転職成功者インタビュー

株式会社アスプコミュニケーションズ
花田博司さん(仮名・Webディレクター) 43歳

転職活動中の富山への帰郷は1回だけ。希望条件の実現だけでなく、効率の良さにも満足。

インターネットサービスを展開する東京の大手企業に勤務していた花田さん。長男ということもあり、「いずれは地元に帰ろう」と考えてはいたものの、「仕事が面白くて、ずるずると先延ばしになっていた」という。

そんな花田さんの背中を押したのは、子どもができたこと。「富山で子育てがしたい」と考え、42歳の時に転職活動を開始。

そこで壁に感じたのが、東京と富山の距離だった。ネット上に地元企業の情報は少なく、富山へ行くとなると、かなりの時間と費用がかかる。ところがリージョナルキャリア富山に相談すると、そんな悩みが一度に解決した。

リージョナルキャリア富山のコンサルタントは富山の企業情報を携えて東京まで来てくれ、応募会社も絞り込めたおかげで、富山へは1回行っただけで内定が決まったという。

「自分の望む条件もクリアでき、とても効率の良い活動ができた」と振り返る花田さんに、転職成功のポイントをうかがった。

※本記事の内容は、2018年4月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
2回
活動期間
エントリーから内定まで137日間

転職前

業種
Webサービス
職種
営業企画
業務内容
Webサービスの企画立案・運営から、新規顧客開拓・ルート営業まで幅広く担当

転職後

業種
情報通信
職種
Webディレクター
業務内容
上場企業や金融系企業を中心に、Webサイトのリニューアルとメンテナンスのディレクションを担当

地元へ帰るには、時間も費用もかかる。だから会社を絞り込むことが大切だった。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

私が働いている「株式会社アスプコミュニケーションズ」は、上場企業のディスクロージャー実務を支援する「株式会社プロネクサス」の100%子会社で、開示書類の作成支援や、システムの開発・運用、IRツールの企画制作などを行っています。

私はディスクロージャー制作部のWebグループに所属し、上場企業や金融系企業を中心に、Webサイトのリニューアルとメンテナンスのディレクションを担当しています。

入社前のご経歴を教えてください。

東京の大学へ進学し、卒業後はずっと東京で働いていました。新卒で就職したIT企業で、プログラマーとして3年働いた後、不動産情報サイトの運営会社に転職。SEとして社内外システムの開発や、サーバー構築などのインフラ運用管理を7年ほど担当しました。

3社目は、インターネットサービスプロバイダを展開している大手企業。ここではエンジニアではなく、Webサービス事業部に所属し、約10年間Webサービスの企画立案・運営から、新規顧客開拓・ルート営業まで幅広く担当していました。

転職のきっかけは?

なにより地元へ帰りたかったからです。私は長男ですし、富山の実家には田畑もあるので、「いつかは自分が管理をしなければ」、という気持ちがありました。ただ、前の会社は仕事がとても面白かったので、ずるずると先延ばしになっていました。

ですが、妻が妊娠したことでスイッチが入り、「子育ては富山でしたい!」と思ったんです。自分が子どもの頃、田んぼで走り回って遊ぶのがすごく楽しかったんです(笑)。妻も富山出身なので、とても喜んでくれましたね。

転職活動はどのように進めましたか?

最初は情報収集のために大手転職サイトに登録しました。そこで分かったのは、大手のサイトは全国規模の会社の情報はあっても、富山の情報は非常に少ないということ。せっかく富山に帰るのですから、転勤がない会社を希望していましたが、全国規模の会社は「転勤あり」がほとんどでした。

そこでハローワークや富山に特化した紹介会社へと、活動の幅を広げてみました。そんな折に出会ったのが、リージョナルキャリア富山で、とても親身にサポートしてもらえました。リージョナルキャリア富山のコンサルタントは、富山から東京へわざわざ会いに来てくれて、本当に驚きました

初回は面談でしたが、2回目からは具体的な求人情報を持ってきてくれました。全部で5~6社候補がありましたが、富山に帰るには時間も費用もかかりますから、そう何度も、というわけにはいきません。コンサルタントにアドバイスをもらいながら、最終的には1社に絞り込みました。

面接の日程や条件面の調整も、すべてコンサルタントが進めてくれました。また、選考を受けたアスプコミュニケーションズの1次面接は、東京にある親会社で対応してくれたので、転職活動で富山に行ったのは一度だけでした。

今の会社に決めたポイントは?

