派遣社員からの卒業。契約を更新するタイミングでUターンを決断。

現在のお仕事はどんな内容ですか？

金属部品のメーカーで技術者をしています。現在はコーティング事業に所属し、金型や機械部品、ドリルなどに金属被膜を施す工場で、ラインの改善や品質管理、技術的な提案や支援などを行っています。今後は、新しく建てる工場や設備の計画、設計も担っていく予定です。

入社前のご経歴を教えてください。

大学院を卒業後ゼネコンに入社し、9年間、機電部門で工事用電気設備や機械設備の設計・施工に従事しました。その後、半導体メーカーに転職。そこでは工場全体の保全管理を担う部署に所属し、プラントの運用管理から改造計画の設計施工まで、幅広い業務を担当しました。

現職に転職する直前は、自動車工場で派遣社員として勤務し、工場設備を更新するプロジェクトに携わっていました。

転職のきっかけは？

新潟に住む両親が高齢で、体調が優れなかったこともあり、そろそろ地元に戻りたいと考えていました。また、40歳も過ぎ、そろそろ派遣社員ではなく正社員として働きたい、という思いもあり、契約更新のタイミングで転職を決断しました。

転職活動はどのように進めましたか？

年末に地元に帰り、友人と話す機会がありました。自分の家庭の事情や、「新潟に戻りたい」という話をしたところ、友人がリージョナルキャリア新潟を紹介してくれました。その後、コンサルタントとの面談を経て、現職の会社を紹介してもらいました。

今の会社に決めたポイントは？

実家から近い立地であり、これまでの経験を活かせること、そして「変化していこう」という会社の意気込みに魅力を感じたからです。

施設や設備も、これから大々的に変えていかなければならないという話を聞き、いろいろな提案ができそうだと思いました。給与に関しては、都市部と比較すると新潟は相場が低いことも分かっていたので、あまり気になりませんでした。

40歳を過ぎたら、自分のストーリーを作って臨むことが大事。

転職していかがですか？

仕事の内容は入社前に聞いていた通りで、やりがいがあります。金属系の工場は初めてでしたが、設備は基本的には同じです。製品について勉強する必要はありますが、理解もスムーズに進めることができました。

人間関係も良く、上司とも考えが合うので、とても働きやすいですね。社内にはゴルフ好きの人が多く、よく一緒にコースを回っています。

困っていることや課題はありますか？

特にありませんが、あえて挙げるとすれば、職場に女性が多いことです。今はその環境にも慣れましたが、女性に対するマネジメント経験はなかったので、最初は戸惑いました。

生活面の変化はありましたか？

実家での暮らしを満喫しています。家から会社までは3キロ。歩いても30分ほどで、自然も多く、歩くのにはちょうど良いコースです。帰りは18時頃には会社を出ています。以前の東京での生活とは、ずいぶん変わりました。

休日は、親と買い物や遠出、地元の友人と釣り三昧です（笑）。釣れた魚は会社の方に配ったりして、喜ばれています。

実をいうと、新潟に戻ってきて約半年後に父が他界しました。「なんとか間に合った」というのが実感です。病院での世話や、その後の法事の際も、母のそばにいられたので、戻ってきて本当に良かった、やっと親孝行できた、と思っています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

過去に転職したときは自分一人で活動していましたが、今回はコンサルタントに相談したことで良い結果を得られたと思っています。自分では考えつかない視点でアドバイスしてもらうこともできましたので、皆さんにもおすすめしたいです。

また今回の転職を通じて、年齢によって「攻め方」も違ってくるのかなと感じました。30代の時は自分の希望に合わせて求人を探すことができましたが、40代になると、自分の「ストーリー」を作ることが大切です。

コンサルタントが求人を紹介してくれるのは良いきっかけですが、最終的には自分次第です。何がしたいのか、何ができるのか、どんな強みを持っているのかを整理し、しっかりアピールすることが重要なのではないでしょうか。