転職成功者インタビュー

株式会社香川銀行
西田健介さん(仮名・社内SE) 32歳

SEとしての今後や、家族の将来を考え、腰を落ち着けて仕事をしたい。

大手ITベンダー企業でシステム開発を手掛け、順調にキャリアを重ねていた西田さんがUターンを考えるようになったのは、入社から10年目を迎えたころ。結婚し、家族ができるなかで、担当するプロジェクトに応じて各地を転々とするこれまでの働き方を見直すようになったという。

「社内SEとして、香川に腰を据えて仕事に取り組みたい」という希望をかなえた西田さんに、転職活動時の思い出や香川での新生活についてうかがった。

※本記事の内容は、2018年3月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
0回
活動期間
エントリーから内定まで100日間

転職前

業種
IT
職種
SE(プロジェクトマネージャー)
業務内容
システムエンジニアとして主に業務システム開発に従事。プロジェクトマネジメントも行う。

転職後

業種
金融
職種
社内SE
業務内容
事業システムの運用・保守。また法・制度改正に則りシステム改修時には全体の企画から設計、プログラミング、工程管理を行う

「顧客駐在型」ではなく、一つの場所に腰を据えて技術を深めたい。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

香川銀行の事業システム開発・運用を全般的に担う関連企業に出向して勤務しています。担当しているのは、システム運用・保守や、営業店舗からのシステム利用に関する問い合わせへの対応など。また金融関係の法・制度改正などでシステム改修が必要な場合、システム全体の企画から設計、プログラミングまで行います。

金融機関はお客さまの大切な資産をお預かりしているわけですから、ちょっとしたミスが大きなトラブルを招きかねません。そのことを肝に銘じ、慎重に進めるよう心がけています。

入社前のご経歴を教えてください。

愛媛の大学を卒業後、大阪本社のシステム開発会社に就職。SEとして10年間勤務しました。そこで、金融系やメーカー系、流通系などさまざまな業種のシステム開発に携わりました。

入社後ほどなくして東京に異動。東京と地方の異動を何度か繰り返しましたが、結局10年のうちのほとんどを東京で過ごしました。

転職のきっかけは?

東京勤務と言っても、実際は取引先に出向いてシステムの運用管理を行う、いわゆる「顧客駐在型」で業務を進めるケースがほとんどでした。顧客のシステム管理先が地方にあれば、数ヶ月単位で出張することも珍しくありません。

東京と地方を行き来する生活を続けるうちに、徐々に「ひとつの場所に腰を据えて仕事がしたい」と思い始めるようになったんです。結婚し、子どもが生まれてからは、その気持ちはますます強くなりました。

転職活動はどのように進めましたか?

まず最初に、香川県が東京で開催した移住・転職イベントに参加しました。一旦動き始めると、さらに多くの情報が欲しいと思うようになり、後日、いくつかの転職支援会社に登録しました。

ところが思ったように転職活動が進みません。というのも、私は社内SEを希望していたのですが、香川県ではそもそもSEの募集が少ないんです。しばらくすると、転職支援会社からの連絡も途切れがちになりました。

そこで、もう一度ネットで検索し、たどりついたのがリージョナルキャリア香川でした。リージョナルキャリア香川のコンサルタントとは、かなり頻繁に連絡を取り合いました。転職活動中は何かと不安になりやすいので、こうした丁寧な対応は本当にありがたかったですね。

今の会社に決めたポイントは?

リージョナルキャリア香川からは、いくつかの会社を紹介してもらいました。その中で現企業を選んだのは、前職での金融系システム開発の経験をフルに生かせるからです。もちろん、企業の安定性も魅力でした。

「スキルが積み重ねられている実感」と「家族との楽しい時間」が持てるようになった。

転職していかがですか?

前職では、さまざまな業界のシステムに携わっていたので、「広く・浅い」知識を身につけることはできました。ただし、次の案件でその知識が役立つとは限りません。業界が異なれば業務の特性やフローも異なるため、新たな業界に関わる場合は、一から学びなおさなければならないことも多い状況でした。

一方、社内SEは自社のシステムに深くかかわり、長期間にわたって経験を積んでいくことができます。これにより、一度身につけた知識やスキルを着実に積み重ねることができます。そして、これらの知識とスキルは、新たな案件を進める際の基盤となります。

自分の持っている知識やスキルを次々に活かしていくことができ、とてもやりがいを感じています。

転職して良かったと思うことは?

東京での生活は刺激もあり、自分なりに成長できたと思いますが、毎日仕事に追われ、心身ともに大きな負担がかかっていました。それに比べると、今はプライベートの時間も増え、バランスのとれた生活を送れるようになりました。

今年香川で迎えた初めての夏は、家族で海や川に行き、休日を満喫しました。以前はアウトドアとは無縁でしたが、今はちょっと足を延ばせば自然があふれています。これからも、家族で香川での生活を楽しみたいと思っています。

困っていることや課題はありますか?

新しい技術や知識をどのように習得していくか、それが今の課題ですね。社内のシステムしか触らないということは、ともすると視野が狭くなりがちです。そうならないよう、新しい技術に触れる機会を作るなど、積極的に学ぶ姿勢が必要だと感じます。

生活面の変化はありましたか?

今の職場では、急な場合を除けば残業はほとんどなく、基本的には定時の17時半に退社することができます。現在の住まいは、会社まで自転車で20分ほどの距離なので、18時前後には家についており、家族と過ごす時間は格段に増えました。

また、私の実家も近いので、何か困ったことがあればすぐに助けてもらえることもありがたいです。小さな子どもがいる家庭にとっては、頼ることのできる身内がそばにいることは本当に心強いですよ。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

私の場合、「香川で働けること」「前職での経験が生かせること」、この2点を条件に転職先を探しました。いろいろな企業を紹介されると、企業規模や待遇など、それまで重視していなかった部分に目がいきがちです。しかし、目先のことに振り回されていては、結局決断できません。

「自分は何を実現するために転職するのか?」という、ブレない軸を持って判断することが、転職成功への一番のポイントだと思います。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
四ノ宮 こころ

SEとして多様なプロジェクト経験とマネジメント経験をお持ちだった西田さん。弊社にエントリーいただいた際にはすでに紹介会社から数社の紹介を受けていらっしゃいましたが、「他の案件があれば知りたい」という率直な要望をいただいての面談となりました。

まずはその要望の背景にある事情と本音を知るべく、西田さんのお話に慎重に耳を傾けたことを今でもよく覚えています。

活動中は2社の選考に進み、決断を迫られることがありました。その際には何度も会話を重ね、ご自身でも気づいていない価値観や志向、転職で叶えたいことを拾い上げながら結論を見出していきました。

最終的には「知識や経験を深め、それを活かしたい」というご自身の言葉を判断基準に据え、軸がぶれることなく決断に至ったことを嬉しく思っています。

現職では、業界が抱える問題や現企業が解決したい課題など、西田さんへの期待は大きいと感じています。これからも、組織を牽引する人財としてのご活躍を心から応援しています。

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