サイボウズ株式会社
木村丈二さん(営業職) 30歳
興味本位で転職サイトに登録。紹介されたのは憧れの企業だった。
千葉で全国規模の建設コンサルタント企業に勤めていた木村さん。仕事や職場に大きな不満はなかったが、「いずれは地元・北海道で子育てをしたい」という以前からの思いと、「自分の市場価値を知りたい」という好奇心から、軽い気持ちで転職サイトにエントリーしてみたという。
そんな木村さんに転機をもたらしたのは、リージョナルキャリア北海道からのメールだった。紹介されたのはなんと、以前から憧れていたIT企業。札幌に新しいオフィスができるため、立ち上げメンバーを探しているという。「このタイミングしかない!」と直感した木村さんは、転職を決意した。
入社した半年後には北海道にマイホームも購入し、「今回の転職で、夢がかないました」と喜ぶ木村さんに体験談をうかがった。
※本記事の内容は、2022年10月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 2回
- 活動期間
- エントリーから内定まで119日間
転職前
- 業種
- 建設コンサルタント
- 職種
- 営業職
- 業務内容
- 航空写真や衛星写真を中心とする空間情報を取り扱う空間情報コンサルタント営業に従事。主に官公庁を顧客として活動。
転職後
- 業種
- IT
- 職種
- 営業職
- 業務内容
- 北海道内へ広くサイボウズ製品の認知・活動・サービスを主軸に直接顧客、パートナー企業と日々コミュニケーションを図り・拡販活動に従事。
製品の魅力、仕事のやりがい、新しい働き方にひかれて入社を決意。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
サイボウズは、グループウェアや情報共有ツールの開発・販売に取り組んでいる会社です。代表的な製品は、最近CMによく出ていて、全国的に利用が増えている業務アプリ構築クラウドサービス「kintone(キントーン)」。私は札幌オフィスに所属し、北海道内での営業活動を担当しています。
当社はパートナービジネスを展開していますので、パートナーの開拓や、製品の説明、活用法の紹介、勉強会の開催、拡販活動の企画やサポートなどがメインの仕事です。
また、エンドユーザーから直接お問い合わせをいただくこともあるので、その対応も担当しています。
入社前のご経歴を教えてください。
北海道内の高校から、東京の大学へ進み、卒業後は東京のIT企業に就職しました。複合機の新規営業を担当していましたが、1年で退職して北海道にUターン。航空測量をメインとする測量会社に転職して、官公庁を相手に航空写真や衛星写真といった空間情報のコンサルタント営業をしていました。
そこで3年半働いた後、千葉にある同業に2度目の転職をしました。仕事内容は同じでしたが、全国規模の会社でしたので、広範囲の自治体や官公庁と仕事をしていました。
転職のきっかけは?
背景はいくつかあります。最初に就職して1年でやめてしまったIT業界に「もう一度チャレンジしてみたい」という気持ちがあったことがまず一つ。
また、28歳の時に結婚して子どもを2人授かりまして、ゆくゆくは地元の札幌で子育てがしたいと思うようにもなっていました。
あとは、「自分の現在地=市場価値」を知りたい、という興味から転職サイトに登録して求人情報を見ていたんです。ただ、前の職場にも千葉の環境にも不満はありませんでしたので、すぐに転職するつもりはありませんでした。
ところが、リージョナルキャリア北海道のコンサルタントから連絡をいただき、サイボウズを紹介されたことで、Uターン計画が一気に早まったんです。
というのも、前々から、サイボウズという会社に興味持っていました。前の職場で「kintone」をよく使っていて、「すごくいいな!」と思っていたんですよ。何かを変えたいと思ったときの柔軟性や、やりたいことの実現性がすばらしくて。
それでサイボウズの求人情報を自分で探したこともあったのですが、インターネット上には北海道採用の情報がなく、あきらめていました。ところが、リージョナルキャリア北海道から「札幌オフィスができますよ」と聞いて、「このタイミングしかない!」と思いました。
今の会社に決めたポイントは?
製品のすばらしさはもちろん、パートナーと一緒に様々な職場の業務を改善していける点に大きな魅力を感じました。
以前、札幌の会社で働いていた時に、北海道の会社の「課題」を感じていたんです。そういった課題を解決することで、北海道に貢献したいと思いました。
それでいて「サイボウズ」なら、道内だけでなく、全国のユーザーとつながることもできます。また、社内では電話もメールも使わないなど、サイボウズならではの新しい働き方も入社の決め手となりました。
妻と一緒に子育てできるようになり、夫婦関係も良くなった。
転職していかがですか?
