転職成功者インタビュー

株式会社オーイーシー
西田一志さん(仮名・システム営業) 33歳

別府へIターン。大分に詳しいコンサルタントとの出会いから転職活動が大きく前進した。

西田一志さんは大阪出身。関西の大手寝具メーカーで法人営業やNB商品・OEM商品の生産管理、開発などのポジションで活躍していたが、2022年に妻の実家である大分へIターン転職を実現した。

きっかけは、会社方針や体制変更に疑問を感じることが増えてきたこと、加えて、住環境を変えたいという思いが出たことだった。

大分への転職を決断するも企業のことなどまったく分からず、情報も少ない中で、妻から勧められたのがリージョナルキャリア大分による「U・Iターン転職Webセミナー」への参加。大分の企業やマーケット、Iターン転職の進め方など、地域に詳しいコンサルタントとの出会いから転職活動は大きく前進したという。

現在は、仕事・プライベートともに充実した日々を過ごしている西田さんの転職体験談を紹介する。

※本記事の内容は、2023年6月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
0回
活動期間
エントリーから内定まで146日間

転職前

業種
寝具メーカー
職種
営業・商品企画
業務内容
GMSや百貨店向けの法人営業やNB商品・OEM商品の開発・生産管理

転職後

業種
システム開発
職種
システム営業
業務内容
地方自治体に対するシステム提案及び周辺機器の販売

妻と相談しながら進めたことで、前向きに考えることができた。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

営業職として、大分県内の自治体に対してシステムや周辺機器の提案・販売などを行っています。週の半分は担当自治体に足を運び、「この業務をシステム化したい」だったり、「新しいパソコンが欲しい」といった要望や依頼をいただきます。

また、担当以外の自治体で納品業務があるときなどはヘルプに行っています。協力会社さんや自社のエンジニアとの打ち合わせも頻繁にありますね。

入社前のご経歴を教えてください。

出身は大阪で、京都の大学を卒業後、寝具メーカーに就職しました。初任地は福岡支店で、主に大分本社の百貨店やGMS、ホームセンターを担当。ルート営業をメインに、商品の企画や提案を行いながら、実際に店頭販売の応援・陳列なども行っていました。

その後本社に異動してからはNB(ナショナルブランド)商品の生産管理を任され、国内・海外の工場に赴いて生産スケジュールや生産体制の確認を行い、円滑なデリバリー体制を構築しました。

最終的には、最重要顧客である大手GMSのOEM商品の開発・提案・販売企画などを任され、やりがいも感じていました。

転職のきっかけは?

転職する2年前くらいから、会社の方針や体制が変わり、疑問に思うことが増えるようになりました。悶々としながらも仕事を続けてはいたのですが、同期や仲間が1人辞め…また1人辞め…と続くと、「自分も早く転職しないと、転職しにくくなる」といった感覚にもなり、関西方面で求人情報の収集を始めました。

それと、同じ時期に住まいの問題も発生しました。大阪でマンションを購入したのですが、まだ子どもが小さく、とても元気だったため苦情をいただくことも少なくありませんでした。

住みにくさを感じていた折、妻の実家から「別府で保有している家に住まないか?」という提案をもらい、大分へ移住することを決めました。

信頼できる上司には事情と2年以内には退職する旨を事前に伝えました。ありがたいことに、九州への異動の提案ももらったのですがお断りしました。最終的には上司から「お前の人生だから仕方ないな」と納得してもらえたのもありがたかったです。

転職活動はどのように進めましたか?

大分は妻の実家があり、年に何度か帰省する程度。前職でも担当地域だったので馴染みはありましたが、企業のことなどはまったく知りませんでした。インターネットで求人を調べても、何の会社なのか分かりませんし、地元で有名と言われてもまったくピンとこない状態。大分への転職は決めたものの、「これは大変だな」というのが最初に抱いた感想です。

そんな時、妻から「こんなのがあるよ」と勧められたのがリージョナルキャリア大分が主催する「U・Iターン転職Webセミナー」でした。

セミナーでは企業のことやマーケットのこと、U・Iターン転職の進め方など、事細かく教えてもらい、このコンサルタントに転職支援をしてほしいと思い、後日、個別面談をしてもらいました。

面談では、転職理由やこれまでの仕事内容、転職後に実現したいことなど、「ここまで聞かれるのか?」と思うほど、かなり深くヒアリングされたのが印象的でした。

その後も月1回は定期的に進捗共有や情報交換をしてくれたので、直接お会いしていませんし、遠方ではありましたが安心感はありましたね。

転職活動を進める上での悩みはありましたか?

