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カルビー、新商品を発祥の地 広島で。

カルビー株式会社(カルビーフューチャーラボ)
クリエイティブディレクター 山邊 昌太郎

広島 更新日:2017年3月23日

1970年2月4日生まれ
広島県出身。京都大学工学部卒業。株式会社リクルート(現リクルートホールディングス)、ベルシステム24を経て、カルビー株式会社へ入社。2016年4月、カルビーフューチャーラボ立ち上げに伴い、広島に着任。
※所属・役職等は取材時点のものです。

これまでとは全く異なるアプローチを、発祥の地 広島で。

みなさんご存知かと思いますが、カルビーは1949年に広島で創業されました。カルビーの社名はカルシウムの「カル」と、ビタミンB1 の「ビー」を組み合わせた造語です。カルシウムはミネラルの中でも代表的な栄養素、ビタミンB1 はビタミンB群のなかでも中心的な栄養素です。1955年に健康に役にたつ商品づくりをめざして名づけられました。かっぱえびせん、ポテトチップス、じゃがりこ、フルグラ、Jagabeeなど、皆様に愛される商品を開発し、今日に至っています。

一般的に商品の開発は、企画~試作~製造という過程を経て、地域や期間などを限定した商品として発売されることがほとんどです。この場合、商品が消費者の皆様の目に触れるのは、発売されてからになります。これまではわたしたちも、こういったプロセスを経て商品開発を進めていました。

今回、わたしたちカルビーフューチャーラボでは、これまでのプロセスとは全く異なった商品の開発手法にチャレンジしています。

実はカルビー、10年間ヒット商品不在なんです。

そうお話しすると、皆様一様に驚かれます。カルビーという会社が、皆様にとってそれだけ身近な存在なのかなと思うと、とても嬉しい気持ちになります。

しかし食品メーカーとしてはそういった声に甘んじているわけにはいきません。これまでの商品開発手法で10年間ヒット商品が出ていないのならば、商品の開発手法から変える必要があるのではないか。これが、カルビーフューチャーラボがチャレンジしているテーマなのです。

先ほど触れたように、これまでの開発手法だと、お客様の声が聞けるのは商品が発売になってから。フューチャーラボでは、企画段階から皆様のニーズを反映した商品開発を進めています。

具体的には企画段階から、約2000名のサポーターの方々に意見を聞かせていただいています。これまで、わたしたちが重視してきた食・味覚という商品開発の観点だけでなく、ライフスタイルの中で見逃されている観点があるのではないか。知らず知らずのうちにあきらめてしまっている欲求はないかなど、消費者の皆様の潜在化したニーズを探り当てようと奮闘しています。

ミッションは3年間で3つの新商品開発。

カルビーフューチャーラボが準備室として設立されたのは、2016年4月です。オフィスの場所と、大きな方向性以外は何も決まっていない中、わたしは、3年間で3つの新商品開発というミッションを胸に、自分自身の故郷でもあり、カルビー発祥の地でもある広島に着任しました。

これまでの商品開発プロセスと大きく異なった進め方をするため、スタッフもカルビープロパー社員は半分、もう半分は私を含め新規に採用された業界未経験者です。業界未経験者が進める新商品開発プロジェクトというのも、カルビーという会社のカルチャーならではと感じています。

ありがたいことに、広島県様、広島県立大学様、広島工業大学様にもご協力をいただいています。広島を代表する企業様もとても好意的で、コラボレーション企画がいくつか進行しています。ぜひ、まずはこの3年間で、広島の皆様が「あれはわたしが関わった」と言っていただけるような商品を、3つ世に出したいと思っています。

編集後記

コンサルタント
植田 将嗣

とても楽しくお話をお聞かせいただきました。広島発祥の企業が、あらためて新規事業の可能性を広島に見出していただけることを嬉しく感じています。フューチャーラボ責任者の山邊様も広島のご出身で、かつ私のリクルート時代の先輩でもあります。

文中にもありますが、このカルビーの取り組みはサポーター2000名とともに新商品を作っていくものです。なんと、まだサポーター枠が若干あいています!(私も早速サポーターにならせていただきました) 地場企業様のご活躍だけでなく、こういった全国区の企業様がどんどん広島に進出することにより、本当の意味での地方活性化がなされるのではないかと思います。

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