株式会社イーテック
遠藤宏樹さん(仮名・社内SE) 40歳
社内SEとしての経験を活かしつつ、収入アップも実現。迷ったすえの決断は大正解!
遠藤さんの前職は医療法人の社内SE。複数の施設をコントロールするすべてのシステムをほぼ1人で管理していた。ところが、そのような重責にもかかわらず昇給は13年間ほとんどなく、経営状況の悪化から残業代も支払われなくなった。そのうえ経営者との折り合いも悪くなり、転職が頭をよぎるようになったという。
5年間迷い続けたが、40歳を目前についに転職活動を決断。「自分のキャリアにニーズがあるのか、不安でいっぱいだった」という遠藤さんだったが、リージョナルキャリア三重に相談すると、希望していたすべての条件を満たす今の会社と巡り合えた。
「さんざん悩みましたが、決断して正解でした。転職して気持ちがすっきりしました」と話す遠藤さんの笑顔は、長年の悩みから解放された明るさにあふれていた。
(※本記事の内容は、2021年8月取材時点の情報に基づき構成しています)
- 過去の
転職回数 - 1回
- 活動期間
- エントリーから内定まで57日間
転職前
- 業種
- 医療・介護
- 職種
- 社内SE
- 業務内容
- システム全般における設計・開発・テスト・導入・運用・保守
転職後
- 業種
- 化学メーカー
- 職種
- 社内SE
- 業務内容
- システム業務全般(システム企画、立案、スケジュール管理、維持管理)
悩んだすえの決断。「なにもせずに後悔するより、やってみて後悔したほうがいい」と思った。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
四日市市に本社を置く化学メーカー、株式会社イーテックで社内SEをしています。イーテック社は、合成ゴムラテックスと樹脂エマルジョンの特性を活かして、接着剤や防水材、半導体用の素材など、幅広い化学製品を製造販売している会社です。
私は社内で使用している、基幹系から生産系まで、あらゆるシステムの更新、改良、保守、運用などを担当しています。
入社前のご経歴を教えてください。
三重県にある高専を卒業した後、最初は神奈川に本社を持つシステム会社に就職しました。東京にある客先に毎日通いながら、金融系基幹システムの詳細設計やプログラミングを4年間経験しました。
その後、三重県にUターン。複数の老人ホームや病院を経営するグループに転職し、13年間、社内SEとして働いていました。仕事内容は今とほぼ同じです。複数の施設で利用しているシステムの運用全般を担当していました。
転職のきっかけは?
いろいろありますが、まずは金銭面での評価です。13年間働いていましたが、昇給がほとんどなかったうえ、途中からは残業代も出なくなっていました。経営内容も年々悪くなっており、将来に対する不安も感じるようになっていました。
もう1つの大きな理由は、経営者との折り合いが悪くなってきたことです。とはいえ、すでに子どもも2人おり、家庭を支える責任がありましたし、また「私が去ったら誰が社内のシステムを管理するのだろうか」という思いもあって、転職するかどうか結局5年ほど悩みました。
しかし40歳が目前になり、年齢的にもあまり猶予がないこと、また「やらずに後悔するより、やって後悔したほうがいい」と考え、転職活動を始めました。
転職活動はどのように進めましたか?
私の希望としては、大きく3つありました。職種は、今までの経験が活かせる仕事であること。年収アップを期待できる職場であること。そして、地元・三重でずっと働けること。ですから最初から、全国規模の転職サイトではなく、三重県に特化した転職支援会社を探していました。そして、ネットで見つけたリージョナルキャリア三重に相談したんです。すぐに6社くらい紹介してもらうことができ、そのうち2社の面接を受けました。
活動する前は、自分の希望条件に合う会社があるのかどうかとても不安でしたが、こちらが選べるくらいいろいろ紹介してもらえて嬉しかったです。
今の会社に決めたポイントは?
自分の希望をすべて満たす会社だったからです。特に給与面は、私の希望以上の条件を提示してもらえました。実際、転職前より年収で100万円は上がったと思います。
また業務内容や現場で使っている言語など、求められているスキルが、自分のスキルと合致していた、という点も重要なポイントでした。例えば、私が長く経験してきた社内SEは、最先端の技術にはあまりタッチしないんですね。同じSEだからといって、そういうものを求められる職場だとミスマッチが起きてしまいます。自分のスキルが合う職場で働いて初めて活躍できると思ったので、その点には気をつけて転職先を選びました。
転職して、妻も大喜び。家庭が明るくなり、家に帰るのが楽しくなった。
転職していかがですか?
同じSEで、業務内容もほぼ同じだったのですが、医療と製造では業種が全く違いますし、私は製造業の流れを全く知らなかったので、新たに覚えないといけないことがたくさんありました。システムも、この会社独自のものなので、教科書もありません。だから最初は苦労しましたね。
上司が定年間近のため、私はその後任候補として採用されたんです。会社から期待もされていましたから、私も応えようと最初はちょっと無理をして空回りしていた時期もありました。でも入社から半年以上がたち、今は自分がやれることを一生懸命やればいいと思いながら仕事をしています。
皆優しくて、とても丁寧に教えてくれます。仕事は忙しいですが、人間関係がいいので、働きやすいですね。
転職して良かったと思うことは?
自分のキャリアを活かせていますし、給与が増えたので、経済的に余裕ができ、将来の計画も立てやすくなりました。
なにより、私自身の気持ちがすっきりしました。転職前は常にもやもやした気持ちを抱えていましたし、将来への不安も感じていたんです。でも、今の会社に転職したことで気持ちが軽くなりました。
妻も明るくなり、夫婦関係も良くなったと思います。実は妻のほうが、私より転職に前向きだったんですよ。妻は前職の同僚だったので、私の悩みのこともよく理解してくれ、「いつ転職するの?早く動いたら?」と以前からずっと言われ続けていたんです。
妻にはずいぶん心配をかけました。ですから今は、私よりも喜んでいます(笑)。家庭が明るくなったので、家に帰るのも楽しみになりました。
困っていることや課題はありますか?
生活面では全くありません。仕事面では、社内システムの違いですね。前職では私が作ったシステムを使っていましたから、トラブルがあってもすぐに対応できたのですが、今は他の方が作ったシステムなので、使いこなす難しさはありますね。
生活面の変化はありましたか?
住まいは変わっていないのですが、通勤時間は短くなりました。転職前は車で1時間かかっていましたが、今は30分ほど。しかも今は、残業も少ないんです。全社的に残業をあまりしない方針の会社なので、18時前後には仕事を終えて、会社を出ることができます。おかげで18時半頃には帰宅できるようになりました。夕食も家族と一緒に食べることができますし、2人の子どもと接する時間も増えました。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
転職する前は、私もさんざん悩みました。年齢的な不安もありましたし、自分のキャリアにニーズがあるのかどうかもわかりませんでしたしね。でも、動いて正解だったと、今は心から思います。自分の殻にとじこもっていないで、一歩踏み出してみると、また違う世界が見えてくるし、意外とニーズやチャンスがあることにも気づくはずです。私がそうだったように。
私にそのことを気づかせてくれたリージョナルキャリア三重にも、とても感謝しています。今の会社を紹介してもらえただけでなく、面接の前には、HPには載っていないような会社の情報や、面接担当者の情報、どんなことを質問されるのか?といったポイントをアドバイスしてくれるなど、手厚いサポートをしてもらいました。おかげで合格できたのではないかと思います。
やっぱり、その地域に特化した転職支援会社は、地元企業の細かい情報を持っています。リージョナルキャリア三重に相談してよかったです。