2021.03.10
ビジネス情報誌『月刊人材ビジネス vol.416』に弊社代表・役員のインタビュー記事が掲載されました。
オーピーエヌ社発行のビジネス情報誌「月刊人材ビジネス vol.416(2021年3月号)」にて、弊社代表 高岡・同役員 植田のインタビュー記事が掲載されました。
~第69回 ウィズコロナで加速する人材ビジネスによる「地方と人材」の活性化③~
「暮らしたい"地方"で思い切り働く」を実現
(取材・執筆 川上昇吾)
地方への転職支援サービス「リージョナルキャリア」を展開するリージョナルスタイル。コロナ禍で地方への転職がクローズアップされる中、実際に、地方における転職状況などはどうなっているのか。同社の高岡幸生代表取締役と植田将嗣取締役に地方でのこれまでの転職支援の状況とUIターンの転職事情等を2回に分けて聞く。
<人材投資は惜しまない>
2009年設立。主事業は地方へのUIター転職に特化した人材紹介サービス「リージョナルキャリア」で、現在、加盟10社・全国26ヵ所の拠点で展開する。高岡氏が東日本、植田氏が西日本を担当し、各地域のリージョナルスタイル加盟企業提携して日本全国での拠点展開を進めている。
同サービスは、働くために大都市圏に住まざるを得ない人に「暮らしたい場所で思い切り働く」ことを実現すべく地方へのUIターン転職に特化したもの。設立当時、「地方に転職したい求職者が望むような求人が少なく、地方への転職を諦める人が大都市圏には相当数いた」(高岡氏)が、現在も似た状況で、「弊社は地方への転職を希望される方に地方に転職を決意するに足る機会を提供し、1人でも多くの転職のお手伝いをしたいと考えています」(植田氏)という。
特徴について、「『地方』を切り口にしていることです。仕事をしながら転職先を探すのはハードルが高く、Uターン転職になると独自でするのはほぼ不可能なので、情報収集、スケジューリング等を含めた単独ではできない部分の転職活動をコンサルタントがきちんとついて支援しています」(同)。
ターゲットは「転職しようと現在在職中で動こうとしている人」(高岡氏)で、「ユーザーのボリュームゾーンが、平均年齢で約35歳、現年収約800万円の層」(同)になる。
「年間30~40時間のコンサルタント養成プログラムを毎年実施しています。国家資格のキャリアコンサルタントも相当数います。転職希望者と接するコンサルタントのレベルは大切で、人材育成に関する投資と時間は惜しみません」(植田氏)。
コロナ禍でも、昨年、提携企業10社と共同してオンラインでロープレ大会を実施した。こうした蓄積が大きな武器になり、定着率向上等の数字になって表れている。
「大手転職エージェントは企業担当者と転職者の話を聞く人がそれぞれ別々のことが多く、会社の雰囲気や細かなニーズのチェックが難しい。弊社は全て同じ人が行っているのでズレがないという点も特徴の1つ。結果として、入社された方の早期退職率が極めて低く、2、3%程度。半年に一度転職活動に関するデータも公開していますが、弊社紹介のほとんどの方が継続して働かれています」(高岡氏)。
<コロナの影響は少ない>
コロナ禍、地方企業の採用活動は。
「旅行、観光、宿泊業は大打撃を受け、そういう求人は減っています。弊社でサポートさせていただく地方企業は金融、メーカー、IT等の業種が多く、コロナ禍でも採用意欲が旺盛だと感じます。結果、弊社へのダメージはさほど大きくはないのだと思います。弊社が転職サポートする層はハイスキル人材ですが、現年収よりダウンしてでも地元に戻りたいとの思いから転職されるケースが多い。また金融、メーカー、ITといった業種は地方企業の中でも比較的高年収を提示することが多く、Uターンをされる人材はこの業界への転職が多いです」(高岡氏)。
「首都圏で10年以上の経験を積んだ優秀な人材をUターンで採用したい地方企業は多いです。地方に既にいる人は採用ができており、Uターンで人を採用する時はより良い人材を採りたいという動機が強く、企業の採用ニーズはハイスキル人材に集中します」(植田氏)。
コロナ禍で一番厳しかった点は。
「(昨年12月初旬取材時)現在、厳しいという感じはしていません。サービスについて常に変えなければいけないとは思っていますが、弊社を取り巻く周辺環境が厳しいとは感じていません」(高岡氏)。
コロナ禍、大都市から地方へ移る人が多くなったと聞くが。
