・曲がりなどを厳しく評価しています。例えば、足回りの重要部品サスペンションでは、軽くて、たわまない、つまり性能面における高剛性と軽量化の両立が課題です。設計時には、すべてのシミュレーションをコンピュータ上で実行し、性能を確保しつつ試作期間の短縮を実現しています。
近年では環境問題・性能・コスト・省資源などの観点から車の軽量化が推進されており、スチールやアルミニウム素材の利用も活発化しています。こうした中で同社は、スチールとアルミニウムを活かして高剛性と軽量化の双方を満足させる製品開発に取り組み、内外からも高く評価されています。SUBARU車の大きな強みである剛性は、同社の部品が支えているといっても過言ではありません。
住宅事業部
住宅事業では、梁(構造体)をはじめ、外壁パネル、バルコニー、屋根折版、屋根庇などを中心に手掛けています。その他にスタッド・マグサ、玄関ポーチ、屋根パネル、屋根ユニットなども製造しており、対応している部材の種類は様々です。主要な取引先としては、積水化学工業、トヨタホーム、旭化成ホームズといった有名ハウスメーカーが挙げられます。
また、ALC(高性能外壁材)住宅に関しては、外壁の耐水性を強化するプレコートも行っています。強度と断熱性を兼ね備えた軽量気泡コンクリート部材にプレコートを施すことで、ほぼ住宅の外観が完成するほどです。同社では、住宅メーカーのベストパートナーを目指し、さまざまな提案を行っています。
群馬県太田市にある本社工場では、車体骨格部品と自動車用サスペンション部品を製造しており、自動車メーカーと共同で新製品の基本設計から開発を行っています。また、本社にあるテクニカルセンターでは、3次元CAD、CAE、CAM、プレス成形加工や溶接工程のシミュレーション設備、強度試験設備や塗装評価設備などを備えており、顧客ニーズに対応しやすい開発環境が整っています。
東亜工業株式会社は、地域を代表するメーカーとして、これまで多くの技術者を養成してきた企業です。在籍している方々の中には、親子三代や兄弟、親戚同士で勤めている方も多くいます。特にモノづくりに対するこだわりや評価が高く、SUBARUをはじめ、多くの取引先メーカーの技術者からも高い評価を得ています。
最近では女性が活躍できる環境づくりにも力を入れており、中には技術職で採用され、カーメーカーに設計者として出向する女性社員もいるとのこと。産休育休後の復帰率100%の実績も出しており、多様な人材が活躍できるよう社内体制を整えている点も魅力です。
まとめ
東亜工業社は、業績拡大に伴い、2023年に東亜バリュークリエーションホールディングス株式会社(TVCHD)というホールディングス体制に移行し、さらなる成長を目指しています。
会社の成長に伴い、同社では技術者を中心に幅広い経験者・技術者を求めています。生産技術や設計、製造、検査などの他に、管理部門の強化も行っています。
地域を代表するメーカーで自身の技術を磨き、成長していきたいと考えている方には、ぜひおすすめの企業です。