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AI時代に問われる、人の可能性―「デジタルの民主化」で、現場力を競争力へ。
株式会社ドリーム・アーツ
取締役 専務執行役員 吉村 厚司
1987年、大阪大学大学院理学専攻科を修了後、野村コンピュータシステム株式会社(現:株式会社野村総合研究所)に入社。インターネット事業部長、新プロジェクト推進室長などを経て、2006年2月に株式会社ドリーム・アーツへ入社。2021年1月に執行役員、2022年3月に取締役執行役員、2023年3月に取締役常務執行役員、2026年3月に取締役専務執行役員に就任し、現在に至る。
「デジタルの民主化」が目指していること。
ドリーム・アーツは、大企業の業務デジタル化に向き合い続けてきました。その中で感じてきたのは、「システムを入れるだけで組織が変わるわけではない」ということです。
私たちが掲げている「デジタルの民主化」とは、業務を最も理解している現場部門が業務デジタル化に主体的に取り組み、その改善と価値の増幅を自律的かつ継続的に主導することです。
これまで多くの企業では、デジタル化や業務改革の推進はIT部門のみが担っており、変革の意識が組織全体へ広がらないという課題を抱えてきました。
しかし、変化の激しい現在において、この構造のままでは企業の競争力を維持することはできません。だからこそ現場部門が主体となり、IT部門と連携しながら自律的に変革を進める仕組みが不可欠だと考えています。
デジタル化で増やしたいのは、“アナログ”な時間。

デジタル技術、特に近年の生成AIの進化によって、働き方はこれからますます変わっていくでしょう。
ドリーム・アーツが理想とするのは、AIが業務の中に自然に溶け込むことで、人がより本質的なことへ集中できる環境です。
そして、その中で生まれるのが「アナログ時間」です。人と対話する時間。考える時間。新たな問いを生み出す時間――
一見すると非効率にも見えるこれらの時間こそが、次の価値創造の源泉になります。
「何ができるか」だけでは、人材の可能性を判断しない。
採用についても、その人が「今できること」だけでは測れなくなってきています。
AIの進化により、求められるスキルや役割は今後大きく変化していくため、現時点のスキルだけを基準にした評価には限界があると感じています。
だからこそ重視しているのが、変化に対応できる力や、周囲と協力しながら前へ進もうとする姿勢です。
困難な状況でも周囲と協力できるか。変化を前向きに受け止められるか。あるいは、周囲から「助けたい」と思ってもらえる人かどうか。こうした要素にこそ、その人らしさが表れます。
また、「修羅場は人を育てる」と感じる場面もあります。順調なときよりも、難しい局面をどのように乗り越えてきたか。その経験にこそ、人の本質が表れます。
ドリーム・アーツでは、こうした姿勢を「DA Values(※)」として掲げています。
※DA Values ― ドリーム・アーツで働く全社員が共有する価値のこと。
「圧倒的な当事者意識」「自律とリーダーシップ」「挑戦と変革」「機会の本質」「やり抜く忍耐と勇気」「建設的対立」の6つがある。
組織として、もう一段強くなるために。

2023年には東証グロース市場へ上場しました。創業以来大切にしてきたミッションである「協創」や存在意義は、これからも変わりません。
一方で、上場を経て、会社として求められるものが大きく変化しています。そこで重要になっているのが、マネジメントの力です。
私たちは、組織が先にあってその後に人を当てはめていくような集団ではなく、プロフェッショナルが集い、それぞれが力を発揮しながら成果を出し続ける集団を目指しています。
だからこそ、制度や仕組みを整えることと、ドリーム・アーツらしい価値観を大切にすること。その両方が必要です。
上場によって変わったものはありますが、変わらず大切にしているものもある。そのバランスを取りながら、組織としてもう一段強くなっていきたいと考えています。
広島から、「何をつくるか」を考える。
ドリーム・アーツは、創業者である山本の出身地、広島を「第二本社」と位置付けています。
これまではエンジニアリングの中核として開発拠点の役割を担ってきましたが、今後はそれに加え、「何をつくるか」を定義する拠点へと進化させていきます。
AIなどの技術が高度化した今、問われるのは実装力だけではありません。顧客や社会の課題に対して、どのような価値を提供すべきかを構想する力が重要です。
顧客は何に困っているのか。社会にはどのような課題があるのか。その課題に対して、どのようなサービスを届けるべきなのか――
広島拠点はそうした問いに向き合い、プロダクトや事業そのものの価値創造に関与していく体制へと移行しています。
変化の時代を、一緒に乗り越えていける人と。

広島という地域には、暮らしの面での魅力もあります。教育環境が整っており、子育てもしやすいので、ライフステージが変わっても働きやすい場所だと感じています。
都市部で働いてきた方が家族や暮らしを考えたときに、広島に移住するという選択肢を持てる。そうした選択肢を提供できることにも、私たちが広島に拠点を構える意味があると思っています。
一方で、働く場所だけでなく、自分たちの業務にどのような意義を感じることができるかも大切です。
私たちが目指しているのは、「デジタルの民主化」を通じて、日本企業が本来持っている現場の力を競争力へと変えていくことです。
日本企業の現場には、業務やビジネスを深く理解している人がたくさんいます。その人たちがデジタル技術を自分たちの武器として使えるようになれば、デジタル化が自律的に進み、企業としての競争力は高まっていくと考えています。
AIの進化により企業を取り巻く環境は、これからさらに変わっていきます。しかし、どれだけAIが進化しても、最後に価値を生み出すのは「人」です。
変化を前向きに捉え、周囲と協働しながら、新しい価値を創り出す力こそが、これからの時代の競争力になります。
ドリーム・アーツの社会的価値や大事にしている価値観に共感いただける方と、これからのドリーム・アーツをつくっていきたいと考えています。