転職成功者インタビュー

株式会社タダノエンジニアリング
浜崎翔さん(仮名・開発設計) 39歳

リモートワークよりも、地場企業で技術者として仲間と切磋琢磨できる働き方を選択。

岡山県に生まれて、高等専門学校を卒業後、外資系船舶装置メーカーで機械設計や技術営業に携わっていた浜崎さん。妻の地元である香川県に家族で移住することが決まったものの、前職にやりがいを感じていた浜崎さんは転職を決断できずにいたという。

当時の上司から「移住後もリモートワークで仕事を続けないか」と提案を受けたが、もともと同僚や先輩と対面でコミュニケーションをとりながら設計に携わることが重要と考えてきた浜崎さんは転職を決断。

「やはり、地場の企業で仲間と向き合いながら技術者として成長していきたい」その思いが叶う企業に出会えるまでの転職体験談を紹介しよう。

※本記事の内容は、2023年3月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
0回
活動期間
エントリーから内定まで109日間

転職前

業種
船舶装置メーカー
職種
開発設計・技術営業
業務内容
自動車船向けランプウェイ装置等の機構・構造設計、技術営業

転職後

業種
機械メーカー
職種
開発設計
業務内容
門型油圧リフターや油圧ジャッキ装置等の楊重装置の製品開発

長年の開発経験を活かして、守備範囲の広いエンジニアにキャリアアップできる環境に出会えた。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

当社は門型油圧リフターや油圧ジャッキ装置をベースとした楊重(ようじゅう)装置のオリジナル製品を開発しています。

入社当初は主に受注後の製品設計を手掛けていましたが、現在は受注前からお客様のご要望に合わせてソリューション提案し、一から製品の企画・開発に携わっています。

主なお客様は、建設業界や重量物、プラント輸送、レンタル業界です。私はまだ先輩に教わりながらではありますが、リフターなどの製品開発を複数並行して担当しています。

入社前のご経歴を教えてください。

高等専門学校で機械系を専攻した後、船舶用装置メーカーに入社しました。もともとバイクや乗り物、そして海が好きだったので船舶用装置にとても興味がありました。外資系でもあり、海外に出張できるチャンスもあると感じて入社を決めました。

入社後は機械系の知識を活かして、主に油圧装置であるハッチカバー装置や自動車船向けランプウェイ装置などの機構・構造設計に約15年携わっていました。

その後は設計部門に所属し、お客様に自社の技術を提案する技術営業と、お客様のお困りごとに対応する装置の提案営業を4年間経験。その後は営業部門に異動をして、洋上風力関連の海外製品の拡販活動に携わりました。

転職のきっかけは?

香川県出身の妻の希望もあり、今後は香川で子育てをしようという話になりました。一方で、私は仕事がとても楽しい時期で、その時はまだ転職は考えられないという葛藤がありました。

当時は営業部門に異動したばかりだったこともあり、今までにない海外製品を扱うために海外との連携に悪戦苦闘をしていて、「もう少し経験を積まなければ」と考えていた時でした。

しかし、妻のUターンへの決心は固く、どこかのタイミングで決断しなければいけないと思いました。

転職活動はどのように進めましたか?

香川県に行っても自分の経験を活かしたいという思いがありましたので、インターネットで「油圧装置」「油圧機器」などのキーワード検索をして、油圧関連の技術経験が活かせるメーカーがないか探しました。すると、タダノエンジニアリングがヒットして、扱っている製品が前職の製品と近いなと感じていました。

ただ、キャリア採用をしているのかまではわからなかったので、まずは、転職に関する情報収集から始めようと考え、2社ほど転職サイトに登録をしました。すると、リージョナルキャリア香川のコンサルタント、溝渕さんからスカウトメールをいただいたので、四国の求人情報が得られることを期待して面談をしました。

面談後すぐに溝渕さんからいくつかの企業情報をいただき、その中にタダノエンジニアリングの求人情報がありました。前職の上司から、リモートワークでの継続を勧められたこともあり、まだ転職を決めきれた状態ではありませんでしたが、一番興味があったタダノエンジニアリングと、まずは話をしてみたいと思いました。

会社や業務内容の説明も交えて、相互理解を深める目的でカジュアル面談を設定してもらい、オンラインでざっくばらんな情報交換ができました。

今の会社に決めたポイントは?

