転職成功者インタビュー

株式会社インサイト
川上耕一さん(仮名・アカウントプランナー) 37歳

地方なら、会社の規模は小さくなっても、仕事の幅は広がる!

北海道出身の川上さんは新卒で東京のセールスプロモーション会社に就職。その後、大手広告代理店へ転職し、営業やプロデューサーとして、全国企業の広告を次々と手がけていた。だが心の中にひそかに持ち続けていたのは、「いつかは北海道へ帰ろう」という思い。しかし、それがいつなのか、自分でもわからない。毎日仕事に追われ、転職活動に取り組む余裕もなかった。

やがて30代に突入。焦りが少しずつ芽生えてきたころ、きっかけは突然訪れた。大好きだった祖父が他界。「次は親なのか?」そう考えたら、いてもたってもいられなくなった。そして、札幌の地場企業へUターン転職。会社の規模も、仕事のスケールも小さくなった。けれど「転職して良かった」と断言する川上さんに、その理由をうかがった。

※本記事の内容は、2014年5月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
2回
活動期間
エントリーから内定まで60日間

転職前

業種
広告代理店
職種
アカウントプロデュース
業務内容
クライアントの課題を発見、解決方法の提案、実施、効果測定といったすべての行程をプロデュースする役割。

転職後

業種
広告代理店
職種
アカウントプランナー
業務内容
クライアント企業の広告戦略立案・制作・実施の全体プロデュース

紹介されたのは未知の会社。でもプロのすすめが決め手に。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

職種は、アカウントプランナー。北海道内の企業を中心に、クライアントの課題発見から、チラシ・CM・WEBといった広告プロモーションの企画・提案、実施、効果測定までの全工程に携わっています。

入社前のご経歴を教えてください。

北海道の高校から、横浜の大学に進学。東京の大手広告代理店で、営業とプロデューサーをしていました。仕事の内容は今とほぼ同じですが、東京時代は全国企業の広告プロモーションを担当していました。

転職のきっかけは?

「いつかは北海道に戻ろう」という気持ちをずっと持っており、30歳を過ぎた頃から具体的に考え始めました。「転職は30歳が一つの壁」という話を聞いていたのが理由です。しかし、仕事にやりがいも感じており、忙しくて余裕もなかったため、なかなか踏み出せませんでした。

行動を起こすきっかけになったのは、祖父が亡くなったことです。「次は、親なのかなぁ」という思いが出てきたときに、動くタイミングはここかなと感じました。

転職活動はどのように進めましたか?

担当していた仕事がひと区切りついたところで、会社を辞めました。東京で働きながら北海道の転職先を探すのは難しいと思ったからです。北海道に戻り、実家で生活をしながら転職活動を始めました。

いくつかの転職サイトに登録し、いろいろな会社を紹介されましたが、実際に面接に行ったのは3社です。そのなかに、リージョナルキャリア北海道から紹介された今の会社がありました。

今の会社に決めたポイントは?

大手の人材紹介会社から紹介された2社は、広告ではなく、まったく別の業種で、全国企業の札幌支社勤務という形でした。一方、今の会社は、地場の広告プロモーション会社。初めて聞く会社でしたが、自分の経験が活かせそうで、活気があり、成長性もありそうだと感じました。何より、担当してくれたコンサルタントがプロの目線ですすめてくれたことが、決め手になりましたね。

ご飯がおいしい。物価が安い。暮らしやすい!

転職していかがですか?

北海道に帰ってきて良かったと思っています。仕事内容は前職と変わりませんし、会社の規模が小さくなったぶん、仕事の幅はむしろ広がりました。仕事が縦割りではなく、何から何まで自分でやらないといけませんから、やりがい十分です。

Uターンを決めたとき、収入や仕事のレベルが下がることに対する不安が無かったといえば嘘になります。でも、地方へ転職する以上、市場の大きさが違うので、東京と同じものは期待できないですよね。仕事をしているうちにそのあたりもうまく自分のなかで消化できるようになっていきました。仕事の目的は同じですからね。

生活面の変化はありましたか?

やっぱり北海道は暮らしやすいです。美味しい食べ物が豊富で、物価も安く、収入が下がっても生活レベルは変わりません。満員の通勤電車に乗らなくて済むのも嬉しいですね。自然も近いので、山や川へ行く機会も増えました。毎月実家へも帰り、親も安心できているようです。

実はこっちに戻ってから結婚もしたんですよ。これから子育てをしていくことを考えても、帰ってきて良かったと思っています。

ただ、「北海道に戻ったらのんびり働けるかも」と思っていましたが、それは甘かったですね(苦笑)。広告業という業界柄、忙しさはあまり変わりません。これからはワークライフバランスも意識していきたいと思っています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職は行動を起こすまでが大変なんですよね。ただ、漠然と考えているだけでは何も始まりません。何かをきっかけに一歩踏み出して動き始めると、具体化していきます。ですから、「思い立ったが吉日」です。

不安もあるでしょうが、「なんとかなるものだ」というのが、私の感想です。収入が減ることもあるかもしれませんが、「足るを知る」ことも必要ではないでしょうか。東京から地方へ転職すると、収入が上がることは稀かもしれませんが、仕事の幅は広がることが多いと思います。

また、1人で悶々と考えるより、プロに相談するのが一番だと感じました。コンサルタントは転職のプロで、適性を見抜く力があります。ですから、自分の考えに固執するのではなく、アドバイスに耳を傾けることで新しい道が開かれるかもしれません。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
高岡 幸生

ダイレクトマーケティング分野で広告の仕事をスタートされ、もっと幅広い業務をしたい、よりスキルアップしたいとのことで広告代理店に転職。それから、本拠地を北海道にしたいということでご相談くださいました。

小学校3年生から高校卒業まで、合気道・空手・棒術などの武道で汗を流してこられ、落ち着きと気遣いがあり、自然なコミュニケーションができる素敵な方です。
大好きだった祖父が教えてくれたと語る、仕事や家族への真摯な姿勢をとても大切にされており、人生のどの時期も人への感謝の気持ちを持っていらっしゃることがとても印象的でした。

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