それまでの自分の経験を活かせる仕事だと思ったからです。親会社である「プロネクサス」のことは以前から知っていましたが、「こんな大きな会社のバックヤードが富山にあるなんて!」と衝撃を受けました。しかも面接で、「これからはWeb部門に力を入れていきたい」という話を聞き、自分もその一翼を担っていきたいと思いました。

また今回の転職では、転勤がないこと、休日がしっかり取れること、この二つの条件を重視していました。今の会社はどちらも十分に満たされています。それも決め手になりました。

会社が決まって転職活動は終わりじゃない。Uターンにはさまざまな準備が必要。

転職していかがですか?

面接で聞いていたとおり、会社がWebグループに力を注いでいるのを感じます。約4年前に10名程度で始めたコーポレート部門のWeb制作が、今ではメンバーが30名の大所帯になったそうです。

Web制作のニーズもどんどん増えていて、毎日忙しく、とても充実しています。また、20代のメンバーがたくさんいる職場なので、元気や刺激をもらえています。

仕事もすぐに慣れましたね。入って最初の1週間はOJTがありましたが、その後はすぐに現場に入り、ディレクションを任されました。親会社が東京にありますので、仕事のスケール感やスピード感も以前と変わりません。

前の会社と違うのは、IR向けのWebを作っているので、情報の取り扱いに対する意識が非常に高いこと。数字などの間違いは許されませんので、念入りにチェックをするようになりました。

転職して良かったと思うことは?

やはり家族との時間が増えたことですね。土日はよく実家へ帰るのですが、そのたびに親戚も集まって、大勢でご飯を食べたりします。そんなふれあいがすごく楽しいですね。近所の人たちまでも、まるで親戚みたいに、「お帰り」「よかったね」と言ってくれます。

周りの人が喜んでくれるのは嬉しいですし、子どものためにもいい環境だと感じています。近くに頼れる人がたくさんいると、私達もありがたいですよね。東京には、なかなかそういう人がいませんでしたから。

困っていることや課題はありますか?

前職では外回りもありましたが、今は100%内勤なので、少し運動不足気味ですね。週末は運動しなければと思っています。

生活面の変化はありましたか?

家族との時間は圧倒的に増えました。前は終電が当たり前、しかも片道2時間かかりましたから、家に帰るのは夜中になることも多い状況でした。それでいて朝7時には家を出るので、平日は妻ともほとんど顔を合わせることがありませんでした。

でも今は19時~20時には家に帰れるので、毎日、子どもをお風呂に入れています。通勤時間も車で35分なので、本当に楽です。飲みに行くことも少なくなりましたから、お金も使わなくなりましたね。

今は賃貸マンションに住んでいますが、2DKで月5万円ほど。東京で同じような物件なら10万円以上するのではないでしょうか。残業が減った分、収入は少し減りましたが、富山は物価も安いですし、生活の面では問題ありません。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

自分でやってみてわかったのは、Uターン転職は想像していたより時間がかかるということ。仕事が決まれば終わりではなく、移住までの準備期間も必要です。例えば、東京に持っていたマンションの売却や、富山での家探し、車の運転の練習など…。富山の生活には車が不可欠ですが、妻は運転できなかったんです。

内定から入社まで、私の場合は3ヶ月の猶予をもらえましたが、それでもギリギリでした。ですから、入社までの準備期間をしっかり確保することが大切。あるいはあらかじめ、やるべきことを洗い出しておいて、早めにスケジュールを立てて臨むことをおすすめします。

もう1つおすすめしたいのは、転職において自分が譲れるポイント、譲れないポイントを明確にすること。すべてを満たす会社はなくて、何かしらの条件は譲らないといけない。私の場合は、それが給与でした。

首都圏から富山へのUターンを考えると、多少の収入減は致し方ない。だけど、転勤がないことと、休みは譲れなかった。そういったポイントを明確にしたことで、会社を絞り込むことができ、自分自身が納得して決断ができたと思います。

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