面談後、コンサルタントからいくつかの求人を提案してもらったのですが、やはりまだピンとこない状態で、応募するには至りませんでした。その後もすり合わせを行いながら求人を提案してもらいましたが、なかなか「これだ!」という感覚は持てませんでした。

そんなことを妻に相談したところ、紹介してもらった企業は、大分でしっかりした企業だということを教えてくれ、「これもご縁だと思って応募してみれば?」と言ってくれたので、応募することを決めました。

結果的には妻の後押しのおかげで良縁を得ることができましたが、情報収集と同じぐらい、企業選び・仕事選びの「軸」をつくることが大切だと痛感しました。

仕事もプライベートもバランスが取れ、日々、理想の暮らしに近づいている。

転職していかがですか?

入社して半年ほど経ちましたが、あっという間で、「これがIT業界か」という洗礼を受けています(笑)。

前職は寝具メーカーでしたから、私自身、ITリテラシーが高いわけではありませんでしたし、専門用語など、まだまだ分からないことがたくさんあります。お客様の方が詳しかったりするので、そんな時は正直に「会社に持ち帰り、速やかに回答します」とお伝えしています。

入社後は簡単な研修がありましたが、基本的には先輩社員とのOJTが中心です。先輩社員に同行し、仕事を見ながら、やりながら覚えるという感じですね。営業は特に異業種からの転職組が多いためか、上長や先輩が懇切丁寧に教えてくれます。

また、社内の部活動が盛んで、私も野球同好会やテニス同好会に参加しています。日頃は営業部の方々と過ごすことが多いので、いろんなポジションの方々との交友を深められる、とても良い機会になっています。

生活面の変化はありましたか?

別府駅から徒歩10分くらいの場所にある一軒家に住んでいます。現在リノベーション中で、日々理想の家に近づいていますので完成が楽しみです。特に1階にはガレージがあり、趣味のキャンプグッズなどを置けるお気に入りの空間です。

もともとキャンプが好きで大阪時代もよく行ってましたが、別府に移住してからは回数が増えましたね(笑)。今年の年越しも久住のキャンプ場でした。

妻も転勤することができ、楽しそうに仕事をしています。ご近所の方々もとても優しく、一軒家ですから子どもたちも気兼ねなく元気に暴れまくっています。住環境の問題は大きなストレスでしたから、本当に今はすべてにゆとりがありますね。

マイナス面はそんなにないのですが、通勤は少し不便ですね。別府から電車通勤で1時間くらいかかります。電車の本数も少なく、特に帰りは電車の時間を気にしながら仕事していますので、そのあたりは大阪時代とは変わったところです。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

大きく二つあります。一つ目は転職活動の軸をつくることです。私自身、大分の会社を探すという大方針はありましたが、企業選びや仕事選びに関しては何も決めていませんでした。

どんな会社があるのかまったく分からないし、募集している企業も関西よりは少ないだろうから、限られた求人の中から決めるしかないのでは、と思っていました。そうすると、せっかく求人を紹介してもらっても、「もっと他にないかな」と、決断場面で迷いが生まれてしまいました。

ですから、あらかじめ軸を持って情報収集したり、活動を進めることが大切だと思います。

二つ目は、家族と相談しながら進めることですね。転職や移住は家族にとっても大きなライフイベントで、自分一人の問題ではありませんよね。私自身、自分のことを一番理解してくれている妻や家族と、一緒に悩み、時には背中を押してもらえて本当に助かりました。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
桝永 健夫

大阪出身の西田さん。慎重な方で、かつ「別府への移住」以外に軸がなかったため、「転職先を決めきれるのか?」といった不安は当初から感じていました。先日、近況確認もかねて会食をさせていただいた際に、奥様と相談しながら活動を進めてきたことを伺いました。

私たちコンサルタントからすると、企業と求職者と私といった、当事者間の関係性しか見えていませんが、やはり一番の理解者は家族。転職活動は家族も巻き込みながら進めていくことで、覚悟も納得感も生まれるんだなあと考えさせられました。

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