転職成功者インタビュー

HOXIN株式会社
平山亮さん(仮名・マネジャー職) 29歳

都市銀行から四国のベンチャー企業を支援する会社へ転職。ゼロからの立ち上げを経験。

香川出身の平山さんは当初、「Uターンすることは絶対」とはせずに転職活動を開始。そして出会ったのは、四国のベンチャー企業支援を手掛ける会社だった。

その会社は、まさにこれから立ち上げをしていく段階だったが、平山さんは「金融機関で働いていたときに感じていたジレンマを、ここでなら解消できる」と直感し、転職を決断した。

入社後は生まれ育った香川での生活を満喫しながらも、さらなるキャリアアップのための自己研鑽にも取り組み、充実した日々を送っている。

「この仕事を通じて四国のベンチャー企業の成長を支援することで、四国に帰ってきたくなる会社や産業を生み出すことに繋げていきたい」と語る、平山さんの転職ストーリーを紹介する。

※本記事の内容は、2021年6月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
0回
活動期間
エントリーから内定まで90日間

転職前

業種
金融
職種
法人営業→海外事業→人事→マネジャー
業務内容
都市銀行勤務。法人営業、海外勤務、新卒採用業務等を経て、直近は支店のマネジャー職として営業やメンバーマネジメントに従事。

転職後

業種
創業支援、シード・アーリーステージへの投資、各種経営支援
職種
マネジャー
業務内容
出資先である複数のベンチャー企業のファイナンスや人事面などの支援に従事。

初めからUターンすると決めていたわけではなかった。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

2018年12月に設立された会社で、中四国のベンチャー企業への出資を含めた支援をしています。現在、十数社に出資をしており、ファンドを作らずに自己資金で直接出資を行っています。

投資先の経営に深く関与するハンズオン型でベンチャー企業の経営支援を行う、全国的にも少し珍しい形態の会社でマネジャー職として働いています。

入社前のご経歴を教えてください。

香川県出身で、大学進学をきっかけに上京しました。新卒で都市銀行に入行し、国内だけではなくインドネシアでの仕事も経験しました。職務としては法人営業が中心でしたが、新卒の採用担当を任されたこともありました。

転職のきっかけは?

30歳という節目の年齢を迎えたとき、入行当時に定めていた「海外で仕事をする」という目標はクリアしていましたが、これからのキャリアを考えていく中で、次に目指すものがパッと思いあたりませんでした。また、銀行業務を一通り経験したことによって、仕事に対するマンネリをなんとなく感じていました。

また、採用担当を経験したことが、銀行での仕事を俯瞰して考えるきっかけにもなり「私のキャリアはこのままでいいのか?」と自問したことも大きかったです。新卒の就職活動の時はリーマンショックの影響で就職難だったこともあって希望していた業界で働くことが叶わず、改めて自身のキャリアを見直したいという気持ちもありました。

転職活動はどのように進めましたか?

転職活動を始めた頃は、香川へのUターンは選択肢の1つくらいの気持ちでしたので、まずはいくつかの大手の転職エージェントに登録して情報収集をしていました。香川の情報に関しては、地元に詳しいところがあればいいなと思い、ネットで「Uターン 香川」と検索して見つけたのがリージョナルキャリア香川でした。

今の会社に決めたポイントは?

コンサルタントとの面談後に、さまざまな案件の紹介を受けました。その中に現職ポジションの求人があったのですが、まだ会社を設立する前の構想段階の話でした。しかし、地元では有名な経営者が立ち上げる会社であり、また四国のベンチャー企業を支援する事業ということに興味を惹かれ、面談を受けることにしました。

最終的にこの会社への転職を決めた理由は、一言でいえば「直感」です。私は前職で、大阪の「にしなかバレー」というベンチャー企業が集積しているエリアを担当しており、そこで多くのベンチャー企業の経営者との交流がありました。経営者の勢いや温度感に触れられる一方で、銀行としてできるサポートは限定的だったため「もう少し近くで経営者の力になりたい」と感じていた経験があり、純粋に面白そうだと感じました。

四国に帰ってきたいと思うような会社や産業をつくっていきたい。

転職していかがでしたか?

地方でベンチャーキャピタルのような仕事ができる機会はそう多くはないと思いますので、非常に貴重な経験ができているな、と感じています。入社当時は会社が立ち上がったばかりで、何をやっていいのかもわからない状態からのスタートでしたが、最初の仕事で出資先のベンチャー企業に入り込み、その会社の一員として業務のサポートを行う経験をしたことで、ベンチャー企業が抱える課題を肌で感じられました。

その後はその経験を活かして、投資先の様々な企業を支援する立場で関わることができています。日々とても充実していますし、この会社に転職してよかったなと感じています。

困っていることや課題はありますか?

生活する上で、特に困っていることや課題はありません。仕事の面では、入ってくる情報量が都会で生活をしていた時よりは少ない、という印象を受けます。しかし、今はインターネットもあるので何とかキャッチアップはできているのかな、と思います。

また、仕事柄、人との繋がりをつくっていくことが必須なので、常に意識して積極的に人と出会う努力をしています。ここでは待ちの姿勢で勝手にネットワークが広がる、ということは起こりにくいですね。

生活面の変化はありましたか?

やはり地元での生活は、とても暮らしやすいと感じています。両親の近くでの暮らしは、いつでも親元に駆け付けられる安心感がありますし、プライベートでのイベントも経験する中で、改めてUターンしてきてよかったなと思います。

転職する前は朝早くから夜遅くまで働き、休日には溜まった疲れを癒すという生活スタイルでしたが、今は自分で時間を調整できるようにもなっているので、仕事で必要になる知識や資格の習得など、自己研鑽にあてる時間もとれていて、毎日が充実しています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

実は、知人からもUターンについて、質問や相談を受けることがよくあります。Uターンをした方がいいかどうかは、その人にとっての価値観に関わることですから、人それぞれだと思いますが、最後に決めるのは自分です。自分がいいなと思うことに対して、しっかりと意思を持って決断することが大事なのではないかと感じています。

何のためにUターンするのか、その選択は自分にとっての何なのか。このあたりをブレずに決めることができたのならば、あとはその選択を信じて進むだけですし、仮にその先で悩むことがあっても後悔することはないと思います。

私自身はこの仕事を通じて、四国外にいる人たちが、四国に帰ってきたいと思える会社、ひいては産業をつくることにも、貢献していきたいと考えています。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
四ノ宮 こころ

初めて東京でお会いしたとき、平山さんにとって香川へのUターンはあくまで選択肢の一つでしかなかったと記憶しています。

「20代でのさまざまな濃い経験を、都市部や大企業ではなく、地方やベンチャーで活かせないだろうか」という平山さんのお言葉。まだ漠然としていて言葉にならずとも、平山さんの頭の中にある「何か」、それをどうにか繋ぐことはできないだろうかと、心を動かされました。

ベンチャー、経営、地域、成長・・・平山さんの根っこにある経験や価値観を整理するなかで、まだ社名もない設立前の会社とその経営者をご紹介しました。その経営者のWillと平山さんのWillのマッチングでしたが、今こうしてその縁が実っていることを思うと感慨深いものを感じます。

今では弊社との関わりもあり、ビジネスパートナーとしての新しい展開が楽しみです。平山さんの益々のご活躍、これからも応援しています。

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