転職成功者インタビュー

フュージョン株式会社
鈴木しおりさん(仮名・マーケティング) 32歳

東京時代と同じ働き方を地元札幌でも実現。生活面でもゆとりが生まれた。

東京の大手コンサルティング企業で活躍していた鈴木さんが地元札幌へのUターンを考えたのは、32歳のとき。「もともと将来は地元に戻って貢献したいという気持ちがあり、ちょうどいいタイミングだと感じたんです」という鈴木さんだったが、希望条件に合う会社が札幌ではなかなか見つからなかったという。

そんな折、リージョナルキャリア北海道を通じて出会えたのが、ダイレクトマーケティングを手掛ける札幌の会社だった。その時点では募集をしていなかったにも関わらず、鈴木さんの経歴に興味を持った同社の経営陣が扉を開いてくれたのだという。新たなやりがいと、生活のゆとりを手にできたという鈴木さんのUターン転職体験談を紹介しよう。

※本記事の内容は、2020年11月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
2回
活動期間
エントリーから内定まで73日間

転職前

業種
コンサルティング業界
職種
リサーチャー
業務内容
官公庁向け受託調査案件の進行、デスクトップ調査及び実地ヒアリング調査、報告書作成業務など

転職後

業種
ダイレクトマーケティング
職種
マーケター
業務内容
マーケティング部のメンバーとして自社マーケティング業務を行うほか、社内プロジェクトのプロジェクトマネジメント支援

フレックスで副業OK。すべての希望を遠慮せずに伝えても、あきらめずに探してくれた。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

フュージョン株式会社は、顧客情報を持つ企業を対象にDMやデータ分析を通じたマーケティング施策提案などを行うほか、クライアント企業の顧客にダイレクトに働きかけるマーケティング戦略から実行支援までを一貫して担っています。

私は、そんなクライアント企業を獲得するための施策を考え、実行する部署にマーケターとして所属しています。また同時に、会社の中期経営計画を立案するプロジェクトメンバーでもあり、プロジェクトマネジメント支援も行っています。

入社前のご経歴を教えてください。

大学院まで北海道で学んだ後、東京のコンサルティング業界に身を置き、大手2社でキャリアを積みました。1社目では、製造業向けシステム導入プロジェクトにおける財務会計領域やプロジェクト管理全般、IT動向調査などを担当。2社目では、官公庁向け受託調査案件の進行、デスクトップ調査及び実地ヒアリング調査、報告書作成業務などを担当していました。あわせて8年ほど、東京で働きました。

転職のきっかけは?

まず就職先にコンサルティング業界を選んだのは、自分のスキルを伸ばしたかったから。いずれ自分に力がついたら、札幌に戻って貢献したいと考えていました。

8年目くらいになると、経験としてある程度、「コンサル業界のことはわかった」と感じるようになりました。そのままランクアップしていっても仕事内容はそこまで変わらないし、管理職になると社内調整などの業務が増え、高給にもなるけれどより忙しくなる。年齢的にも30歳を過ぎたので「そろそろスキルもついたし、Uターンして転職しようか」と、具体的な活動を始めました。

転職活動はどのように進めましたか?

まずは大手転職サイトに登録しました。すると、求人紹介メールはたくさん来たのですが、札幌へのUターン希望と登録しているのに、東京の同業他社や大手企業など、私の希望とは違う求人案件ばかりでした。

そこで、自分でも札幌の会社をリサーチしてみたのですが、マッチしそうな会社はなかなか見つかりません。フリーのコンサルになることも考えたのですが、いきなり北海道で独立するのは難しそう。そんなときに、リージョナルキャリア北海道からメールが届いたんです。

私の職歴を見て機械的にメールを送っている印象だった大手転職サイトとは違い、リージョナルキャリア北海道は地元に密着していて、私の希望条件をしっかり読んでから連絡してくれているのが伝わってきたので、好感を持ちました。

ただ、これまでの働き方や今後の時代の変化を見据え、「フレックスであること」さらに「副業がOKであること」を希望条件としていたことはネックとなったようで、最初はリージョナルキャリア北海道のコンサルタントにも「札幌では難しい」と言われてしまいました。

それでも担当コンサルタントは諦めずにマッチする企業を探してくれ、しばらくしてから紹介されたのがフュージョン社でした。

すぐに応募をお願いしたところ、先方も私の経歴に興味を持ってくれたようで面接してもらえることになりました。ちょうど既存事業に加え、コンサルティングにも力を入れていきたいと考えていたタイミングだったようです。

今の会社に決めたポイントは?

「札幌にもこういう面白い会社があるんだ!」と新鮮に感じましたし、そもそも、私の希望条件に合う会社が他にはない、ということもありました(笑)。

マーケティングについては正直、未経験なのですが、最近は行政関連の案件も増えているということだったので、私の経験が活かせるかもしれないと思いました。

会社の変革期に参加できるやりがい。広い家に住めるのも地方の魅力。

転職していかがですか?

