株式会社中国銀行
島田勇樹さん(仮名・営業企画) 36歳
自分の経験を評価してくれる場所はきっとある。コンサルタントのサポートで見えた自身の強み。
地元関西の大学を卒業後、東京の大手総合リース会社に就職した島田さん。基幹システムやWebシステムの開発・保守や、インフラ領域の開発など幅広い経験を積んでいた。
仕事に大きな不満はなかったものの、妻の実家をサポートするために岡山へのIターンを決断。自身も関西出身だったこともあり、「いつかは西に戻りたい」という思いは以前から抱いていたという。
しかし、初めての就職活動では、自分の強みや経験のPRに苦戦。それでもコンサルタントのサポートもあって、最終的には中国銀行の営業企画として内定を獲得する。初めての転職、そしてIターン移住を実現した島田さんの体験談を紹介しよう。
※本記事の内容は、2022年8月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 0回
- 活動期間
- エントリーから内定まで137日間
転職前
- 業種
- 総合リース
- 職種
- 情報システム
- 業務内容
- 基幹システムやWebシステム、インフラ面の開発・保守など
転職後
- 業種
- 銀行
- 職種
- 営業企画
- 業務内容
- 「ちゅうぎんアプリ」開発プロジェクトの推進など
妻の実家をサポートするために、岡山への移住を決断。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
営業統括部に在籍し、中国銀行が運用している「ちゅうぎんアプリ」の開発に携わっています。営業統括部では、銀行全体の営業活動について様々な企画を立案・実行しており、その中で「ちゅうぎんアプリ」の開発プロジェクトも推進しています。
お客様にとってより利便性の高いチャネルとなるよう、アプリの新機能追加や利便性向上のための改善が私の主な業務です。
入社前のご経歴を教えてください。
地元である関西の大学を卒業後、東京に本社を置く大手総合リース会社に新卒入社しました。そこで情報システム部に配属となり、基幹システムやWebシステムの開発・保守を担当。アプリケーションだけでなく、システムのインフラ面の保守・開発も経験し、システム開発の両面に関わる業務を担当しました。
また、社内ヘルプデスクを担当しながら既存業務や運用の課題を分析し、業務改善につなげる取り組みも行っていました。
転職のきっかけは?
岡山で暮らす義父母の介護・サポートをするためです。昨年に義父が倒れ、一命を取りとめたものの介護が必要な状態になりました。義父母を近くでサポートしたいという妻の希望もありましたし、私自身もそうするのが良いと思い移住を決断しました。
私の地元も関西ですし、以前から「いつかは西に戻ったほうがいいよね」という話はしていました。私自身も一昨年に父が他界し、その意識が強くなっていたんです。
正直なところ、仕事の面では転職を考えるようなきっかけや理由はありませんでしたが、今後のことを考え岡山で暮らしていくことを決断しました。
転職活動はどのように進めましたか?
「西に戻る」という意識はあったものの、本格的に転職活動をしたことがなかったため、自分一人で動くのではなく、転職支援会社にサポートしてもらいたいと思いました。そこで、最初はテレビCMなどで目にしていた大手転職支援会社に相談することをイメージしました。
ただ、これは私の思い込みかもしれませんが、全国展開している会社でも全国で押しなべて強いということはなく、特に地方になればなるほど実は情報が少ないのではないかという懸念がありました。
それもあって、まずは岡山に特化した支援会社を調べた中で、リージョナルキャリア岡山に辿り着きました。転職体験談や求人情報、コンサルタントの情報など一通り目を通して、「良さそうだな」と感じたので転職相談会にエントリーをしました。
「自分の市場価値とは?」冷静に見つめ直すことでわかる価値がある。
今の会社に決めたポイントは?
まず、前職での経験が活かせること。それと、やはり金融機関に勤める以上は「規模」がとても重要で、企業体力がなければやれることにも限りがあるという実感がありました。
その点で言えば、岡山であればやはり第一に中国銀行ですし、実際に市場環境が大きく変化する中で、新しいチャレンジを行っている点に魅力を感じました。
また、地域に根差した強固な地盤があり地域に信頼されているということも感じ取ることができたので、中国銀行への転職を決めました。
困っていることや課題はありますか?
先程お話ししたように営業統括部は新しい仕組みを推し進める部署です。それは逆に言えば、これまでの仕組みや既存の業務のやり方を変えていく、ということでもあります。
誰が、ということではなく、やり方を変えることについて一般的に多くの方は難色を示されるものだと思います。それが「課題」というよりも、“そういうものだ”と捉えて、それを「想定内」にしておくことが大事だと考えています。
前職においてもそうでしたが、何か物事がうまく進まない時、一見すると想定外のことが起こったように見えるのですが、実は想定や前提の捉え方が甘く、同じことが繰り返されているということがありました。
大事なことは調整力で、そのベースとなるのはやはりコミュニケーションだと思いますので、少しでも早く組織に貢献できるように取り組んでいきたいです。
生活面の変化はありましたか?
実は今、自動車教習所に通っています(笑)。就職後に免許は取っていたのですが、東京では車がなくても生活には困らないため、車を運転することなく過ごしていました。コロナ禍に免許更新のハガキが届いていたのですが、それをすっかり忘れていまして・・・。
ある用事で市役所に行った際に「期限が切れてますよ?」と言われてびっくりしました(苦笑)。無事に免許が取れて運転に慣れたら、車で関西の実家にも帰りたいなと思っています。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
様々な理由があると思いますが、U・Iターン転職の場合、キャリアアップのためにというよりは、まずは家庭の事情で生活環境を変えないといけない、という方が多いのではないかと思います。
これまでに転職経験がある方や、キャリアについて悩み、転職について考えたことがある方は別ですが、転職について本格的に考えたことがない方が、転職をしなければいけなくなった時に、準備不足ということもありますし、自分自身を頑張って売り込もうというマインドが低いようにも思うんです。
また、自己評価の問題かもしれませんが、「自分の経験がそれほど評価されないのではないか」と感じる人もいるのではないでしょうか。私自身がそうでした。
ただ、今回転職活動をしてみて分かったことは、自分では大したことないと思っていることでも、それが評価される場所があるということです。初めての転職で不安な気持ちの方も多いと思いますが、自信を持って活動をしてもらいたいです。