日亜化学工業株式会社
加藤明さん（仮名・製造技術） 28歳
地元ならではの豊かな暮らしと、機械系エンジニアとしての新たな挑戦。
徳島県出身の加藤さんは大学を卒業後、兵庫県の鉄鋼メーカーで製造管理としてキャリアを積んでいた。同郷のパートナーと結婚したタイミングで徳島へのUターンを検討したものの、当時は情報収集だけで具体的な行動は起こさなかったという。
その後、子どもの誕生をきっかけに、改めて徳島での暮らしを思い描くようになり、以前キャリア相談していたリージョナルキャリア徳島に再度相談。徳島へのUターンに向けて転職活動を本格化させていった。
これまで培った製造業での経験・スキルを活かして徳島を代表する世界的化学メーカーへの転職に成功し、地元での豊かな暮らしを手に入れた加藤さんに転職活動を振り返ってもらった。
※本記事の内容は、2024年4月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 0回
- 活動期間
- エントリーから内定まで740日間
転職前
- 業種
- 鉄鋼メーカー
- 職種
- 製造管理
- 業務内容
- 製造ラインの管理、品質改善業務
転職後
- 業種
- 化学メーカー
- 職種
- 製造技術
- 業務内容
- 工程設計、装置検証などの生産性改善業務
家族との時間を充実させるために、徳島へのUターンを決意。
現在のお仕事はどんな内容ですか？
日亜化学工業株式会社は、LED製品や電池材料などを製造している化学メーカーです。私は徳島県内の工場で製造技術として従事しており、現在は車載向けLED製品の工程設計や装置検証などに携わっています。
入社前のご経歴を教えてください。
徳島県出身で大学院まで徳島で生活をしてきました。卒業後は新しい環境に身を置きたいと考え、県外の企業を中心に就職活動を行い、兵庫県の鉄鋼メーカーに入社しました。
前職では製造管理として製造ラインの品質改善や製造コスト削減などの生産性向上に取り組んできました。入社当初から働き方も含めてハードな環境ではありましたが、産業の根源である「鉄」を通じて社会に貢献できることにやりがいを感じていました。
転職のきっかけは？
同じく徳島県出身の妻との結婚です。私も妻もいつか徳島に帰りたいという想いを抱いていました。結婚当初にも徳島へのUターンを検討したのですが、その時は決意が固まらず転職活動をストップしていました。
ただ、第一子が生まれてから「地元に戻りたい」という気持ちがさらに強くなりました。里帰り出産から妻と子どもが戻り三人で暮らしていましたが、結局毎週末に徳島へ車で帰る生活をしていたので、それなら徳島に住んだ方がいいのではないかと（笑）。
また、両親のサポートを受けながら子育てしたほうが豊かに暮らせるのではと思えたので、Uターンを決意しました。
仕事については人間関係にも恵まれて楽しくできていたのですが、仕事柄、休日や夜間の呼び出しがあり、人手が少ないため雑務も多くて改善業務に集中できない環境だったため、少しやりがいを見失いかけていたタイミングでもありました。
そのため、プライベート面を優先し、徳島で可能性があればUターンしたいと考えました。
転職活動はどのように進めましたか？
徳島にUターンするという目的があったので、まずは四国・徳島に特化した転職支援会社を中心に探しました。その中で、リージョナルキャリア徳島がU・Iターン転職セミナーを開催していることを知り、参加しました。
オンラインセミナーでしたが、徳島本社の企業情報などを詳細にレクチャーしてもらえ、非常に分かりやすかったです。その当時は情報収集だけでしたが、徳島に詳しいという印象があったので、その後具体的に転職を検討する際に改めて声をかけさせていただきました。
幅広く可能性を検討するために大手も含めて様々な転職支援会社に登録していたのですが、リージョナルキャリア徳島が一番密に連絡を取っていただけて信頼できると感じたので、他のサービスは利用せずに転職活動を進めました。
また、応募書類や面接のアドバイスなどにも親身にお付き合いいただき、選考活動も安心して臨めました。