最初の3か月間は研修があり、その内容も充実していたので、安心して仕事を始めることができました。それでもITの専門知識が不足していたので、最初は周りの話を聞きながら試行錯誤の日々でした。
でも当社には、困った時に助け合えるメソッドがあります。リモートワーク中心のため、メンバーはお互い離れた場所にいますが、わからないときは「kintone」を使って質問することができ、すぐに教えてもらい、「ここを見たらいいよ」といったアドバイスをしてもらえるなど、相談の場があるのでとても助かりました。
出社は月に1~2回のペースです。ほとんどの業務をオンラインで行っていますが、最近は少しコロナも落ち着いて、自宅から直接、営業に行くことも増えてきましたね。
転職して良かったと思うことは?
以前からずっとやりたかったこと、地域に還元する仕事ができるようになったことです。製品の問い合わせやイベントが増え、少しずつ認知がつながって、北海道に浸透しているのを感じます。まだまだわからないことばかりですが、日々充実していますし、楽しいです。
リアルとオンラインを選べるようになったことも良かったと思います。前職では通勤や営業活動など、移動に使っていた時間が多く、もったいないと思っていました。今はその時間で新しい情報をインプットしたり、今日何をしようかと計画を立てたりすることができます。
また、今は自宅で仕事をしていますし、子育てへの関わり方も変わりました。下の子はまだ7ヶ月ですが、ちゃんとパパと認識されています(笑)。
でも転職する前は違いました。平日にまったく触れ合えない分を、土日でなんとか取り戻そうとしていた感じ。子どもからすれば、「どこのおじさん?」という感じだったのではないでしょうか?(苦笑)。
今は妻と一緒に子育てできている実感があります。以前は、妻のワンオペ状態で、大変だったろうなと思います。でも今は妻も、「これ手伝ってくれる?」「今の時間、子どもを見ていてくれる?」と私に頼ることができます。
それで妻もゆとりができ、私のことを「頼りになる」と思ってくれているようで、夫婦の関係性もすごく良くなりました。
困っていることや課題はありますか?
困ったことは特にないですが、最初はギャップを感じました。当社ではすべて「kintone」上でコミュニケーションを取るためです。
上司に相談するときも、面と向かって話をするのではなく、テキストコミュニケーション。文字だけで相手の感情を読み取るのは難しく、慣れるのに少し時間がかかりました。
商談も同様で、前職まではすべて対面で行っていましたが、今はオンライン。どういうふうに進めたらいいか、慣れるまでは不安でしたね。
生活面の変化はありましたか?
家族で札幌市内へ引っ越しました。最初は賃貸アパートだったのですが、今は持ち家です。入社してから半年後には家を買ったので、周りからも驚かれました(笑)。小さい子どもが2人いると、賃貸アパートでは気を遣うんですよね。
知り合いの不動産業者からたまたま良い物件を紹介されたので、思い切って購入。決して安い買い物ではありませんでしたが、千葉では考えられない価格で、こちらの夢も、ひと足早く実現した感じです(笑)。
また、転職して在宅勤務が可能になったので、日々の自由度もすごく増しました。以前は会社から帰る頃にはもう子どもたちは寝ていましたが、今は18時にいったん仕事を終えて、家族との時間を楽しんだ後、またひと仕事する、といったこともできます。
社内には、より自由度の高い在宅勤務制度「ウルトラワーク」や、ライフステージの変化に合わせて働き方を選択できる「働き方宣言」といった制度があり、メンバーでオープンに希望を出し合って調整がつけば、勤務時間は自由ですし、休みも取りやすいです。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
転職する前は不安だと思いますが、その目的や、「自分がどんな仕事をしていきたいのか?」をじっくり考えていくと、アクセルが踏めるのではないかと思います。
私も転職前は不安でした。新しい環境で未経験の仕事をしていかないといけないことや、今回で3度目の転職になることも「転職が多いと思われないだろうか?」と、不安材料でした。
でも自分としては、目的をもってキャリアアップをしてきたつもりでしたので、胸を張って面接に臨みました。未経験の仕事は大変な部分もありますが、どんな仕事でも、やりがいや楽しさは自分で見つけなくてはいけません。対価は自分でつくるものだと思います。
それから、リージョナルキャリア北海道にも、非常に感謝しています。以前からサイボウズに興味があったことは一切話していないのに、担当者から紹介された時は驚きました。
面談で私の話をじっくり聞いて、その上で提案してくれる。転職希望者にとって、こんなにもありがたいサービスは無いのではないでしょうか。