もともと求人が出ていないポジションで入社したので、当初は会社も私をどこの部署に所属させるべきか迷っていたようですが、入社して1年たった頃に現在の所属部署が新設されました。

少数精鋭の部署で規模は小さいですが、やっと自分の居場所ができた実感があり、ありがたかったですね。自社マーケティングという業務柄、他部署の人との会話も増えて、社内でもなじめるようになった気がします。

また、当社は30年ほどの歴史がある会社ですが、今まさに変わろうとしているところ。中期経営計画策定プロジェクトのメンバーにも選ばれ、現在プロジェクトのマネジメント全般を担っています。私に対する期待を感じますし、やりがいもあります。

転職して良かったと思うことは?

まずは札幌に戻ってこられたことです。今までは家族とも年に2回の帰省でしか会えませんでしたが、現在は一緒にご飯を食べるといった、なにげないけれど大事なことを毎日できるようになり、とても良かったです。

仕事の面では、今までのスキルを活かしながら新しい業務に挑戦できており、とてもやりがいを感じます。また社員約80人規模の会社なので自分の裁量は確実に増えましたね。

仕事の進め方などを提案すれば、煩雑なプロセスを踏まずに実行できるので、そういった面でのストレスはなくなりました。社長にも直接提案できるのは、この規模の会社ならではだと思います。

それにダイレクトマーケティング業界は、オンライン化の進行で追い風を受けている業界の1つ。何かを売りたい会社や個人はどんどん増えていいて、将来的な可能性も感じています。

また、Uターンしてから知り合いも増えました。というのも、移住イベントに顔を出すようになったことをきっかけに、Uターン者同士の交流の輪が広がっています。業種の枠を超えて交流できますし、ユニークな人も多く、とても刺激になっています。

困っていることや課題はありますか?

会社の雰囲気の違いには、最初はギャップを感じました。前職のコンサルティング会社はとにかく無駄がない職場で、とても合理的で、仕事の評価も完全成果主義でした。外国籍の社員も多い環境だったので、日本人だけの職場は当社が初めてです。

生活環境については、やはり札幌の冬は寒いですね。久しぶりに足が霜焼けになりました(笑)。

生活面の変化はありましたか?

東京時代と比べて、あらゆる面でゆとりができました。通勤はJRを使ってドアツードアで30分くらいなのですごく楽ですし、実家住まいなので住居スペースにもゆとりがあります。広いところに住めるのは、地方ならではの魅力だと思いますね。収入はやや下がりましたが、実家なので生活コストはかなり削減できています。

そして、なんといっても、食べ物がおいしいです。魚の鮮度が全然違いますし、野菜もサイズが大きいと感じます。東京と比べて札幌の夏は快適で過ごしやすいのもいいですね。

こうして移住のメリットを享受しながらも、東京に住んでいる頃に趣味で始めたヨガやピラティスは、オンラインを利用して同じ先生のレッスンを引き続き受けることができています。これならわざわざ東京に住まなくてもいいのでは、と感じています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

「転職に失敗して、やり直せなかったらどうしよう」と不安になる方も多いようですね。でも、転職して納得できない部分が出てきても、それによって自分にとって大事にするべきことがわかると考えることもできるのではないでしょうか。その経験を生かして、またチャレンジすればいいと思います。人生は一方通行じゃないんですから。

ただ、転職活動に臨むならまずは「自分の人生のなかで何を優先するのか」を決めておくことをおすすめします。仕事のやりがいなのか、それとも家族と過ごす時間なのか。その中で自分が何をしたいのかを明確にしたうえで探すと、マッチする転職先を見つけやすいと思います。

私の場合はそれが、働き方だったということ。その点、リージョナルキャリア北海道のような転職支援会社は自分の意向に沿った求人を探してくれます。希望も「こんなの無理だろう」なんて遠慮しないで、全部伝えるべき。私がそうだったように、リージョナルキャリア北海道のコンサルタントならきっと良い案件を見つけてくれると思いますよ。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
宮崎 美晴

ハードな仕事環境にもめげずに活躍されていた鈴木さん。面談では冒頭から「Uターンしたい」「フレックスと副業が条件」という希望をハキハキと話されていました。仕事ぶりを伺っても、新卒の頃から「期待以上の成果を出すこと」を信念とされ、全力で取り組まれてきたエピソードや話しぶりに、意思の強さを感じました。

正直なところ、鈴木さんの条件をすべて叶えるのは難しいという思いはあったものの、鈴木さんのような優秀な方に地元に戻ってもらい、ぜひ北海道の将来を担っていただきたい、と強く思ったことを覚えています。

入社直前に鈴木さんにお会いした際、「どこにいても変わらず自分のやりたいことができる世の中になると思っています」と笑顔で話されたことが印象的でした。このたびの転職によって、鈴木さんの思い描く世界観が実現できたことをとても嬉しく思います。

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