今の会社に決めたポイントは？
化学メーカーでありながら、電気・機械・情報系のエンジニアも多く在籍しており、多彩な技術力を有している点が決め手となりました。
正直、選考を受けるまでは「日亜化学工業＝LEDメーカー」という認識でしかなかったのですが、LEDだけでなく電池材料など多様なものづくりをしている点に魅力を感じました。
また、新たな仕事になりますが、前職での経験・スキルを活かせると感じました。前職のように製造寄りの仕事ではなく、技術系の仕事を突き詰めていける印象があったので挑戦したいと思えたことも要因の一つです。
最後に、社宅制度や手当などの待遇面・福利厚生が充実しており、安心して徳島で暮らせるイメージが持てたのも大きかったです。現在、家族で社宅に住んでいますが、快適に暮らせています。
また、最近第二子が産まれたのですが、出産祝い金制度が非常に充実しており、実際に支給されると妻は非常に喜んでいました。
機械系エンジニアとしての原点回帰。新たな環境で得られた刺激と成長。
転職していかがですか？
環境や人間関係もリセットされるので当初は不安も大きかったですが、意外とすんなりやっていけている印象です。特に配属された部署の雰囲気が良く、先輩たちに話しやすい雰囲気を作ってもらえていることがありがたいです。
また、中途入社の私に教育担当（エルダー）を半年間つけてもらえて、分からないことがあったらすぐにサポートしてもらえる環境と関係性があるのは心強かったです。
転職して良かったと思うことは？
仕事へのモチベーションが上がったことです。日亜化学工業は徳島で製品を作り、全世界へ製品を供給しているグローバル企業です。社内ニュースでも海外向け新製品の記事を頻繁に目にする機会もあり、自分の仕事が世界に貢献していると感じられるのは嬉しいですね。
一方で、職場では「阿波弁」が飛び交っているので、個人的にはとても落ち着きます（笑）。地元に暮らしながらグローバルな仕事ができていると日々実感しています。
また、前職では製造管理がメインで、現場の作業者を通じて改善を進めていく仕事でした。熟練の作業者が多く、勘やコツが重視される現場でもあり、なかなか機械自体に触れませんでした。
現在は製造技術として自分で装置を触り、装置の余裕度を加味して装置設定を決めることができています。まだ「やり遂げた」という仕事はないのですが、最良の設定を見つけた時は純粋に嬉しいですね。
ゆくゆくは工程設計全体まで関われる仕事なので、試行錯誤しながら早く成長していけたらと思っています。もともと機械系の人間なので、機械に触ることで原点回帰しているような感覚があります。
困っていることや課題はありますか？
現時点では特に困っていることはないですが、社内にはプロフェッショナルな知識を持っている人が多く、自分自身の知識量が足りていないことを実感することは多いです。
社内の情報交換や見学などの機会が増えてきましたので、エンジニア間の交流機会を活かして自分自身を成長させていけたらと思っています。
生活面の変化はありましたか？
子育てや生活がとてもラクになったと感じています。特に子育てについては、お互いの実家に行きやすくなり、親だけでなく兄弟や親戚との交流も増えました。特に妻の親戚とは子どもの年齢が近いので一緒に遊ぶことも多く、とても充実した生活を送っています。
また、第二子の出産の際は妻の実家から通勤もできたので、出産間もない大変な時期を家族全員で一緒に過ごせたのも良かったです。
転職を考えている人にアドバイスをお願いいします。
私の場合は、徳島へのUターンが目的だったので、地元に根差した転職支援会社に絞って転職活動を進めました。自分では得られない情報なども含めて、一緒に転職活動を進められたのが良かったです。
転職は人生における大きなターニングポイント。だからこそ、その時の自分が「ベスト」と思える選択・決断をしてほしいですね。
ベストな選択・決断をするためにも様々な情報から可能性を模索し、その上で決めていけば、良いご縁と出会えるはずです。
