もう一度、創業時の手ごたえ、醍醐味を実感したい。

現在のお仕事はどんな内容ですか？

当社は、仙台名物である牛タンを、お土産物として製造・販売する会社で、仙台をよく訪れるビジネスマンや観光客に広く知られています。そこで経営幹部の一人として人事･総務を担当しています。

職種的には前職とあまり変わりないのですが、仕事内容はかなり異なります。自社製品の生産、販売という事業に携わることで、原価管理や生産管理、衛生管理といった、今までまったく知らなかった知識を身につけることができています。

入社前のご経歴を教えてください。

東北大学内にあった、ある企業の研究室に研究補助として入社。仕事は楽しく、やりがいもありましたが、閉鎖的な環境に馴染めず、自動車ディーラーの総務・経理職に転職しました。

その後、出産を機に一度退職しましたが、前職の上司が創業した自動車ディーラーに再就職。そこで約15年、総務・経理を中心に、会社の形を整える仕事に取り組んできました。

転職のきっかけは？

経営の方向性が少し違ってきたように感じたことや、創業からの会社作りが一段落して落ち着いてきたこと、そして、入社当時のようなやりがいと勢いのある仕事に戻りたいという欲求が、ふつふつと湧いてきたことが理由です。

当時すでに経営幹部となっていたのですが、安定性よりも仕事の手応えを求めていました。育児からも手が離れ、仕事に没頭できる環境が整ったことも、転職を決断した理由のひとつです。

転職活動はどのように進めましたか？

最初は自分ひとりで活動を始めましたが、在籍しながらでは動きにくいことも多かったため、リージョナルキャリア宮城など転職支援会社にお願いすることにしました。

リージョナルキャリア宮城は他の支援会社と少し異なり、一言で言えば「とても親身」でした。そして、熱意が伝わってきました。

求職者に対してだけでなく、人材を求める企業についても、非常に理解が深かったと思います。だからこそ、マッチング率の高さが実現しているのだということがよくわかりました。

今の会社に決めたポイントは？

待遇や安定性より仕事のやりがい、どれだけのことを期待され、任されることになるかが一番のポイントでした。また、前の会社で感じられた、会社を一から創り上げていく醍醐味もまた味わってみたいという思いもありました。

創業10年の当社ですが、勢いがあって急成長をしてきた分、人事制度や組織にまだまだ未熟な面があります。「そこに力を発揮できる余地があるのでは？」という、コンサルタントのアドバイスに納得して入社を決断しました。

それから、味やデザインなど、「商品力」に魅かれたことも大きなポイントでした。

「朝型生活」への移行は思わぬ副産物。

転職していかがですか？

躊躇せずにチャレンジしたことで、良い結果が得られたと思っています。収入面ではダウンしましたが、この年齢で、自分の想いでの転職だったので、納得しています。

何よりも、ひとつひとつの仕事や経験にやりがいを感じられる環境を手に入れることができ、とても満足しています。

困っていることや課題はありますか？

商社とメーカーでは、職種名は同じでも仕事内容が大きく異なることに、入社してから気づきました。経営を考える時も、前提とするものがかなり違うことを知りました。

しかし、これを「新たな刺激を求めての転職」という視点で考えると、今回の転職は正解だったと言えるのではないでしょうか。

生活面の変化はありましたか？

住まいなどの環境に変化はありません。ただ、前職で会議を夜に設定することが多く、生活も夜型になっていたのですが、こちらは朝型。早朝会議などがあり、早起きに慣れるのは大変でしたが、健康面で考えると良かったと思っています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

あまり深く考えすぎず、シンプルに、自分の欲求に素直に行動することが大切だと思います。あまり多くの条件を出しすぎると、結局中途半端な答えしか見つからないのではないでしょうか。

自分にとって一番大切なことを決めて、ブレずに活動することです。