九州電力グループの成長戦略を担う。その責任感と喜びを胸に。
九州電力株式会社
執行役員 都市開発事業本部長 上妻 正典
1965年、福岡県生まれ。1990年に京都大学大学院(建築学)を修了後、九州電力株式会社に入社。土木部、技術本部、経営企画本部などを経て、2020年の都市開発事業本部の発足とともに部長に就任。執行役員福岡支店長を経て2023年より現職。
九州の発展なくして、九電グループの発展なし。2030年に向けて三つの戦略を推進。
九州電力グループは、「九州の発展なくして、九電グループの発展なし」を合言葉に、地域とともに発展・成長していくことを目指して「九電グループ経営ビジョン2030」を掲げ、次の三つの戦略を推進しています。
一つ目は「エネルギーサービス事業の進化」。環境に優しいエネルギーの安定供給、海外事業の拡大、送配電事業等を通じて、低炭素で持続可能な社会の実現に取り組んでいます。
二つ目は「持続可能なコミュニティの共創」。ICTサービス、都市開発やまちづくり、空港運営などのインフラサービス、さらにはドローンを活用したサービスなど、新たな市場の創出に取り組んでいます。
そして三つ目は「経営基盤の強化」。多様な人材の確保や育成、DX(デジタルトランスフォーメーション)やコンプライアンス経営の推進などにより、人と組織が共に成長する企業文化の醸成を図っています。
これらの戦略を通じ、2030年には収益構造のうち国内電気事業が5割、そして都市開発などの成長事業を5割とし、連結経常利益で1,500億円の目標達成を目指しています。
成長戦略を担う都市開発事業本部。
この戦略の中でも重要な役割を担っているのが、私たち「都市開発事業本部」です。
以前は、都市開発、不動産、インフラサービスの各事業をそれぞれの組織で進めていましたが、事業間の連携を強化して社会や市場の動向に迅速かつ的確に対応するため、2020年7月に都市開発事業本部を設立しました。
本部設立5年目の2024年7月には成長の第2ステージとして大きな組織改編を行い、現在、本部内は「企画管理担当」「エリア開発・海外事業担当」「アセット開発担当」の三つのセクションに分かれています。また、都市開発事業の持続的な拡大に向け「九電都市開発投資顧問株式会社」を新たに設立しました。
専門性を高めたそれぞれのセクションが独立して機能するだけでなく、本部内で連携して、横断的にさまざまなプロジェクトを進めています。
複合施設、オフィス、物流施設など多様なアセットを展開。海外都市開発にも参画。
私たちがパートナー企業と共同で手掛けた案件の中でも象徴的なのが、2022年4月に開業した「ららぽーと福岡(福岡市青果市場跡地活用事業)」です。
「ららぽーと」としては九州初進出となる本施設は、幅広い世代が交流できる場を目指し、多彩な広場空間を設置しました。また、国内外で最大かつ最新の実物大ガンダム立像、子どもが職業や社会を体験できる「キッザニア」、日本最大級の木育・多世代交流施設である「おもちゃ美術館」など、幅広いコンテンツを導入しています。
さらに、施設の電化推進、太陽光パネルの設置、再生可能エネルギー由来の電力の導入など、脱炭素社会の実現に向けた環境負荷の低減にも貢献しています。
また、当社が本店を置く渡辺通二丁目では、2025年度の着工を目指して「(仮称)渡辺通二丁目プロジェクト」を進めています。
本プロジェクトでは、ふくおかフィナンシャルグループと共同で、新しい働き方の実現や再生可能エネルギーの利用によるCO2排出量実質ゼロを目指したオフィスビルの建設を計画しています。さらに、沿道の魅力づくりや、天然芝の広場・カフェ棟を拠点とした地域の賑わいや交流の促進にも取り組んでいきます。
30年越しの想いを、積み上げたキャリアとともに実現。
ここで少し私自身のキャリアを振り返ると、福岡で生まれ育って大学時代を県外で過ごした後、九州電力にUターン就職しました。
建築系のバックグラウンドがあったため、九州電力であれば地域のまちづくりに携わる機会があるのではないか、そして何より地元九州に貢献できるのではないかという想いで入社を決めました。
それから、さまざまな部門や業務を経験し、2018年ごろから都市開発に関わるようになりました。そして、2020年の都市開発事業本部の発足とともに部長に就任し、本格的にこの分野に携わっています。
入社したのが1990年ですので、30年の時を経て、ようやく入社当初に想い描いていたような事業に携わっているといえます。
このことは非常に感慨深く、九州電力の成長戦略を担う責任感とともに、喜びを感じながら日々の仕事に取り組んでいます。また、私の仕事観として、「信頼できるパートナーとともに知恵を絞り、人々の幸せにつながる事業に挑戦し続けたい」という想いを大切にしています。
人材力・組織力の向上を後押し。
都市開発事業は競合他社が多く、当社は後発で本格化させた事業ですが、九電グループの総合力を活かすことで大きな勝機を見出せると考えています。
長年の電力事業で培ったエネルギーサービス、土木建築、ICTに関する知見・ノウハウや、九州全域に広がる企業、自治体、大学、経済団体といった多様な関係性と顧客基盤を活かしながら、エネルギーやDXを活用した脱炭素の提案など九電グループならではの高付加価値な事業展開を目指しています。
また、収益性や安定性のバランスがとれたポートフォリオを構築して、成長を続けていくためには、「稼ぐ力」を高めるとともに新たな事業への挑戦が不可欠であり、これらの実現には人材の力、そしてその集合体である組織の力が重要だと考えています。
事業を通じて一人ひとりが専門力や実践力を高めるとともに、自己と組織の成長、そして社会貢献を実感できる職場づくりに注力しています。
九電グループの未来を担う。その熱意や意気込みが推進力に。
都市開発事業本部では、社内から多様な人材を登用するとともに、高い専門性やさまざまな経験を持つ人材を外部からも積極的に採用し、組織づくりを進めています。
分譲マンション、物流施設などの不動産開発はもちろん、アセットマネジメントの業務経験を持つ方など、さらなる高度専門人材の採用を計画しています。
特に、海外都市開発事業は参入して間もないことから、海外において不動産投資や開発事業に従事した経験や、語学などのスキルを有する即戦力の人材を求めています。
私たちは九電グループの成長戦略を担う存在として、メンバー一人ひとりが都市開発事業への熱意や意気込みを強く持っています。
そんな活気あふれるメンバーと、九電グループの未来を一緒に築いてくれる仲間をぜひお迎えしたいと思っています。九州に根を張り、九州をはじめ国内外への貢献を実感しながら、自己実現を目指せる環境を整えてお待ちしています。