「巷間で言われている、例えば2、3倍というほどではありませんが、地方への移住を選択肢に入れる方が増えていていると感じています」(植田氏)。
コロナ禍での売上はどうか。
「昨年9月末ぐらいまでの時点で、移動の自粛があったので転職活動への影響はあり、4~6月は昨対比で若干減少しました。昨年10月以降は一昨年同月比で若干戻りつつあり、良い状態で推移しています」(高岡氏)。
<地方経営者の意識変化>
求職者の地方への転職指向は増えたのか。
「企業視点で言うと、設立当時は40代以上の中途採用についてお金を払ってまで採用する企業があまりなかった。最近では70代の人でも採用事例があり、採用側の意識がかなり変わってきたと思います」(高岡氏)。
どのような点でそう感じるのか。
「当時は、企業が中途採用を行う際に転職情報サイトに広告を出すことが主流でした。現在は、採用時にお金を払うのが当たり前です。十数年前、色々な地域に手伝いに行った時に企業訪問すると『何屋さん?』と言われ、人材紹介と言われてもピンと来ず、『広告は出さない』と言われ、理解してもらえず苦労はしましたが、現在はかなり認識されています」(同)。
「人材紹介についてまったく理解してもらえなかった時期がありましたから、人材紹介というより『ヘッドハンティング』の方が当時はイメージしてもらいやすく、『他社から引き抜くサービスではありません』と誤解のないよう説明しました」(植田氏)。
次号では、昨年10月に発表した「2020年度上半期転職支援実績」の考査結果や転職事例、今後の展望等について話を聞く。
<本誌44-45P(画像クリックで拡大)>
本件に関するお問い合わせ
リージョナルキャリア運営事務局
info@regional.co.jp
業界最前線リポート
~第69回 ウィズコロナで加速する人材ビジネスによる「地方と人材」の活性化③~「暮らしたい"地方"で思い切り働く」を実現
(取材・執筆 川上昇吾)
地方への転職支援サービス「リージョナルキャリア」を展開するリージョナルスタイル。コロナ禍で地方への転職がクローズアップされる中、実際に、地方における転職状況などはどうなっているのか。同社の高岡幸生代表取締役と植田将嗣取締役に地方でのこれまでの転職支援の状況とUIターンの転職事情等を2回に分けて聞く。
<人材投資は惜しまない>
2009年設立。主事業は地方へのUIター転職に特化した人材紹介サービス「リージョナルキャリア」で、現在、加盟10社・全国26ヵ所の拠点で展開する。高岡氏が東日本、植田氏が西日本を担当し、各地域のリージョナルスタイル加盟企業提携して日本全国での拠点展開を進めている。
同サービスは、働くために大都市圏に住まざるを得ない人に「暮らしたい場所で思い切り働く」ことを実現すべく地方へのUIターン転職に特化したもの。設立当時、「地方に転職したい求職者が望むような求人が少なく、地方への転職を諦める人が大都市圏には相当数いた」(高岡氏)が、現在も似た状況で、「弊社は地方への転職を希望される方に地方に転職を決意するに足る機会を提供し、1人でも多くの転職のお手伝いをしたいと考えています」(植田氏)という。
特徴について、「『地方』を切り口にしていることです。仕事をしながら転職先を探すのはハードルが高く、Uターン転職になると独自でするのはほぼ不可能なので、情報収集、スケジューリング等を含めた単独ではできない部分の転職活動をコンサルタントがきちんとついて支援しています」(同)。
ターゲットは「転職しようと現在在職中で動こうとしている人」(高岡氏)で、「ユーザーのボリュームゾーンが、平均年齢で約35歳、現年収約800万円の層」(同)になる。
「年間30~40時間のコンサルタント養成プログラムを毎年実施しています。国家資格のキャリアコンサルタントも相当数います。転職希望者と接するコンサルタントのレベルは大切で、人材育成に関する投資と時間は惜しみません」(植田氏)。
コロナ禍でも、昨年、提携企業10社と共同してオンラインでロープレ大会を実施した。こうした蓄積が大きな武器になり、定着率向上等の数字になって表れている。
「大手転職エージェントは企業担当者と転職者の話を聞く人がそれぞれ別々のことが多く、会社の雰囲気や細かなニーズのチェックが難しい。弊社は全て同じ人が行っているのでズレがないという点も特徴の1つ。結果として、入社された方の早期退職率が極めて低く、2、3%程度。半年に一度転職活動に関するデータも公開していますが、弊社紹介のほとんどの方が継続して働かれています」(高岡氏)。