油圧装置の開発経験が活かせると感じたことが大きかったです。当時はコロナ禍で簡単には訪問できなかったため、コーポレートサイトなどで製品を調べてから、カジュアル面談に臨みました。

そして、開発部門や設計部門の部門長らと面談を通じて、同社の開発の流れや働き方を詳しくイメージできました。

また、前職の最後は、設計職から離れて営業をしていたので、開発や設計の方と話をする中で、やはり技術者に戻りたいという思いも強くなりました。

面談の最後には、部長から「期待しているよ」という言葉もあり、自分もぜひ挑戦したいと覚悟を決めることができました。

転職活動をきっかけに、仕事だけでなく家族を含めた人生全体の充実が大事と気付けた。

転職していかがですか?

昨年にソリューション提案を行なう部門に異動して、さらにお客様に近いところで企画・開発ができるようになりました。自身が前職で面白いと感じていたソリューション提案から携われるという点が、希望していた通りだったので嬉しいです。

当社の開発は、設計から始まり、部品の手配、生産工程、工程計画などもすべて一人が担当しますので、技術者としての守備範囲がとても広いことに驚きましたし、新鮮でした。

設計者は図面を描いて終わりではなく、輸送、生産効率、お客様の使いやすさ、メンテナンスのしやすさまで幅広い知識を織り込みながら、細かく図面化していきます。先輩たちは技術のレベルが高く、幅広く対応していますので、非常に刺激がありますね。

私は前職では、生産計画までは経験がなかったので、現在教わりながら学んでいます。このスキルを身につけて一連の流れを回せるようになると、一つのモノづくりに広く、そして長い期間携われるので、とても面白そうだなと思っています。

転職して良かったと思うことは?

入社後、社長自身も大手メーカーのエンジニア経験者であることがわかり、当時開発に携わった製品について話を聞かせてもらえる機会がありました。

上司や先輩も皆、経験や知識が豊富ですので、技術者としてベテランの方が多く、安心感があります。前職での最後の頃は営業部門の上司に技術的な相談をしても伝わりにくいことも多く、苦労をしていましたので…。

また、職場全体の雰囲気がとても良いと感じています。私は釣りが趣味なんですが、釣り好きな社員も多く、情報交換したり、休日に一緒に遊びに行ったりと、公私ともに仲良くさせてもらえるのも良かったと思っています。

困っていることや課題はありますか?

新卒で前職に入社して一社で20年もキャリアを積むと、わからないことはほとんどなかったのですが、現在は製品知識はもちろん、開発の仕方も異なり、未経験の分野に一からのチャレンジ。そういった意味での苦労はあります。

クレーンの免許を持ち、繁忙期に生産の手伝いをする社員もいて、頻繁に現場に顔を出しています。設計者が生産プロセスに深く関わるということも自分にとっては未経験ですし、隣接工場に行きながら学んでいます。

その他、特に困ったことではないですが、社内で飛び交う「ご安全に!」という挨拶には最初はびっくりしましたね。感染症対策はもちろんのこと、毎朝、腰痛防止体操をして、作業をする社員や製品の「安全」や「品質」を維持するためのメッセージが強く、会社全体としての意識の高さを感じました。

生活面の変化はありましたか?

週2回ほど定時退社があり、残業時間がとても少なく、開発部門の社員の平均残業時間は15時間程度です。社員を大切にする意識があるので、会社ぐるみで残業時間を減らそうとする取り組みがあります。

その分、以前よりも3人の子どもたちや妻と過ごす時間がたくさんできて、プライベートが充実しています。これも、営業の社員が受注段階から納期を調整してくれているおかげだと思っています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職をしようと考え始めた段階で、まずは行動を起こしてみるべきだと思います。

私は前職でも評価されてステップアップできていた満足感がありました。しかし、転職活動をきっかけとして残りの人生を考えた際に、「仕事以外のことも視野に入れて家族との時間も含めた人生全体を評価してみるのも大事なのではないか」と考えるようになりました。

転職活動をする中で、自分が大事にしたいものが見えてくるように思います。私はやはり仕事だけでなく、家族との時間も重要だったと気付くきっかけになりましたし、今は転職をして良かったと思っています。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
溝渕 愛子

浜崎さんと最初にお話した際は、前職での業務に満足される中で、「経験が活かせる企業が香川県にあるのだろうか」という不安を抱えていることを打ち明けてくださいました。

飾らないオープンなコミュニケーションをされる方で、仕事への情熱と仲間やお客様をとても大事にする姿勢が伝わってきたことが印象に残っています。

前職の会社から「香川県にUターンするならリモート対応も可能」という打診を受けるも、同僚との対面コミュニケーションを大事にされてきた浜崎さんは、最終的には地場企業で仲間と向き合い、モノづくりの楽しさや難しさを肌で感じながら技術者としてキャリアアップする道を選択されました。

今回インタビューを受けてくださり、「やりたいことができています!」と第一声から嬉しいお言葉が聞けて大変嬉しかったです。今後のさらなるご活躍を楽しみにしています。

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