<コロナの影響は少ない>
コロナ禍、地方企業の採用活動は。
「旅行、観光、宿泊業は大打撃を受け、そういう求人は減っています。弊社でサポートさせていただく地方企業は金融、メーカー、IT等の業種が多く、コロナ禍でも採用意欲が旺盛だと感じます。結果、弊社へのダメージはさほど大きくはないのだと思います。弊社が転職サポートする層はハイスキル人材ですが、現年収よりダウンしてでも地元に戻りたいとの思いから転職されるケースが多い。また金融、メーカー、ITといった業種は地方企業の中でも比較的高年収を提示することが多く、Uターンをされる人材はこの業界への転職が多いです」(高岡氏)。
「首都圏で10年以上の経験を積んだ優秀な人材をUターンで採用したい地方企業は多いです。地方に既にいる人は採用ができており、Uターンで人を採用する時はより良い人材を採りたいという動機が強く、企業の採用ニーズはハイスキル人材に集中します」(植田氏)。
コロナ禍で一番厳しかった点は。
「(昨年12月初旬取材時)現在、厳しいという感じはしていません。サービスについて常に変えなければいけないとは思っていますが、弊社を取り巻く周辺環境が厳しいとは感じていません」(高岡氏)。
コロナ禍、大都市から地方へ移る人が多くなったと聞くが。
「巷間で言われている、例えば2、3倍というほどではありませんが、地方への移住を選択肢に入れる方が増えていていると感じています」(植田氏)。
コロナ禍での売上はどうか。
「昨年9月末ぐらいまでの時点で、移動の自粛があったので転職活動への影響はあり、4~6月は昨対比で若干減少しました。昨年10月以降は一昨年同月比で若干戻りつつあり、良い状態で推移しています」(高岡氏)。
<地方経営者の意識変化>
求職者の地方への転職指向は増えたのか。
「企業視点で言うと、設立当時は40代以上の中途採用についてお金を払ってまで採用する企業があまりなかった。最近では70代の人でも採用事例があり、採用側の意識がかなり変わってきたと思います」(高岡氏)。
どのような点でそう感じるのか。
「当時は、企業が中途採用を行う際に転職情報サイトに広告を出すことが主流でした。現在は、採用時にお金を払うのが当たり前です。十数年前、色々な地域に手伝いに行った時に企業訪問すると『何屋さん?』と言われ、人材紹介と言われてもピンと来ず、『広告は出さない』と言われ、理解してもらえず苦労はしましたが、現在はかなり認識されています」(同)。
「人材紹介についてまったく理解してもらえなかった時期がありましたから、人材紹介というより『ヘッドハンティング』の方が当時はイメージしてもらいやすく、『他社から引き抜くサービスではありません』と誤解のないよう説明しました」(植田氏)。
次号では、昨年10月に発表した「2020年度上半期転職支援実績」の考査結果や転職事例、今後の展望等について話を聞く。
<本誌44-45P(画像クリックで拡大)>
話者プロフィール
代表取締役
高岡 幸生
1967年、北海道札幌市⽣まれ。北海道⼤学卒業後、株式会社リクルート⼊社。人材開発部、福島営業所立ち上げ、北海道⽀社マネジャー、新潟⽀社⻑等を経て2006年より狭域HRカンパニーのカンパニーオフィサー(30道県責任者、売上100億円・従業員400名)。2008年、Uターン転職専⾨の⼈材紹介会社・リージョンズ株式会社を札幌に設⽴。2010年、地⽅転職のための転職⽀援サービス「リージョナルキャリア」⽴ち上げに参画、運営企業である株式会社リージョナルスタイル代表就任。「経営者の仕事のうち一番大事な仕事は採用」が持論。
取締役
植田 将嗣
1975年、広島市生まれ。1997年に福岡大学卒業後、株式会社中四国リクルート企画入社。2004年に当時最年少(29歳)でマネジャーに昇進。2005年より株式会社リクルート HR広島2Gゼネラルマネジャー兼務。2006年にリクルートに転籍、2007年にリクルートを退職後、株式会社ライフサイズを広島に設立。2009年、地方転職のための転職支援サービス「リージョナルキャリア」の立ち上げに参画、運営企業である株式会社リージョナルスタイルの取締役に就任。
本件に関するお問い合わせ
リージョナルキャリア運営事務局
info@regional.co.jp